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2011.09.16

世界選手権第4日…吉田沙保里と伊調馨(ともにALSOK)が金メダル

金メダルを手にする伊調(左)と吉田

 来年のロンドン五輪の出場予選を兼ねた世界選手権第4日は9月15日、トルコ・イスタンブールで、女子55、59、63㎏級の3階級が行われ、女子55㎏級の吉田沙保里と63㎏級の伊調馨(ともにALSOK)がそろって優勝。吉田は9度目(五輪を含めて11度目)、伊調は7度目(同9度目)の世界一に輝いた。

 ともに五輪出場権を獲得し、前日の48㎏級の小原日登美(自衛隊)に続き、日本は3階級で五輪出場資格を取った。

 吉田は準決勝で今年の欧州チャンピオンのイダ・テレス・ネレル(スウェーデン)を破り、決勝で2004年アテネ五輪決勝以来のライバルのトーニャ・バービック(カナダ)と対戦。ピリオド・スコア1-1のあとの第3ピリオド、大接戦の末に3-2で勝った。

 世界選手権9度の優勝は、女子では自らの持つ最多記録を更新。男子を含めると、アレクサンダー・カレリン(ロシア)と並ぶ。

 伊調は1回戦で昨年のアジア大会優勝のイェレナ・シャリギナ(カザフスタン)を撃破。その後も勝ち進み、決勝でマリアンナ・サスティン(ハンガリー)を2-0で下した。6試合で失ポイント0という内容で優勝した。

 初出場の女子59㎏級斉藤貴子(自衛隊)は、初戦から順調に勝ち進んだが、準決勝で2009年51㎏級王者のソフィア・マットソン(スウェーデン)に0-2で敗れて3位決定戦に回り、モンゴル選手を破って銅メダルを獲得した。

 各選手の成績は下記のとおり。

決勝の第3ピリオドのラスト3秒、果敢にタックルに行った吉田

決勝でもポイントをやらず、6試合無失点の伊調


 ◎女子

 【55kg級】吉田沙保里(ALSOK)優勝=41選手出場

1回戦  BYE
2回戦 ○[フォール、1P1:17(F5-0)]Emiriye Musta(トルコ)
《試合経過》第1ピリオド開始早々、両足タックルで1点。スタンドに戻った直後にバックポイントで1点。相手の腕をもらってそのままフォールした。
3回戦 ○[フォール、1P1:09(F4-0)]louise Helen Maroulis(米国)
《試合経過》第1ピリオド、38秒にタックルからのワンツー攻撃で3点。最後はフォールにもって行った。
4回戦 ○[2-0(5-0,TF7-0=0:57)]Alma Escoto Valencia(メキシコ)
《試合経過》第1ピリオドの18秒、タックルで1点。さらに39秒、相手のうしろについてバックポイント1点。1分にバックポイントで1点、そのまま腕を取ってニアフォール。第2ピリオドは、40秒に両足タックルで3点を取り、その後も攻めて7-0とした。
準決勝 ○[2-0(TF6-0=1:57,TF7-0=1:38)]Ida-theres Nerell(スウェーデン)
《試合経過》第1ピリオド47秒に、両足タックルで場外ポイントをゲット。1分15秒にタックルでバックを奪って1点。さらにニアフォールなどで6-0とした。第2ピリオド序盤はがぶられて、一度は潰されるが、そこから立ち上がり相手の両ももをかかえて外へ。その後は組み手は吉田ペース。1分33秒に綺麗な3点タックルを決め、そこからニアフォールへ持ち込み2点を追加して6-0とし、5秒押さえて1点を加えた。
決勝 ○[2-1(1-0,2-2B,3-2)]Tonya Verbeek(カナダ)
《試合経過》 第1ピリオドの序盤に、吉田が左タックルでバービックを押し出して1点。そのままピリオドが終了。第2ピリオドは、19秒に片足タックルで1点。1分過ぎに両足タックルに入って2-0。このまま試合終了かと思われたが、終了間際にトドメのタックルに行ったところを、返されて2-2Bとビックポイントの差でピリオドダウン。第3ピリオドは、吉田が攻めようするがバービックは完全に防御の体勢で、1分26秒に1Pコーションが与えられる。その後横について場外ポイントを追加したが、終盤に不用意に行ったタックルを返されて、カナダのチャレンジの末、2点を失い2C-2Bとなる。ラスト3秒で吉田が1点を追加して3-2で勝利した。

 【59kg級】斉藤貴子(自衛隊)3位=23選手出場

1回戦  BYE
2回戦 ○[フォール、2P1:02(4-0,F3-0)]Yuliana Alzate(コロンビア)
《試合経過》 第1ピリオドの1分15秒、小外刈りで相手を倒して3点、その後カウントも入って4-0とした。第2ピリオドは、1分に両差しをかかえて相手を投げ倒し、そのままフォールした。
3回戦 ○[2-0(4-1,3-0)]Adeline Vescan(フランス)
《試合経過》第1ピリオドはタックル1で1点を先制したが、その後場外ポイントで1-1とされる。だが、終盤に両足タックルで3点を追加して4-1とした。第2ピリオドは、タックルで1点をとって、1分23秒にニアフォールで2点を追加した。
準決勝 ●[0-2(0-1=2:05,0-2)]Sofia Matsson(スウェーデン)
《試合経過》 第1ピリオドは2分間を0-0。斉藤はクリンチの防御となり、テークダウンを奪われて0-1。第2ピリオドは30秒過ぎにバックの取り合いになり、斉藤が1点を奪われる。後半にタックルを仕掛けた斉藤だが、かわされて回り込まれ1失点。0-2とされた。
3位決定戦○[フォール、3P0:52(4-4B,5-0,F3-0]Dorj Narmandakh(モンゴル)
《試合経過》 第1ピリオド、中盤にお互いに組み合って動きが止まる。センターに戻されてもまた組み合う1分23秒に投げられてバックポイントを奪われる。1分44秒に3点の投げ技で0-4とするが、すぐさま反撃を開始してバックポイントからローリング2発で4-4と追いつくが、ビッグポイントの差で負ける。第2ピリオド、胴タックルで2点。アンクルで1点で2-0。仕切りなおしで、両足タックルで1点を追加。1分30秒にもタックルでポイントを追加して5-0とした。第3ピリオド、17秒に足かけらて転ぶが上手くバックについて1点。さらに腕取り固めで2点を追加してフォールした。52秒。

 【63kg級】伊調馨(ALSOK)優勝=45選手出場

1回戦 ○[フォール、2P1:52(1-0,F5-0)]Yelena Shalygina(カザフスタン)
《試合経過》 第1ピリオド中盤に、相手のタックルを上手くかわしてバック。終盤に片足を取られるが時間まで粘って1-0。第2ピリオドは、序盤に相手を引き落としてバックポイント。その流れのままアンクルに移行するが無得点でアップ。1点を取り返したい相手が強引に両足タックルに入ったところを上手く牛殺しを仕掛けてフォールした。
2回戦 ○[2-0(2-0,2-0)]Yuliya Ostapchuk(ウクライナ)
《試合経過》 第1ピリオド25秒から相手をコントロールして1点を奪う。1分にもバックを奪って2-0とし、アンクルホールドを狙うがこれは無得点。1分30秒すぎに相手が両足タックルを仕掛けるがこらえて時間となった。第2ピリオドは、中盤にスピードのある右の片足タックルで1点。終盤にも相手を追い込んでバランスを崩し、バックポイントを追加して2-0とした。
3回戦 ○[フォール、1P1:48(F7-0=1:48)]Michala Spoustova(チェコ)
《試合経過》 第1ピリオドは組み合って始まった。18秒に相手を落としてバックに回ってローリングで2点。その後もバックポイントを奪ってそこから腕を取って牛殺しでフォールした。
4回戦 ○[2-0(1-0,1-0)]Jing Ruixue(中国)
《試合経過》 第1ピリオドの序盤、ジンの指が偶然に伊調の右目をヒット。試合は中断されて伊調はドクターの診断を受ける。試合再開後も伊調は攻めあぐねてしまう。しかし、クリンチ勝負を嫌うかのようにラスト10秒切ったところで左タックルを決めて1点を奪った。第2ピリオドは、腕取りなどで相手のバランスを崩すが得点ならず。ラスト5秒でタックルに入って貴重な1点をもぎ取った。
準決勝 ○[2-0(4-0,2-0)]Elena Priozhkov(米国)
《試合経過》 序盤はがっぷり組みあって相手の様子を見る伊調。ラスト20秒で3点となるテークダウンからニアフォールで4-0。第2ピリオドは、すぐにタックルに入ったところをエレーナにタックル返しを受けそうになるがなんとかこらえる。ラスト10秒、場外際でもつれたところで、持ち前にバランス力を生かして、ニアフォールで2-0とした。
決勝 ○[2-0(3-0,3-0)]Marianna Sastin(ハンガリー)
《試合経過》 開始45秒で相手の背後に回って落ち着いてテークダウンで1点。1分35秒にも右タックルで1点。アンクルホールドを2回かけて4-0として折り返す。第2ピリオドは、39秒に1点を奪い、浅いアンクルホールドで1点を追加し、2-0で試合を終えた。

 







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