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2012.04.01

【五輪アジア予選第2日】長谷川恒平、松本隆太郎、藤村義が五輪出場枠獲得、長谷川が世界V5のH・スーリヤン破って優勝

【上】世界V5のスーリヤンを破ってガッツポーズの長谷川。【下】元世界王者アリポフを破って五輪出場枠獲得、チームメートに手を振る松本

 【アスタナ(カザフスタン)】ロンドン五輪の予選第2ステージ「アジア予選」は3月31日、カザフスタン・アスタナで男子フリースタイル1階級と男子グレコローマン5階級が行われ、男子グレコローマン55kg級の長谷川恒平(福一漁業)、60kg級の松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)、66kg級の藤村義(自衛隊)の3選手が五輪出場枠を獲得。日本協会の定めた規定により、ロンドン五輪の日本代表に決まった。

 長谷川は1回戦でインド選手、2回戦でタイ選手に連勝。準決勝で昨年のアジア選手権優勝のアルセン・エラリエフ(キルギス)を2-0で下して決勝進出。この段階で上位2選手に与えられる五輪出場枠を獲得した。

 決勝は、世界選手権5度優勝のハミド・スーリヤン(イラン)と対戦。第1ピリオドのグラウンドを守り、第2ピリオドのグラウンドでローリングを決め、2-0で快勝し、全4試合で1失点もない内容で優勝で五輪出場決定を飾った。

 松本は初戦でタイ選手に快勝。準決勝で元世界王者のディルショド・アリポフ(ウズベキスタン)を2-1で下し、決勝進出を決めて五輪出場枠を手にした。決勝は2010年アジア選手権優勝の盛江(中国)に1-2で敗れた。

 藤村は1回戦で2010年アジア大会3位のラナ・スニルクマール(インド)に2-1で勝利。準決勝で2008年北京五輪2位のカナトベク・ベガリエフ(キルギス)を2-1で下し、この時点で五輪キップを獲得。決勝は2010年アジア大会2位のダーハン・バヤフメトフ(カザフスタン)に0-2で敗れた。

五輪出場を決め、元木コーチに祝福されて涙をぬぐう藤村

 男子グレコローマンはこの日だけで3階級で五輪への道を確保。前回の北京五輪の3選手に並んだ。長谷川は青山学院大出身の選手として、藤村は徳山大出身の選手として、ともに初めて五輪出場を決定。西日本の大学出身選手が五輪に出場するのは、1984年ロサンゼルス五輪フリースタイル100kg以上級の石森宏一(大体大)以来。グレコローマンに限れば、1976年モントリオール五輪のグレコローマン100kg級の秋山安成(名城大)以来のこと。

 同74kg級の鶴巻宰(自衛隊)は初戦の2回戦で2010年アジア大会優勝のダニヤール・コボノフ(キルギス)に0-2で黒星。出場選手数の関係で3位決定戦に回り、銅メダルを獲得。

 同82kg級の天野雅之(中大職)と男子フリースタイル120kg級の荒木田進謙(専大クラブ)は、ともに初戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。

 各選手の成績は下記の通り。


 ◎男子フリースタイル

 【120kg級】荒木田進謙(専大クラブ)     10位=10選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ●[0-2(0-2,0-2)]Nam Koung Jin(韓国)

 《試合経過》第1ピリオド、荒木田は28秒と1分2秒にタックルを受け0-2。第2ピリオドも1分すぎに押し出され、終盤にがぶりからバックに回られて1点を失った。


 ◎男子グレコローマン

 【55kg級】長谷川恒平(福一漁業)     優勝=9選手出場

1回戦 ○[2-0(1-0,1-0)]Kumar Rajender(インド)

 《試合経過》第1、2ピリオドとも1分30秒は0-0。第1ピリオドは長谷川がローリングを決め、第2ピリオドは長谷川が相手の攻撃を守り切り、2-0で勝った。

2回戦 ○[2-0(TF6-0=0:15,2-0)]Siriphong Champakham(タイ)

 《試合経過》第1ピリオド、長谷川が開始早々に一本背負いを決め、がっちり押さえ込み。5秒ルールで1点を加えて6-0。第2ピリオドは1分15秒に腕を取って押し倒し、終了間際にも相手のタックルにカウンターで応戦して1点を取った。、

準決勝 ○[2-0(1-0,2-0)]Arsen Eraliev(キルギス)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0-0。グラウンドの防御となった長谷川はしっかり守り切って1点獲得。第2ピリオドも0-0のあと、グラウンドの攻撃で長谷川がローリングを決め、貴重な2点を獲得した。

決勝 ○[2-0(1-0,1-0)]Hamid Soryan(イラン)

 《試合経過》第1、2ピリオドともスタンド戦は0-0。長谷川は第1ピリオドのグラウンドの防御を守り切り、このピリオドを先取。第2ピリオドの攻撃ではローリングを決め、ストレートで勝った。 


 【60kg級】松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)    2位=6選手出場

1回戦 ○[2-0(1-0、TF7-0=1:15)]Ritisak Pravan(タイ)

 《試合経過》第1ピリオド30秒、松本は右腕を差して相手を場外へ出して1点。第2ピリオド、相手の投げの失敗に乗じて1点を取り、バック投げで3点。後方へ投げるがぶり返して3点を加えテクニカルフォール勝ち。

準決勝 ○[2-1(1-0,0-3,1-0)]Dilshod Aripov(ウズベキスタン)

 《試合経過》第1ピリオドの1分25秒、腕をからめてポジションの取り合いの末に藤村が相手を場外に出して1-0。第2ピリオドの1分20秒、アリポフがそり投げを仕掛け、松本は乗ったかに見えたが、返されて2失点。日本陣営のチャレンジは認められずに0-3。

 第3ピリオドは、43秒に押し出して貴重な1点。1-0で勝った。

決勝 ●[2-1(TF0-6=1:54,2-0,1-①)]Sheng Jiang(盛江=中国)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0-0。グラウンドの防御となった松本は、ローリングで回され0-6のテクニカルフォール負け、第2ピリオドも0-0に終わり、松本がグラウンドで攻撃。30秒を逃げられて終わったが、日本陣営は「脚を使って防御した」とチャレンジ。これが認められ、このピリオドを取った。

 第3ピリオド、松本が9秒に送りだして1点をゲット。しかし、すぐに場外に出され1-1。このスコアのまま終了し、ラストポイントを取られた松本の負けとなった。


 【66kg級】藤村義(自衛隊)      2位=8選手出場

1回戦 ○[2-1(0-1,2-0,1-0)]●Rana Sunilkumar(インド)

 《試合経過》第1ピリオドはスタンド戦を0-0。第2ピリオド、藤村は30秒に相手の右腕を取って倒して1点。1分6秒にもバックを取って2-0。

 第3ピリオドは中盤、腰投げ気味に投げてバックを取り、1-0で勝利。

準決勝 ○[2-1(0-1,2-0,3-0)]Kanatbek Begaliev(キルギス)

 《試合経過》第1ピリオドの30秒、藤村は投げられて1点を取られ、0-1。第2ピリオドのスタンド戦は0-0。グラウンドの攻撃となった藤村はラスト2秒にローリングを決めて2-0。

 第3ピリオドのスタンド戦は0-0。選択権のある藤村は防御を選び、相手のローリングをこらえて乗り、フォールの体勢となったところで終了。相手陣営がプロテストしたが認められず、3-0で勝った。

決勝 ●[0-2(0-2,0-2)]Darhan Bayahmetov(カザフスタン)

 《試合経過》第1、2ピリオドともスタンド戦は0-0。第1ピリオドの藤村の防御は、ローリングを受けてしまい0-2。第2ピリオドの藤村の攻撃は不発。相手が腕を固くブロックしてオープンしなかったとチャレンジしたが、認められず0-2とされた。


 【74kg級】鶴巻宰(自衛隊)      3位=10選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ●[0-2(0-1,0-1)]Daniyar Kobonov(キルギス)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0-0。鶴巻のグラウンドの攻撃は相手に立たれて不発。第2ピリオド、開始早々に一本背負いを受けてしまい、1点を必死に追ったが、逃げられた。

3位決定戦 ○[2-0(3-0,2-0)]Chang Yongxiang(中国)

 《試合経過》第1、2ピリオドともスタンド戦は0-0。第1ピリオドの鶴巻のグラウンド攻撃はしのがれたように見えたが、日本陣営のチャレンジによって、脚を使っての防御と認定。鶴巻に2点と相手のチャレンジ失敗による1点が入って3-0。第2ピリオドの防御は、リフトされてしまったが、相手に乗り、鶴巻に2点が入った。


 【82kg級】天野雅之(中大職)     8位=10選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ●[0-2(0-1,0-1)]Ma Sanyi(中国)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0-0。天野のグラウンドの攻撃は通じずに0-1。第2ピリオドの中盤、タックルで1点を取られてしまい、0-1で試合終了。

 







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