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2014.03.16

【女子ワールドカップ・特集】吉田沙保里は快調に2連勝、登坂絵莉は51kg級世界チャンピオンを破る!

(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

団体の世界一を決める女子ワールドカップで2年ぶりの優勝を目指すAグループの日本は、予選リーグを3戦全勝で勝ち抜き、最終日にBグループ1位のロシアとの決勝に臨むことになった。

 3月11日に吉田沙保里(ALSOK)の父であり、全日本女子コーチの吉田栄勝さんが急逝。吉田は急きょ三重の実家に帰省し、栄勝さんと最期の別れを惜しんだ。欠場してもおかしくない状況だったが、吉田が選んだのは、「父のために、W杯に出場すること」だった。

 最愛の父を亡くした精神的ショックに加え、栄和人監督が「(吉田は)4日間、何もしなかった。きのう、少し練習したら息が上がっていた」と説明したように、体力的にも不安を抱えての強行出場だった。

 だが、マットに上がった吉田は、霊長類最強女子の異名を取った“吉田沙保里”そのものだった。第2戦の中国戦に登場した吉田は、鐘雪純に3分36秒、11-0とテクニカルフォール勝ち。第3戦のハンガリー戦では、わずか26秒でフォール勝ち。

 吉田は試合後、「父も一緒に戦ってくれているという気持ちです。遺影を見るたびに、うるっときてしまうのですが、一緒にマットに上がってくれている気がしたので、今日はいい試合ができました」と話し、栄勝さんからパワーをもらっての好調をアピールした。

 栄監督も「徐々に上り調子になってきている。明日のロシア戦では吉田がいないと勝てないと思う。決勝でも使います」と、吉田を柱にしての優勝を見据えた。

一方、世界女王として初のワールドカップに挑んだ登坂絵莉(至学館大)は、前夜に39度近くの熱が出るというアクシデントに見舞われた。今朝の段階で37度まで下がったものの、万全な体調ではなく、栄監督は起用をあきらめかけたが、登坂が「絶対に勝つから」と出場を懇願。最後は栄監督が「責任をもってやれ」と出場を認めた。

 ふたを開けてみると、体調不良を感じさせない動きで、2試合ともに勝利(3試合目は入江ゆきが出場)。日本の3連勝に大きく貢献した。中国戦では、51kg級の世界チャンピオンに6-4と競り勝った。

 「2kgオーバー計量での大会(注=48kg級は50kg級で計量する)で中国(世界女王)に勝ったのはすごく自信になりましたけど、きん差だったので、もっと差をつけられるようにしたい。明日は1試合だけなので、何が何でも勝って、優勝したい」と、勝ってかぶとの緒をしめていた。


 







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