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2014.09.30

【アジア大会第3日・特集】苦節8年! アジア大会で悲願の表彰台へ…男子フリースタイル61kg級・高塚紀行(自衛隊)

 【仁川(韓国)、文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫】8年越しの栄冠に輝く! アジア大会の男子フリースタイル61kg級は、高塚紀行(自衛隊)が3位決定戦でツメンビレグ・ツブシンツグラ(モンゴル)を2-2の警告差で勝利。試合終了のブザーが鳴ると大きくガッツポーズ。日大の3年生の2006年、世界選手権(中国・広州)で3位入賞を果たしてから8年。高塚が再び大舞台で輝いた瞬間だった。

 韓国での“アジア”大会。高塚にとっては忘れられないフレーズだ。2008年北京オリンピックの代表に一番近い選手とも言われたが、同年3月、韓国・済州島で行われたアジア選手権決勝のラスト1秒、インド選手に逆転負け。優勝すれば、北京オリンピック代表決定だったため、この負けは痛手だった。

 そこが運命の分かれ目だったのか、オリンピックは北京、ロンドンと2大会連続でプレーオフまで持ちこんで逃した。高塚は「スランプというわけじゃないですけど、(長い間)結果がでなかった。結果が出なければ競技を辞めなければならない」と、常に引退を考えながら競技を続けてきた。

 今大会は、準決勝で相手は2008年と違うが“因縁の”インド選手と対戦。前半のリードを守れず、後半に逆転負けを喫した。「(4月のアジア選手権でも2回戦でインド選手に敗退)こないだもそうだったんですけど、乗り越えなくちゃいけないと思っているですが、自分の気持ちが弱くて最後取り切れなかった。インド戦は後悔してしまったので、3位決定戦は、(最後まで)ポイントを取に行こうと思った」。

 気持ちを切り替えて3位決定戦に臨む時、「ここで勝てば、また自分が変わっていける。絶対にメダルを獲ろうと思った」と、学生で世界3番になってからの、苦節8年の想いを3位決定戦にぶつけた。

 高塚が現役を続けているのは、オリンピックを目指すに他ならないが、61kg級は非オリンピック階級。「ずっと60kg級で闘ってきたので、その集大成としてオリンピックだと思って闘いました」と、61kg級としてけじめをつけたようだ。

 私生活では今年4月に結婚。11月には長女が誕生する予定だ。「ずっと応援してくれた両親とともに、僕を支えてくれるので、しっかり結果を出して(妻に)喜んでほしかった」と、一家の主になったことが“スランプ”脱出の契機となったようだ。

 「今回の3位で、また頑張っていけます」と、リオデジャネイロ・オリンピックへの挑戦を口にした高塚。61kg級に別れを告げて65kg級に階級アップで臨む予定で、「リオには、家族で応援に来てほしい」。過去2度、オリンピックに行けなかった悔しさをバネに、3度目の正直を目指す。


 







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