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2014.11.25

【全国中学選抜選手権・特集】最大の激戦階級を圧勝続きで優勝!…男子73kg級・石黒隼士(東京・GOLDKID’S)

(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)

 全国中学選抜選手権・男子で「最大の激戦階級」とも言われた73kg級は、6月の全国中学生選手権66kg級を制した石黒隼士(東京・GOLDKID’S)が制した。昨年は59kg級で優勝しており、半年ごとに1階級を上げて3階級で全国一に輝いた。

 4試合すべてを第1ピリオドでけりをつける優勝。全国中学選手権のこの階級の王者との対決となった決勝は、タックル返しで4点を奪ったあと、豪快なタックルを2度決め、わずか49秒で勝負を決めた。「信じられないです」と、圧勝続きの優勝を振り返ったが、昨年の優勝も6試合すべてをテクニカルフォールで勝ち、第2ピリオドにもつれた試合は決勝の1試合のみというすばらしい内容だった。驚くことではない。

 この階級の全国王者のほか、昨年66kg級2位や全国中学生選手権66kg級2位の選手などが集まった階級。周囲から「自信を持って行け」と言われ、「負けるはずがない、という気持ちで行きました。絶対に勝つ、という気持ちになり切れました」と、気持ちの面で負けなかったことを強調した。

 その中で、ちょっぴりプレッシャーを感じたのが、準決勝の山田脩(愛知・ゼントータル)戦。全国少年少女選手権5連覇を達成している1年生の選手。「1年生には負けたくなかった」という気持ちが足かせとなり、「時間がかかりました」と振り返った。

 しかし、フォールに要した時間は1分44秒。これで「時間がかかりました」というのも不思議な話だが、昨年の6試合、今年の全国中学生選手権の4試合、今大会の4試合の計14試合のうち、1分30秒以内に試合を終わらせたのが半分以上の8試合もある。1分44秒という試合時間を「時間がかかりすぎ」と言うのもうなずける内容だ。

■ふだんは驚くほど謙虚、試合ではエネルギーを一気に爆発!

 小学校1年生の時、兄の背中を追ってレスリングを始めた。その兄・峻士は今年、アジア・カデット選手権で優勝し、埼玉・花咲徳栄高校のメンバーとして、インターハイでは学校対抗戦、個人戦とも優勝。すばらしい輝きを放った。「刺激になりましたね」と兄の活躍は大きなモチベーション。「支えてくれた親にも感謝したいです」と話し、家族の支えも大きかったようだ。

 小学生時代の成績を問われると、「たいしたことなかったです」との答え。しかし、現実は2006年(1年生)から順に3位、2位、優勝、優勝、優勝、優勝と、出場したすべてでメダルを取る成績。これで「たいしたことなかったです」とは?

 GOLDKID’Sの成國晶子代表は「謙虚な子です。ふだんはおとなしい」と、その理由を説明。「ふだんと試合が全然違う選手です。試合での爆発力にはびっくりします」と、試合で見せる闘志と集中力を絶賛した。

 クラブ内では体重に見合う練習相手がいないのが現状。そこで、強豪高校の練習に1人で行かせるなど、”かわいい子には旅をさせろ”の方針で鍛えた。持ち味の左の変形タックルに磨きをかけ、「日本の重量級を支える選手になってほしい」と期待した。

 進路については未定とのことだが、石黒は「強いところへ行って、もっと強くなりたい」ときっぱり。目標とする選手は、今年高校四冠王に輝いた藤波勇飛(三重・いなべ総合学園)。練習をやったことがあるそうで、「技術、メンタルのすべてがすごい選手ですから」と言う。

 「1年生の時からすべて勝つつもりです」と話し、1年生でのインターハイ王者を宣言した。


 







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