【明治杯全日本選抜選手権第２日・特集】優勝選手・プレーオフ勝者の声
（６月20日、東京・代々木競技場第２体育館）
■男子フリースタイル61kg級・鴨居正和（自衛隊＝入隊初年度に２度目の世界選手権出場を決める）「社会人になって初めての国内大会だったので、少し変わったところを見せられたんじゃないでしょうか。決勝はビビってしまい、接戦になってしまったけど、決勝以外は最初から攻めることができたと思します。決勝はタックルを顔面で受け止めてしまい、（前歯の）差し歯が飛んでしまいました（苦笑）。自衛隊体育学校ではたくさんの人に迷惑をかけてしまったけど、助けてくれた人たちのためにも恩返しできるように世界選手権では頑張りたい」
男子フリースタイル70kg級・小島豪臣（神奈川・中原養護学教）
■男子フリースタイル70kg級・小島豪臣（神奈川・中原養護学校教＝９年ぶりの世界選手権出場を決める）「（昨年９月の）アジア大会、（５月の）アジア選手権といい感じで試合ができているので、世界選手権に向けても問題なくできると思います。オリンピックは目指す気持ちがあるものの、週３回しか練習できない部分もあるので、今の体重でベストな階級を選んで出ました。今は世界選手権で結果を残すという気持ちが大きいです」
■男子フリースタイル74kg級・高谷惣亮（ＡＬＳＯＫ＝３年連続世界選手権出場を決めるが、決勝は７－６と接戦）「決勝の第１ピリオドにタックルを決めて、第２ピリオドもすぐに終わらせるつもりだったのですが、首を痛めてしまってふがいない試合になってしまった。世界選手権では強いタックルを見せて、（昨年の）銀メダルではなく金メダルを取りたいと思います。世界２位になって期待されることから、プレッシャーを感じるようになった。プレッシャーを力に変えます。高谷惣亮に期待し続けてください。あらためて、１チャレンジャーとして世界にはばたいていきたい」
■男子グレコローマン66kg級・泉武志（一宮グループ＝初戦敗退も、プレーオフを制して世界選手権代表へ）「（本戦では）１回戦で負けてしまい、プレーオフにも負けたりしたら何を言われるか分からない。リフレッシュし、会社にいい報告をしようという気持ちがうまく出た。相手（井上智裕）はこの日の５試合目。スタミナに難があると思ったので、体力勝負しかないと思っていました。世界選手権は、応援してくれる方々のためにも３位以内に入ってオリンピックを決めたい。これからの強化のポイントはグラウンド。守り切れないと海外では通用しない」
■男子グレコローマン80kg級・前田拓也（拓大＝昨年71kg級世界選手権代表の江藤紀友を破って優勝）「すごくうれしい。なるべく止まらないように動き続けることを意識して闘いました。途中で息が上がりましたけど、絶対勝つ、とも意識していました。（昨秋から参加を認められた）全日本合宿では、強い人とやることを意識しながら自分の精神と肉体の向上を目指していました。世界選手権は、このままでは勝てない。ただ、まだ時間に余裕があるので、拓大で鍛え直し、筋力と体力のアップを計りたい」
■男子グレコローマン84kg級・岡太一（自衛隊＝２年ぶりの世界選手権出場を決める）「優勝してとりあえずホッとしています。絶対に勝たないといけないと思っていた。いつもは、強い選手に『勝とう、勝とう』と思って負けていたので、今回はやることをやろうと思っていました。（５月にアジア選手権３位になって）経験も積んで気持ちの作り方が分かってきた。ただ、試合内容はまだまだです。もっとスタンドで攻めていかないといけないと思いました。オリンピックに出たいので、世界選手権ではしっかり勝とうと思います」
■女子63kg級・川井梨紗子（至学館大＝本来の２階級上で優勝し世界選手権代表を近づける）「（伊調）馨さんに勝ちたくてやってきたけど、オリンピックに出場するために63kg級でやることに決めました。いろいろな人に相談して、泣いたりして決めた。２階級上は重かったです。それに対応できるように組み手を教えてくれたコーチたちに感謝したい。今回は特に増量などは行わず、通常の60kg程度の体重で臨みました。世界選手権へのアピールはできたつもり。世界選手権に出場できるなら、64kgくらいまで増量して臨みたい。階級を変えてよかった」
■女子69kg級・土性沙羅（至学館大＝決勝は４－４の内容負けからラスト30秒に逆転）「４－４のあと、まだ30秒あったので、ここは取りにいかないといけないと思い、攻めに行きました。普段のスパーリングで、取られて負けている状況を想定し、最後までとりにいく練習を続けてきた成果が出たと思います。相手は長身だったのでタックルをとられるとまずいと思い、足を触らせないように低く構えていました。世界選手権に向けての課題はスタミナ。スパーリングの数をたくさんこなし、息を上げるトレーニングをたくさんやりたい」
