日本レスリング協会公式サイト
JAPAN WRESTLING FEDERATION
日本レスリング協会公式サイト
2015.06.29

【全日本選抜選手権・特集】レスリング10年目で6度目の優勝…男子グレコローマン75kg級・金久保武大(ALSOK)

(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

 縁起のいい選抜で6度目のV! 全日本選抜選手権の男子グレコローマン75kg級は、昨年のアジア大会(韓国)2位の金久保武大(ALSOK)が、決勝で昨年の世界選手権5位の清水博之(自衛隊)を2-0で破り、2年連続6度目の優勝を決めた。

 「冬のハンガリー・グランプリと、5月のアジア選手権(カタール)では結果を出せなかったので、世界選手権では成績を残さないといけないと思っていた。まず代表になれてホッとしています」。アジア選手権の不調を払しょくする優勝だった。

 アジア大会代表と世界選手権代表の対決は、金久保が「手の内を知っている者同士。ワンアクションで勝負が決まる」と言うように、接近した内容だったが、金久保が得意の俵返しで攻撃を仕掛ける際、清水が脇を締めて防御したのが反則行為とみなされ、コーションによって金久保に2点が入り、その得点で勝敗が決まった。

 この冬、グレコローマンはオリンピック前年にも関わらず、大幅なルール変更のニュースが流れた。コーションの際のパーテール・ポジションの選択が廃止され、スタンド戦で試合が続くルールに変わると言われ、実際にそのルールでのテスト大会も行われた。

 最終的に、5月末に行われた世界レスリング連盟(UWW)の審判会議で、パーテール・ポジションの選択は継続された。情報が錯綜し、選手にとっては練習メニューに困る日々だったが、金久保にとっては得意とするパーテール・ポジションからの攻撃が残ったことは追い風だった。

 アジア選手権で初戦敗退も、今大会の肥やしになった。「これまでは、相手のグラウンド攻撃をしのいで、後半のグラウンド攻撃で逆転するというのが必勝パターンでした。ルール改正でグラウンド技やコーションがすべて2点になったことで、先にコーションを取ってグラウンドで攻撃きるようにした」と、今大会の3試合は、すべて先にグラウンドの攻撃権を奪ったことも大きな勝因だった。

 7月には29歳となるが、大学入学後にレスリングを始めたので、今年がレスリング生活10度目の春となる。柔道のバックボーンがあったとはいえ、わずか10年のキャリアで全日本選抜選手権を6度優勝しているのは、ものすごい出世頭だ。

 「この大会は縁起がいい。出場した大会は全部勝っている。調子がいい時も悪い時も、この大会でもう一度(気分や気運を)上げてくれる大事な大会」。全日本選手権は昨年やっと初優勝できたのだから、この大会の相性のよさはずば抜けている。

 今年は、さらにうれしいニュースがある。「子供が生まれます(大会後の26日に長女誕生)。今回の試合で力になりました。この勢いで、世界選手権でオリンピック出場を決めます」と、家族パワーで世界選手権の活躍を誓った。


 







2023年世界選手権/激戦の跡
JWF WRESTLERS DATABASE 日本レスリング協会 選手&大会データベース

年別ニュース一覧

サイト内検索


【報道】取材申請について
-------------

● 間違いはご指摘ください
本ホームページ上に掲載されている記録や人名に誤りがある場合は、遠慮なくご指摘ください。調査のうえ善処いたします。 記録は、一度間違うと、後世まで間違ったまま伝わります。正確な記録を残すためにも、ご協力ください。


アスリートの盗撮、写真・動画の悪用、悪質なSNSの投稿は卑劣な行為です。
BIG、totoのご購入はこちら

SPORTS PHARMACIST

JADA HOMEPAGE

フェアプレイで日本を元気に