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2016.02.04

オリンピック・テスト大会(ブラジル)出場チームが帰国

 リオデジャネイロ・オリンピックのテスト大会に参加した女子の選抜チームが2月3日、成田空港着の日本航空で帰国した。

 木名瀬重夫監督(日本協会専任コーチ)は「参加国や選手数は少なかったが、アメリカ、ロシア、中国、カナダとも強豪選手がいて、レベルはけっこう高かった」と振り返る。その中で58kg級の坂野結衣(日大)が4試合に勝って優勝。日本の意地を見せた。

 坂野は1回戦から準決勝までの3試合、いずれも先制されたものの、最後はフォール勝ちという内容。「先制して突き放して勝つのが理想だが、冷静に試合を進めて逆転し、勝利につなげたのは立派」と評価。決勝はあまりアドバイスを送らず、坂野の思った試合をさせたそうだが、きっちり勝ってくれ、成長を感じたという。

 他の3選手は残念ながら初戦で敗れ、敗者復活戦に回ることができなかった。坂野もそうだったが、全体的に外国選手の開始直後の瞬発力に、「たじろぐことはなくとも力を出せず、後手に回ってしまう」という傾向があったという。53kg級の岩群安奈(アイシン・エィ・)ダブリュ)は、米国の一番手相手に第2ピリオドは互角以上に闘えているだけに、開始直後の攻防に課題があると見ている。

 「ポイントを取りに行かせてはいるが、ここを守り切ることに全力を尽くさせることも必要かもしれない。後ろ向きの考えではなく、序盤は取らなくてもいいから0点に抑えることを考えることも必要。そうすれば試合の流れも変わってくると思う」と話した。

■3年2ヶ月ぶりのシニア優勝で再進撃へ…58kg級・坂野結衣(日大)

 優勝した坂野は「優勝はうれしいのですが、練習してきたことができなかったことが悔しいです」と第一声。外国選手相手に片足タックルを決めようと思い、片足タックルを課題としてしっかり練習してきたという。「それが出せずに、1点も取れませんでした」と無念の表情。

 ただ、3試合を逆転のフォール勝ちで勝ったことは褒められる。「練習では押さえ切れないことが多く、コーチからも注意されていた。今回、しっかり押さえられたのでよかったです」と、やっと笑みが浮かんだ。

 この階級の不動の女王、伊調馨(ALSOK)がヤリギン国際大会(ロシア)で負けた情報が伝わったのは、計量の1時間前。「びっくりした。勝負の厳しさを感じました」と身が引き締まった一方、「自分にもチャンスがあるんだ、という気持ちになりました」と、闘うエネルギーになったようだ。

 2010年のクリッパン女子国際大会(スウェーデン)・カデットの部から2012年のゴールデンGP決勝大会(アゼルバイジャン)まで、国際大会を7大会連続で制していた“タイトル・コレクター”だ。しかし、2013年のクリッパン女子国際大会で右ひじを負傷し、手術して戦列を離脱したこともあって、シニアで優勝するのは3年2ヶ月ぶりだった。

 「国内で勝てず、国際大会に選ばれるチャンスも少なかったですからね…」と、ブランクを振り返るとともに、「今回、選んでいただいたので、このチャンスを生かしたいと思いました。チャンスを生かせたのは本当によかったです」と話す。久しぶりの国際大会優勝をきっかけに、再び進撃に転じたいところ。

 今年の目標は、「まだ全日本選手権で優勝していないので、全日本選手権で優勝すること」。階級は58kg級にするか、これまでの60kg級にするかは、監督やコーチと相談して決めたいそうだが、いずれにせよ、「学生としての最後の年になるので、悔いのない1年にしたい」と、飛躍を誓った。


 ■48kg級・伊藤史織(至学館大)「自分が弱かった、ということだけです。一瞬だけ自分の動きができましたが、相手の動きに負けて、すぐ相手のペースになってしまいました。勇気をもって攻めなければならないと思いました。勇気を出せなかったから、自分の動きができなかったのだと思います。3月の卒業後もレスリングを続けます。体力、技術ともにやることがたくさんありますが、頑張りたいと思います」

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 ■53kg級・岩群安奈(アイシン・エィ・ダブリュ)「自分の階級より1つ上で、しかも2kgオーバー計量の大会。自分も体を大きくして臨んだのですが、やはり相手は大きく、体力を使ってしまって、ばててしまいました。オリンピックと同じ場所での会場で試合ができるというので、多くの試合をこなしたかったけれど、それができずに悔しい。この経験を今年の活動に生かしたい」

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 ■63kg級・源平彩南(至学館大)「注意していたことですが、開始早々に飛行機投げにかかってしまいました。そのあと、4点を狙ったタックルを返されてしまった。最初に仕掛けられず、タックルにいって返される…。反省点ばかりです、もっと練習したいです。(シニアの国際大会2大会目で)少しずつ世界の強さがわかってきました」


 







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