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2016.04.04

【ジュニアクイーンズカップ・特集】世界ジュニア選手権出場へ前進! 最強姉妹の序章か、川井友香子(至学館大)

(文・撮影=増渕由気子)

 63kgで2020年東京オリンピックを目指したい! ジュニアクイーンズカップのジュニア63kg級は、昨年59kg級3位の川井友香子(至学館大)が決勝で源平彩南(至学館大)との同門対決を3-0で制し、ジュニア初優勝を飾った。

 昨年は、この大会で3位のあと、最後のインターハイでは60kg級に出場して2位と、あと一歩のところで頂点を逃していた。それだけに、世界ジュニア選手権(8月30日~9月4日、フランス・マコン)の代表選考会を兼ねた今大会での優勝に笑顔がはじけた。

 今回挑んだ階級は63kg級だ。「栄監督から『63kg級で東京を目指せ』と言われ、これからは63kg級でやっていこうと思っています。とりあえずこの階級のジュニアで優勝できてよかった」。

 川井の姉・梨紗子(至学館大)は、リオデジャネイロ・オリンピック女子63kg級の代表に内定している。姉が58kg級の体格のまま2階級上の階級でオリンピック代表を決めたのは、友香子にも大きな刺激となった。「これまでは59kg級をメーンにして出ていましたが、オリンピック階級でもないですし、シニアで勝つにはジュニアで勝たないと、と思い、チャレンジしました」と、オリンピック階級へのこだわりが階級アップのきっかけになったようだ。

 タックル中心だったスタイルも、63kg級へのシフトチェンジにより、組み手や組んでからの攻撃にも重点を置くようになった。技も、見た目も、63kg級にふさわしくあるために増量を目指した。練習後には姉が作ってくれる大きなおにぎりを口にしてきたが、結果は「まだ61kgくらい…」。肉体改造は始まったばかりだ。

■肉体改造はまだ途中だが、心構えができている!

 けれども63kg級で闘う心構えは、すでにできあがっている。「姉が、世界選手権で体格が大きい選手にも勝っていった。その姿に勇気をもらった」と、当面は自分より大きな相手にも戦術でカバーして闘っていくつもりだ。

 今大会は63kg級のパワーに体力差を痛感した部分もある。決勝戦は同門の先輩だったが、「練習の時よりも押しが強くて戸惑いました」と、63kg級の力を目の当たりにした。世界ジュニア選手権まではあと半年あるので、心身ともにどれだけ63kg級らしくなるかが課題だ。

 63kg級は姉・梨紗子の階級だが、姉妹対決を見越しているわけではない。梨沙子はリオデジャネイロ・オリンピックの後は58kg級に戻して東京オリンピックを目指すことを公言しており、川井が63kg級で日本の第一人者になれば、シニアの舞台で姉妹揃って活躍する夢が現実的になる。

 「夏までの半年間、姉のためにサポートをしながら、一緒に成長して、姉がオリンピックで優勝して、自分は世界ジュニア選手権で優勝できたらいいなと思う」―。昨年9月の世界選手権(米国・ラスベガス)では、オリンピック代表を手中におさめて笑顔だった姉が、バックステージで妹の顔を見た瞬間、大粒の涙を流して抱き合った。

 妹が63kg級で世界ジュニア選手権出場を濃厚にした今大会は、東京オリンピックで“姉妹金メダル”の布石になるか―。


 







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