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2016.06.01

【明治杯全日本選抜選手権・特集】昨年のリベンジを達成して初優勝…男子フリースタイル74kg級・奥井眞生(国士舘大)

(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

 昨年のリベンジを果たす優勝! 男子フリースタイル74kg級は、2年連続学生王者の奥井眞生(国士舘大)が決勝で、2年連続高校三冠王者として鳴り物入りで早大に入学した山崎弥十朗をラスト4秒で逆転し、初優勝を決めた。

 奥井は昨年のJOC杯で、インカレ王者でありながら当時高校生だった山崎に決勝で敗れて2位という苦い思い出がある。奥井は「あの時悔しい思いをしたので、絶対に負けたくなかった。今回はチャレンジャーという気持ちで試合に臨んだ」と言う。しかし、試合は1-1の同点から山崎に片足タックルで場外に出されて1-2と追いかける展開に。

 JOC杯も後半に逆転されたことから、「あの時の負けが頭をよぎった」そうだ。けれども、このフラッシュバックが奥井を発奮させた。「リードされていたが、最後まで何かできないかなとチャンスを探しました。そしたら、最後、タックルに入れるすきがあったんです」と、山崎の片足をつかむとそのまま場外へ。2-2のラストポイント差で逆転し、今回は上級生の意地で勝利を引き寄せた。

■最大の収穫は小島豪臣(神奈川・中原養護学校教)からの勝利

 この階級はリオデジャネイロ・オリンピックに出場する高谷惣亮(ALSOK)が群を抜いている階級だが、東京オリンピックを目指す有望な若手も目白押し。有望な学生中心の顔ぶれに、70kg級世界選手権選代表の小島豪臣(神奈川・中原養護学校教)元学生王者の北村公平(阪神酒販)らの実績のある選手がエントリーし、好カードが数多く行われた。

 奥井は「高谷さんも嶋田さん(大育=全日本2位)もいないし、今回は自分が優勝したいと思いました」と、優勝をはっきりと意識して闘ったという。

 実は、奥井が恐れていたのは、山崎よりも準決勝の小島だった。「練習でも全然歯が立たない。これまでの練習で、合計で4点くらいしか取ったことがない」と、奥井にとっては憧れであり、格上の選手だった。けれども「今回はそんなこと関係ない。絶対に自分のレスリングをする。バック取ったら絶対返しに行く」と呪文のように唱え続けたところ、見事に有言実行。タックルからバックと奪うと連続ローリングで仕留めて見せた。

 「小島からタックルを奪って勝てたことが一番の収穫か?」との問いに、顔をほころばせて「そうですね」と答えた奥井だが、「今回の優勝で自分が(完全に)全日本レベルになったとは思っていない」ときっぱり。今年の夏には3年生にしてインカレ3連覇もかかっている。浮かれずに今シーズンを走り抜く決意を見せた奥井だった。


 







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