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2016.08.23

【リオデジャネイロ特集】最終日にモンゴルのコーチが下着一枚での抗議

(文=増渕由気子)

 男子グレコローマン130kg級のミハイン・ロペス(キューバ)の3連覇や、女子58kg級の伊調馨(日本)の4連覇など、輝かしい記録や名勝負が生まれた2016年リオデジャネイロ・オリンピック。その最終日にとんでもない事件が起きた。

 男子フリースタイル65kg級の3位決定戦、ガンゾリグ・マンダフナラン(モンゴル)-イフティヨル・ナブルゾフ(ウズベキスタン)の残り20秒、7-6でマンダフナランが1点差で勝っていた。ウズベキスタンのナブルゾフは必死にタックルを繰り出すが、マンダフナランが完全に逃げの姿勢でかわし、しかも残り数秒は勝ちを確信したかのように両手を突き上げてガッツポーズをしながら逃げた。

 このままタイムアップとなり、7-6でモンゴルが勝利したかのように見えたが、審判は、残り1秒の時点でモンゴルに1ポイント・コーションを与え、スコアは7-7。コーションの差で、ウズベキスタンに勝利が入れ替わった。

 モンゴル陣営は大激怒。セコンド2名がマット上で抗議を開始。受け入れられないと分かると、ジャージや靴を脱き、下着一枚になって抗議を続けるという珍事が発生した。

 急きょ勝敗が入れ替わったことで会場も混乱。なぜ1点がウズベキスタンに付与されたかが分かりづらかったのか、会場はモンゴル陣営の抗議を後押しするような声援が多かった。

 同大会に審判団として参加していた斎藤修・日本協会審判長は、「レスリングは組まなくてはいけない競技。6秒以上組まずに逃げているのが、1ポイントコーションの対象」と話し、妥当な判断だと言及した。ただし「本来は、一度試合を止めて注意することが一般的」と付け加えたが、今回の判定は何の問題もないとした。

 モンゴルは男女通じて今大会メダルがなく、この3位決定戦に国の威信がかかっていた。だが、下着一枚で抗議というのは前代未聞。今後の世界レスリング連盟(UWW)の会議で、モンゴル、ないしはセコンド2名に何らかの処罰が下る可能性がある。

 なお、モンゴル協会の朝青龍会長は、帰国しており、最終日には会場にいなかった。一部で、「判定に不満を示すとともに、自身のツイッターで同国の名誉会長(注=これは誤報。現在は会長)を辞任した」と報じられたが、24日のツイッターで「まだ辞任していない。考え中」としている。


 







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