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2016.10.19

【展望】盤石の強さ発揮するか日体大、屋比久翔平は史上初の快挙に挑戦…10・22~23全日本大学グレコローマン選手権

 全日本大学グレコローマン選手権は10月22日(土)~23日(日)に山形・上山市体育文化センターで、東西26大学が出場して行われる。昨年は3階級優勝の拓大が66.5点をマークし、4階級優勝ながら62点の日体大を総合得点で上回り、2年連続11度目の優勝を達成した。

 今年は、日体大が8月の全日本学生選手権で6階級を制覇した。59kg級を負傷欠場した第一人者の文田健一郎が戻った今大会では、7階級制覇の可能性もあり、盤石の布陣。3年ぶりの優勝の可能性が高い。2014・15年の2年間、団体優勝に見放された日体大が、復活の道を歩み始めるか。

 それとも、拓大が意地を見せて3連覇を達成するか。フリースタイルで勢いを増している山梨学院大が、その勢いをグレコローマンに持ち込むか。

 総合成績と各階級の見どころ探った。(出場選手は本HPの予想です。エントリーに基づいた予想・展望であり、直前のけが等は勘案していません)


 《大学別エントリー選手》

羽衣国際大関大九州共立大国士舘大山梨学院大神奈川大青山学院大専大早大大体大大東大 拓大中大中京学院大 東農大東洋大桃山学院大 同志社大徳山大日体大日大日本文理大法大明大立大福岡大


 《大会日程》大会要項
10月22日(土) 66・75・85・130kg級 (開会式10時、試合開始10時30分) 
    23日(日) 59・71・80・98kg級(試合開始9時30分)


 【総合成績(大学対抗得点)】

 日体大は59kg級・文田健一郎、66kg級・下山田培、71kg級・高橋昭五、75kg級・宇野寿倫、80kg級・屋比久翔平、85kg級・塩川貫太、98kg級・奈良勇太の7階級に、全日本選抜王者や学生王者が名を連ねる。優勝を逃すことはあっても3位には入れる実力差ぞろい。総合得点で70点を超え、80点近くに達するケースもありうる。

 これだけのメンバーに真っ向から対抗できる大学は見当たらない。“連合軍”によって日体大選手の上位進出が次々と阻止された場合に、“野党・第1党”に優勝が転がり込むのではないか。

 “野党・第1党”の候補は、昨年優勝の拓大。75kg級の櫻庭功大、85kg級の谷口慧志、98kg級の園田平、130kg級の園田新の4階級を制して日体大の得点を下げ、他の4階級で3位以内を目指すことが優勝の条件。総合得点で60点台中盤にまで持ち込めれば優勝の芽が出てくる。山梨学院大は71kg級を藤波勇飛、130kg級をオレッグ・ボルチンで取りたい。専大、国士舘大にも優勝の可能性を持つ選手はいる。

 0点(9位以下)の階級があると、優勝選手を輩出していても総合得点は下がる。逆に、優勝はなくともコンスタントに上位に食い込むことで総合優勝するケースがあったのが、この大会。

 圧倒的な戦力を持つ日体大だが、「絶対」とは言い切れない。(各階級とも、1位=12点、2位=9点、3位=6点、5位=3.5点、7位=2点、8位1点)


 【59kg級】

 8月の全日本学生選手権は負傷で不出場だったが、6月の全日本選抜選手権と今月の国体を制した文田健一郎(日体大)が抜けている。今年の全日本学生選手権を制した選手(河名真寿斗=専大)は別の階級にエントリーしたので、JOC杯55kg級を制して世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得した難波陽(青山学院大)が対抗となるか。

 昨年、フリースタイル57kg級で学生王者になった大城一晟(国士舘大)、昨年の西日本学生選手権優勝の田中暁大(中京学院大)がどこまで上位に食い込めるか。

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 【66kg級】

 全日本学生選手権は日体大同士で決勝を争った。勝って優勝した下山田培が、2位の澤田夢有人を退けて出場か。2月にアジア選手権(タイ)に出場、6月にジオルコウスキ国際大会(ポーランド)に出場して3位と国際舞台ででも通じる実力をつけている。

 同3位の大平稜也(国士舘大)、この階級にエントリーした同59kg級3位の松井涼(専大)、早大のグレコローマン選手として期待を集める昨年の国体少年60kg級王者、今年のJOC杯3位の宇井大和(早大)らがどこまで粘れるか。

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 【71kg級】

 6月の全日本選抜選手権66kg級を制し、全日本学生選手権は71kg級で勝った高橋昭五(日体大)が有力。今月の国体(66kg級)では優勝を逃しているので、きっちり勝って再起を飾りたい。

 フリースタイル65kg級で期待度ナンバーワンの藤波勇飛(山梨学院大)がこの階級にエントリーした。昨年の東日本学生春季新人選手権71kg級で優勝の実績があり、グレコローマンも強い。昨年のこの大会で高橋と対戦しており、負けたものの7点を取る善戦だった(7-14)。日体大の第一人者のが城を崩せるか。

 全日本学生選手権2位の大山允長(青山学院大)、昨年2位の寺田靖也(明大)らが優勝争いに加われるか。昨年の世界ジュニア選手権60kg級3位で今年の全日本学生選手権59kg級を制した河名真寿斗(専大)が、この階級にエントリーした。階級差を乗り越えて結果を出せるか。

 全日本学生選手権3位の高谷大地(拓大)はどうか。フリースタイルの選手だが、拓大の総合優勝のためにも学生3位の意地を出したいところ。

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 【75kg級】

 全日本学生選手権の決勝を争った宇野寿倫(日体大)櫻庭功大(拓大)の争いが再現されるか。宇野は全日本選抜選手権3位と成長を遂げているが、国体で結果を出せなかったので、この大会でしっかり勝って再起を飾りたいところ。櫻庭もJOC杯74kg級優勝と成長途上の選手。

 全日本学生選手権3位の奥田海人(明大)、フリースタイルの選手だが、東日本学生新人選手権のグレコローマンで2位の成績を持つ木下貴輪(山梨学院大)が優勝争いに加われるか。

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 【80kg級】

 全日本学生選手権で3年連続優勝を達成した屋比久翔平(日体大)が、この大会でも3連覇を目指す(2014年は71kg級、15・16年は80kg級)。これまで3年連続でグレコローマンの2大会を制した選手はおらず、達成すれば初の快挙。全日本学生選手権は無失点の圧勝、今月の国体(75kg級)でも優勝と、勢いは十分にある。

 全日本学生選手権決勝で屋比久に敗れて2位の東桂佑(神奈川大)、昨年の西日本学生選手権75kg級優勝の花山尚生(福岡大)、全日本選抜選手権で4位に食い込んだ加藤一人(日本文理大)、2014年全日本選手権3位の榎本凌太(同志社大)がどこまで粘れるか。

 フリースタイル74kg級の選手だが、1年生の時の2014年全日本学生選手権80kg級優勝、昨年のこの大会3位とグレコローマンでも実績のある奥井眞生(国士舘大)がこの階級にエントリー。“1年生インカレ王者”の意地を見せられるか。

 期待のスーパールーキー、山崎弥十朗(早大)もエントリーした。グレコローマンでも実力を発揮するか。

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 【85kg級】

 全日本学生選手権を制した塩川貫太(日体大)がこの大会も制するか。国体では、優勝を逃したものの、1階級上の学生王者を破るなど実力をつけている。同2位の谷口慧志(拓大)は決勝で塩川に1-4で敗れた。大きな差はない。リベンジなるか。

 2014年の学生王者で昨年2位の与那覇竜太(専大)は、国体3位など実力をキープしている。JOC杯優勝の藤井達哉(青山学院大)らとともに優勝争いに加われるか。

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 【98kg級】

 昨年優勝の奈良勇太(日体大)が連覇を目指す。今年は全日本選抜選手権と全日本学生選手権を制し、世界ジュニア選手権でも5位と好調だったが、国体で不覚を喫した。しっかりと立て直したいところ。

 フリースタイルの選手だが、昨年3位で今年の全日本学生選手権2位とグレコローマンでも結果を残している園田平(拓大)、同3位の近藤千加良(国士舘大)、昨年の高校生グレコローマン王者で6月の東日本学生春季新人選手権2位の二ノ宮寛斗(明大)、昨年の西日本学生王者の上原浩義(日本文理大)のだれが奈良に挑むか。

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 【130kg級】

 全日本選抜選手権王者の園田新(拓大)が3年連続優勝を目指す。国体も圧勝で3連覇を達成し、第一人者の実力を見せつけた。園田不在の全日本学生選手権で優勝したオレッグ・ボルチン(山梨学院大)が園田を勢いを止めるか。

 同3位の黒木柾統(東洋大)、フリースタイルの選手だがグレコローマンでも昨年の東日本学生春季新人選手権で優勝している宮原将裕(大東大)らが両者の闘いに割って入れるか。

 


 







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