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2016.12.09

【西日本学生秋季リーグ戦・特集】関東から大分へ! 2008年北京銅メダルの湯元健一が日本文理大コーチとして活躍

(文・撮影=増渕由気子)

 昨年度まで日体大のコーチだった2008年北京オリンピック銅メダリストでナショナルチーム・コーチの湯元健一氏が、今年の春、日本文理大の職員として採用され、同大学のコーチに就任。勝龍三郎総監督(大分・日本文理大附高教)の下で活動を始めた。同大学は昨年秋に二部リーグで優勝し、今年春季は2季ぶりに一部リーグで闘って7位。今季はBグループ3位、総合成績6位で終え、一部に定着した一年となった。

 春季は就任して2ヶ月も立たないうちの采配で、湯元コーチは「最低限の闘いはできた」と満足げだった。今回も近大に勝つことを目標に掲げ、有言実行の勝利。春季より順位を上げた。

 湯元コーチの朝は6時40分から始まる。「朝練習を学生とやり、そのあとは学校でミーティングして、学生と練習する」と、生活のすべてをレスリングの指導に注いでいる。

 この夏、湯元コーチの教え子である樋口黎(日体大)がリオデジャネイロ・オリンピックに出場し、弱冠20歳で銀メダルを獲得した。自らオリンピックや世界選手権でメダルを獲り、教え子もメダリストに育て上げて指導者としても実績を残しつつある。

 日体大でも指導実績を作った湯元コーチの使命は、勝監督と後藤秀樹コーチと女子の増尾優華コーチらと力を合わせて、日本文理大を強くすること。

 だが、湯元コーチは「日体大で指導を3年間やって、トップアスリートを指導するノウハウはたまったが、日本文理大は西日本6、7位のチーム。同じように指導してはいけないということも勉強になった」と、就任1年目を振り返った。今年4月から新体制となったことで、退部した上級生もいたようで、日体大とは違った試練もあったが、昨年までの体制も知る後藤コーチは、「湯元効果はあります」と断言する。

 夏の新人戦では、翌朝早朝に大阪から帰宅したばかりにもかかわらず、その日の朝練に顔を出した選手もいたほど。同コーチは「こんなこと、今までありませんでした」と学生の意識の変わりように目を丸くすることもあった。

■附属高校からの一貫強化で全日本レベルの選手の育成

 春季は勝監督も来場していたが、今回は湯元、後藤両コーチのみの引率だった。後藤コーチは「勝監督はこれまでは高校と大学を両方見ていましたが、今後は高校生中心に指導を行い、7年一貫の体制を作ろうとしています。今回は僕と湯元コーチでしっかりやってこいと任されました」と話した。若手コーチ2人で春より一つ順位をあげて、目標を達成することができた。

 日本文理大は日体大に負けないくらい大所帯で、現在の部員数は46人。うち1年生が25名と大半を占める。湯元コーチは「来年も優秀な選手が入ってくる」とスカウトにも手ごたえを感じている。「毎年20人以上はとって、80~100人のチームを作りたい」と母校・日体大よりも盛んにしていくつもりだ。

 部活強化には大学が全面的にバックアップ。新道場も作られ、4面マットが敷けるほどの広さ。100人が一度に練習する環境は整っている。「こういうのも地方大学の良さの一つ」と湯元コーチの腕は鳴るばかりだ。

 一部定着をはかった日本文理大の次の目標は、もちろん上位進出だ。「来年は、もうひと頑張りして3位を狙いたいですね」と話した。勝監督の目標は日本文理からナショナルチーム・レベルの選手を出すこと。ナショナルコーチを兼任する日本トップレベルの指導者が、来季本格的に“湯元旋風”巻き起こせるか注目だ。


 







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