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2017.02.24

クリッパン女子国際大会(スウェーデン)出場の日本チームが帰国

 「クリッパン女子国際大会」に出場した日本チームが2月23日、成田空港着の日本航空で帰国した。シニアは「金2個、銅4個」、カデットは8階級で優勝する好成績。大会後は2日間、地元チームらと合宿で練習した。

 吉村祥子監督(エステティックTBC)は、シニアについて「昨年(大学選手による金1個)を上回る成績だったことはよかった」と話す一方、「接戦をものにできなかった試合があったことは残念」と振り返った。

 58kg級は2選手ともキルギス選手に敗れたが、ともに終盤に逆転されての黒星。「挑戦者という気持ちが強いからでしょうか、リードしていることにドキドキしてしまい、自分のレスリングができなくなっていた」と言う。経験不足によるものだろうが、「体力というか、気持ちの体力を強く持てば勝てる試合でした」と言う。

 48kg級でオリンピック代表2選手を含めて勝ち抜き、先月のヤリギン国際大会(ロシア)に続いて優勝した須崎優衣(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高)については、「周囲から注目されていることをはっきり感じた」という。また、準決勝のポーランド戦ではおかしな判定をされて4点を失った。周囲からの研究と判定という新たな“敵”ができたわけだが、「これも経験。気を引き締めるために貴重な失点でした」とプラスに受け止めた。

今年はジュニアとシニアのはざまで、数多くの大会に出場することになりそう。「コンディショニングが大変」と、ハードスケジュールからくるけがに注意させ、世界選手権(8月・フランス)での優勝を目指させる。

 同じくシニアで優勝した奥野については、「フットワークがいいので相手につかまれることが少ない。つかまれても逃げることができる」とよかった点を挙げた。「向田(真優=55kg級世界チャンピオン)も、うかうかしていられない?」との問いに、「そうなりますね。軽量2階級はだれが行っても世界で勝てる、という状況になりつつあります。切磋琢磨していってほしい」と期待した。

 カデットは8階級で優勝という好成績。例年より出場選手が少なかったことと、キッズからやっている日本選手はキャリア的に抜けていたという。「シニアになって必ずしもこれだけの成績を維持できないのは、外国選手は短期間で技術を習得できる能力があるということ。この成績におごってはいけない。ここからが勝負」と気を引き締めた。

■この経験を生かし、世界選手権での優勝を目指したい…48kg級優勝・須崎優衣

 冨田和秀コーチ(自衛隊)は「軽量級2人が優勝し、(日本の弱点とされる)重量級でも松雪が銅メダルを取るなど、よくやったと思います。カデットは去年を上回ったし、強化の成果が出ていると思います」と、選手の頑張りに合格点。

自身は女子の指導を手掛けてから約1年がたち、現地での合宿練習も経験して女子の指導もこれまで以上に分かった状況。「まず基本。基本をしっかりやっていれば勝てるので、今後も基本を重視して指導していきたい」と言う。

 クラブの教え子の奥野が優勝した吉田栄利コーチ(三重・一志ジュニア)は「(女子の)シニアのレベルは高くなっていますね。特に重量級を強化していかないとなりません」と言う。ただ、世界との差は男子の重量級ほどはないと感じ、「ちょっとした工夫で闘えると思う」と話した。

 奥野の優勝に関しては、「これは、あくまでもステップ。今後も世界で勝ち続けるには、どうすればいいかを考えてほしい」と、喜びの中にも厳しさを求めた。


■48kg級優勝・須崎優衣「今大会はオリンピック代表2選手と闘うことができ、プラスになる遠征でした。勝ちましたが、反省点も多かった。タックルに入ってから(相手の)粘りの前になかなかポイントが取れなかったことです。収穫は、ヤリギン国際大会ではがぶってからポイントにつなげることができませんでしたが、今回はそれができたことです。(シニアの2大会連続優勝について)今年の目標はシニアの世界選手権で優勝ですので、この経験を生かして頑張りたい。次はジュニアクイーンズカップ。ジュニアの大会も頑張り、ひとつひとつ勝っていきたい」

 ■53kg級・奥野春菜「初めてのシニアの国際大会で不安はありましたが、全部の試合でタックルを決められたので、その点は満足です。自分のタックルが通用するんだな、と自信になりました。決勝の相手は48kg級の元世界チャンピオン(2012年=決勝で登坂絵莉を破る)でして、びびっていました。首をつかまれて動けなかったり、なかなかポイントを取れませんでしたが、勝ってホッとしました。次はもっとしっかり勝ちたい。このあとは、ジュニアクイーンズカップで勝って世界ジュニア選手権出場が目標です。国内のシニアの大会でも表彰台、そして優勝を目指したい」


 







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