日本レスリング協会公式サイト
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2017.03.05

男子グレコローマンの全日本チームが欧州遠征に出発

 欧州へ遠征する男子グレコローマンの全日本チームが3月4日、羽田空港から出発した。まずクロアチアへ向かい、合宿練習をこなしたあと、11日(土)にザグレブで行われる「ザグレブ・オープン・グランプリ」に出場。一部の選手はこれで帰国し、他の選手はハンガリーへ向かって合宿練習。25日(土)~26日(日)にソンバトヘイで行われる「ハンガリー・オープン」に出場して帰国する。

 クロアチア遠征に参加する豊田雅俊コーチ(警視庁)は「遠征に行く意味を選手にしっかり伝えたい。全日本1、2位になると海外遠征、となっているが、マンネリになると強化につながらない。オリンピックの予選だと思って闘わせたい」と緊張感を求め、「東欧の強豪が集まると思う。欧州のグレコローマンを体感させたい」と話した。

 パーテール・ポジションの選択が復活するルール改正の可能性が伝わっているが、「そもそも、レスリングはスタンドだけでなく、グラウンドもある。両方そろってレスリング。偏った練習をすること自体がおかしい」と話し、ルール改正があるかどうかにかかわらず、両方をしっかり練習することを望んだ。

 2ヶ国を通じた遠征に参加する笹本睦コーチ(日本協会アシスタントコーチ)は「重量級の選手にとって重要な遠征」と位置付ける。「初めての国際大会という選手もいる。自分の現状がどこにあって、これからどうしなければならないかを確認してほしい。どちらの国にも、確実に強い重量級選手が参加する。積極的にぶつかってほしい」と臨んだ。

 軽量級は、昨秋のゴールデンGP決勝大会59kg級で優勝した文田健一郎(日体大)を筆頭に「世界のトップレベルの実力を持っている選手がそろっている」として、大会での結果を求める。

 ハンガリー・グランプリの59kg級は、2015年は太田忍(現ALSOK)が優勝、昨年は太田と長谷川恒平(現青山学院大コーチ)が決勝を争っているのだから、期待するのは当然。一方で、「世界のどんな選手にも対応できるようにしてほしい」と要望した。

 3週間以上となる遠征。けがをしては意味がなく、体調維持も大変だが、「厳しくなければ意味がない。メンタルも強化していきたい」と話した。

■グレコローマンで初めて海外に挑む松本篤史(警視庁警察学校)

 85kg級の松本篤史(警視庁警察学校)は、グレコローマンに転向して初の海外遠征。昨年いっぱいでALSOKを退社し、2月20日に入校。そのあとの1週間は練習ができず、3月に入って少しできるようになった。「大会前の合宿で体力を戻し、いい状態で臨みたい。試合だけの遠征ではないので、いろんな選手とやりたい」と気持ちを高める。

 これまでと違ったスタイルで外国選手と闘うことに不安があるのは当然だが、「びびってしまっては、自分のいいところが出ない。失敗して覚えていけばいい、という気持ちで臨みたい」と話した。

 98kg級の木下駿(自衛隊)は昨年12月の全日本選手権で2位となり、グレコローマン転向2年半で初の全日本遠征に参加することになった。グレコローマンの国際大会としては2014年11月のビル・ファーレル国際大会(米国)に出場しているが、忘却の彼方の出来事。「グレコローマンの遠征は初めてです」と返答し、気持ち的には、本場に向かう今回が“初の海外遠征”となる。

 「大会だけではなく、合宿練習もあるので、たくさんの選手と肌を合わせてきたい。不安もあるが期待もある。多くを吸収して、少しでもレベルアップして帰国し、全日本選抜選手権での優勝につなげたい」と気合を入れる。

 同じく全日本2位での参加となる66kg級の川瀬克祥(シリウス)は、3月1日から岩手県の住宅メーカーに就職。全面的な支援を受けて東京オリンピックを目指すことになった。「恩返しするため、この遠征を実りあるものにしたい」と言う。

 昨年秋は岩手国体とビル・ファーレル国際大会で連続優勝しながら、全日本選手権は優勝を逃した。「心のすきがあったわけではなく、まだ実力がないということ。グレコローマンの本場で鍛え、全日本選抜選手権では優勝したい」と話した。

 日本チームは下記の通り。12日には別のチームがハンガリーへ向かい、合流する。


 ◎役員

【コーチ】笹本睦(日本協会アシスタントコーチ)=クロアチア、ハンガリー / 豊田雅俊(警視庁)=クロアチア

【帯同審判】篠原正樹(静岡・吉原工高教)=クロアチア

【トレーナー】近敏成(ハンズコーポレーション)

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 ◎選手

 【2ヶ国遠征チーム】(3月28日帰国)
▼59kg級 文田健一郎(日体大)
▼66kg級 川瀬克祥(シリウス)
▼71kg級 泉  武志(一宮グループ)
▼75kg級 阪部  創(自衛隊)
▼80kg級 塩川貫太(日体大)
▼98kg級 木下  駿(自衛隊)
▼130kg級 園田 新(拓大)

 【クロアチア遠征チーム】(3月13日帰国)
▼59kg級 河名真寿斗(専大)
▼80kg級 前田祐也(鳥取県立武道館)
▼85kg級 松本篤史(警察学校)


 







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