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2017.03.15

【特集】JOCエリートアカデミー育ちの逸材! 男子重量級を支えられるか…男子フリースタイル86kg級・白井勝太(日大)


 “史上最強の高校世代”の一人、男子フリースタイル86kg級の白井勝太(日大)。2014年に1年生大学王者に輝き、期待にたがわぬ成績を残したあと、昨年の全日本選抜選手権と全日本選手権はともに2位と成長。1月のフリースタイル重量級の米国遠征に抜てきされるなど、日本重量級を支えるべく活躍を見せている。

■ラスト1秒までリードしていた全日本選手権決勝

 昨年10月に耳の病気で戦列を離れ、国体と全日本大学選手権を棒に振った。全日本選手権へは約1週間前に本格復帰しての参戦だった。「出場は無理と思っていましたが、予想以上に動けたので出ることにしました。正直なところ、決勝まで行けるとは思っていませんでした」。

 その状態で決勝に進み、学生二冠王者の松坂誠應(日体大)に終了間際まで2-1でリード。最後のタックルをラスト1秒、レッグホールドで返されて逆転されてしまった(そのあとのチャレンジ失敗で1点を失い2-4)。松坂に「負け試合のような試合をしてしまった」と言わしめ、地力を見せた。

“逃げて勝つ”闘い方をすれば勝てた試合だったが、「あそこで逃げて勝っても、得るものはなかったぞ」と言ってくれる人もいた。“逃げる”ではなく、“勝つための動き”がほしかった。キャリアを積んで終盤の闘い方に工夫ができれば、日本一に手が届く位置にいることは間違いない。

 白井は「1位以外は負けだと思っています。2番手として海外遠征に行っても…。(以前と)何も変わってないです」と、追う立場であることを強調。「これでいいと思っています。だれでもそうだと思いますが、目標とする選手が身近にいないと強くなれません。自分の周りには、常にライバルがいて、目標となる人がいました」と話し、王者の松坂を追うことで実力を養成していく腹積もりだ。

■軽量級と重量級は根本的に違う…同年代選手の活躍に焦りはなし

 同年代では、樋口黎(日体大)がリオデジャネイロ・オリンピックで銀メダルを取り、文田健一郎(日体大)がゴールデンGP決勝大会で優勝するなど、早くも世界トップレベルに到達している。だが、焦りみたいな気持ちはなく、ライバル意識を燃やすふうでもない。

 「すごいことと思いますし、合宿での2人の練習を見て、見習う点は多くあります。でも、世界へ出た時、軽量級と重量級は根本的に違うと思います。自分は自分、という気持ちでいいんじゃないでしょうか」と、日本人と欧米人の骨格の差による立ち位置の違いを冷静に分析する。

 全日本王者に肉薄したことや、同期の活躍に対して極めてクールに受け答えをしていたが、出身の「JOCエリートアカデミー」の話になると、声が強まった。「国のお金で育ててもらいました。結果を出さなければならないと思います」ときっぱり。

 最近の同アカデミーの現役・卒業生選手の活躍は目覚ましく、男子は高校レスリング界を席巻し、カデットの国際大会で台頭。女子では世界チャンピオンが誕生し、今夏の世界選手権(フランス)でも世界女王が誕生しそうな勢いを見せている。第1期生として、結果を出さねばならないという姿勢がありあり。

■国の金で育ててもらったが、根本は「好きでレスリングをやっている」

 一方、それが余計なプレッシャーにならないよう過度に考えることはしない。「根本は、好きでレスリングをやっているんです。自分のために頑張ればいいと思っています」と話し、国によって育てられたことを大上段に持ってくるつもりはない。それでも、後輩の活躍がモチベーションのひとつになっていることは間違いないようで、この追い風によって実力アップが見込まれよう。日大の主将に推されたことも、今年のエネルギーのひとつとなるはずだ。

 世界の強さは、今回の米国遠征で痛感した。「デーブ・シュルツ国際大会」に出場する前に約1週間、米国チームに混ざっての合宿練習があったが、トップ選手はパリ・グランプリ出場でいなかったにもかかわらず、かなりの実力差を感じたという。「You Tubeでも外国選手の試合を見ていますが、世界のトップはどんなに強いのだろうか、と思います」-。

 全日本王者に肉薄したものの、世界はまだ遠く、やっとスタートラインに立ったところ。焦ることなく、一歩一歩階段を上っていく-。


 







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