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2017.03.29

【全国高校選抜大会・特集】“グランドスラム”達成 次の目標は春夏連覇…日体大柏(千葉)

(文・撮影=増渕由気子)

 全国タイトルをわずか2年でコンプリート。風間杯全国高校選抜大会の学校対抗戦は、昨年インターハイ優勝の日体大柏(千葉)が決勝で秋田商(秋田)を6-1で破って初優勝を飾った。千葉県勢として初の快挙であり、昨年夏と同メンバーで夏春連覇を達成。試合終了後には、日体大柏のジャージを身にまとった大沢友博監督が宙に舞った。

 大沢監督は「生徒たちの出来は素晴らしかった。このチームをつくれて幸せ。あらためて選手を送ってくれたクラブチームの先生方に感謝したい」と振り返り、砂川航祐コーチは「今日は選手ひとりひとりの力が出し切れた。接戦も多かったけど、取るところをしっかり取れたことが勝因だった」と、指導陣も圧巻の勝利に酔いしれた。

 課題だったチーム力も光った。全階級そろわなかった昨年と一変し、控え選手も全国レベルという階級が増え、チーム力は格段に上がった。初日の山形商(山形)戦で、50kg級の竹下雄登が足を負傷。決勝戦は急きょ谷口龍我に変更となったが、きっちりと勝利を収めた。

 大沢監督は「決勝戦は50kg級がカギだと思っていたので、谷口が勝って勝ちを確信した」と、控え選手でも大事なところに起用できる層の厚さを見せつけた。

 この日は66kg級の1年生(新2年生)、奥井真吉の調子がいまひとつで、準々決勝の和歌山北(和歌山)戦、準決勝の沼津城北(静岡)、決勝の秋田商と全敗してしまった。団体戦は7人中4勝をあげればいいルール。井筒主将は落ち込む奥井に声をかけた。「僕がちゃんと勝つから、真吉は自分のやることをしっかりやってくればいいから」。

 3勝1敗で勝負が回ってきた井筒主将は、縦横無尽にマットをかけまわりチームの勝利となる4勝目を挙げた。誰かの負けを誰かがカバーするという、大沢監督が課題に挙げていたチーム力もついてきた。

■学校対抗戦の連覇記録は「6」、大記録の序章となるか―

 個々の能力では秀でていても、チーム戦になると何が起こるか分からないのが団体戦の魅力であり怖さだ。井筒主将は、「大沢先生がいつも『霞ヶ浦(の監督)時代、勝てない試合もチーム力で覆して勝ってきた。勝負は何が起こるか分からない。逆にそういうことをされないように』と言われている。油断しないよう、チームメートにも試合前に必ず、その部分について触れるようにしてきました」と常に気を引き締めていた。気持ちにすきをみせなかったことも、日体大柏が圧勝した要因かもしれない。

 これで、昨年の県大会から、関東ブロックと全国タイトルの優勝旗や優勝カップがすべて日体大柏に集まった。井筒主将は「小学校の時に霞ヶ浦高校に出げいこに行くたびに、見ていた優勝旗や優勝カップ。その価値を知った時、とても驚きましたし、憧れに変わった。それが今では、僕のチームがやり遂げたことに嬉しさを感じます」とグランドスラムの達成感に浸っていた。

 井筒主将は「あとはこの夏、連覇して、来年後輩たちにこの大会を連覇してもらい、次から次へと受け継がれてもらいたい」と抱負。全国高校選抜大会の学校対抗戦は、霞ヶ浦と光星学院(青森)の6連覇が最高記録として残っている。今回の優勝は、日体大柏の大記録の序章となるか―。


 







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