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2017.04.27

【JOC杯・特集】ジュニアで日体大柏高(千葉)が2階級制覇! 通算で7個の金メダル

(文=増渕由気子)

 大学生の主戦場の舞台で日体大柏高(千葉)が金星2つ! JOC杯のジュニア男子フリースタイル50kg級と55kg級は、3月の全国高校選抜大会王者の谷口龍我(50kg級)と山口海輝(55kg級)が大学生を次々と破って優勝を手に入れた。

 今大会は全体的にジュニアで高校生の活躍が目立った大会になったが、その中で際立っていたのがこの2人だ。50kg級の谷口は、全国高校選抜大会ではレギュラーメンバーではなく、50kg級の2番手というポジションから勝ち上がって優勝。その勢いで今大会も勝ち抜いたシンデレラボーイ。「今回も優勝できてうれしい。チャンスは全部ものにして、優勝の数を増やしていきたい」と連勝街道を走り続けることを目標に掲げた。

 一方、55kg級で日体大柏高のエース格の山口は圧巻の活躍だった。「あがり症」とのことで、昨年のインターハイの学校対抗戦や秋の岩手国体ではメンタル面が崩れて黒星を喫していたが、あがり症を改善するためにマットに上がるたびに大きな深呼吸をしてから臨んだ。初戦の2回戦から全試合大学生と対戦し、「やはり大学生は力が強かった」と振り返るが、準々決勝までは完勝だった。

 準決勝で昨年の東日本学生秋季新人選手権57kg級2位の新井陸人(日体大)にリードされる一面もあったが、終盤に逆転するという試合の組み立ても圧巻。決勝は昨年の岩手国体で敗れた相手、荒木大貴(専大)と対戦するというリベンジ戦になった。「以前負けたので、チャレンジャーだった。思い切りやるだけだったので集中力が続いた」と、国体では4-8とダブルスコアで負けた相手に、タックルなどで攻め続けて9-1と大差で勝利。高校3年生でジュニア制覇という偉業をやってのけた。

 「集中力がなくて失点し、焦って簡単にタックルを出したりしていた。落ち着いていると、我慢してしっかりと攻めて取り返すことができる。僕は後半型なので」と、自分のスタイルを貫けるようになった。「高校選抜のときは練習の60パーセント出せて、今大会は65パーセント出せた」と、少しずつ練習の実力を本番で出せるようになったとのことだが、約6割の力で大学生をねじ伏せてしまったのだから驚きだ。

■インターハイか、世界ジュニアか、苦渋の選択を迫られる

 ジュニアで2階級も快挙だが、日体大柏高は全体的に成績がよかった。カデットでも大暴れで、10階級中5階級で優勝。谷口と山口を合わせると通算7人が金メダルを獲得した。

 大澤友博監督は「すごい結果。生徒たちがとても頑張ってくれた」と満足そうに振り返った。気の早い話、このまま調子を落とさなければ7月末から始まる山形インターハイの学校対抗戦や個人戦も日体大柏高の活躍は「間違いなし」と言いたいところだが、ジュニアの優勝者を派遣する世界ジュニア選手権(フィンランド)と、インターハイの日程の一部がかぶっており、移動や減量などの健康面を考えると、どちらかしか出られないのが現実。

 山口は「世界ジュニア選手権に出て優勝したい」と明るく答えたが、先日の全国高校選抜大会では「今年こそ圧勝で高校三冠王になりたい」とも話しており、苦渋の選択を迫られる。大澤監督も日程がかぶっている現実に頭を悩ませている様子だった。「インターハイはとても大切。けれども、谷口、山口の2人の経験や将来のことも大切。どちらがいいのかじっくり考えてから結論を出したい」と熟考する姿勢を見せた。


 







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