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2017.05.23

【東日本学生リーグ戦・特集】拓大が早大にリベンジし、昨年6位から急上昇の2位へ

(文=増渕由気子)

 山梨学院大の5連覇で幕を閉じた今年の東日本学生リーグ戦。山梨学院大をあと一歩まで追い詰めたのは拓大だった。予選リーグの天王山となる早大戦を4-3で競り勝って1位突破。2年ぶりに1~4位決定戦に駒を進めた。

 昨年は予選リーグで早大に敗れ、5~8位決定リーグにまわって6位と上位に絡めず悔しい結果だった。今年はその早大にリベンジ。その勢いで日体大と日大に連勝し、2年ぶりの2位という好結果だった。

■飛躍の2位だが、「優勝したかったという悔しさもあります」(須藤元気監督)

 須藤元気監督は「下馬評はそれほどではなかった中、この結果は飛躍の2位ということでいいでしょう。早大戦は番狂わせじゃなく実力で勝ち取りましたし、選手はよく頑張りました」と評価。一方で「山梨学院大に3-4とあと一歩でしたから、ここまできたら優勝したかったという悔しさもありますね」と選手の気持ちを代弁した。

 早大に競り勝ち、山梨学院大に競り負けた要因を須藤監督は「選手に少し不安定さがありました」と分析。安定した実力を出せなかったことを挙げた。園田平主将も「早大戦はできて、山梨学院大でできないことがありました。メンタル面が弱かった」と反省を口にした。

 拓大は西口茂樹・日本協会副本部長が日本協会ナショナルコーチとなったことで部長から離れた。ふだんの練習は現役選手の高谷惣亮コーチ(ALSOK)が見ているが、リーグ戦のあった3日間は高谷コーチが米国・ニューヨークで行われた日米対抗戦「Beat the Streets」に出場したため不在だった。

 セコンドで熱い声援を送る高谷コーチの姿は定番となりつつあるが、今回はそれができなかった。高谷コーチは自身の試合の調整もある中、出発ぎりぎりまで技術面、精神面を学生たちにたたき込み、米国からも各選手に連絡し、最後まで選手を鼓舞し続けた。

■米国からも応援し、選手と一体となっていた高谷惣亮コーチ

 早大戦での闘い方も伝授してから渡米したという。高谷コーチが「早大戦は軽量級で1勝が欲しかったので、57kg級と61kg級を中心に強化をしてきました」と振り返る。その言葉通り、61kg級の谷山拓磨が6-5の1点差で勝利。70kg級が敗れて先に3勝を早大に挙げられたが、74kg級に起用した2年生の吉田隆起が70kg級全日本2位の伊藤駿に4-3で勝ち、事実上の勝負となった86kg級の浅井翼に出番が回った。

 浅井はリーグ戦直前に行われたアジア選手権から帰国したばかりで連戦の疲れがあった。だが、高谷コーチ曰く、「アジア選手権で情けない試合をしたようなので、その分頑張ってくれた」。早大の柱である山崎弥十朗から逆転勝ちを奪って3勝目。125kg級は主将の園田が圧勝して4勝目を挙げた。

 殊勲は谷山と浅井の2名だろう。高谷コーチは「ともに京都八幡高出身。高校の恩師、浅井努監督の教えを守り、ひたすら技を磨いてきた。僕もアメリカらからネット中継を見て感動してしまいました」と言う。コーチと選手、場所は離れていてもチームが一体となってつかんだ2年ぶりの2位だった。

 須藤監督は、飛躍のリーグ戦2位をきっかけに「これからまた厳しい練習を乗り越えて、今年の残りの試合で全部勝っていきたいです」とさらなる活躍を期待。夏の全日本学生選手権を経て、秋の全日本大学2大会(全日本大学選手権、全日本大学グレコローマン選手権)も拓大旋風が吹き荒れるか―。


 







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