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2017.06.16

【全国中学生選手権・特集】上位入賞者だけがもらえる赤Tシャツが大人気


(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

 今年も史上最高人数となった658選手が出場した沼尻直杯全国中学生選手権大会。例年どおり2日間の日程で行われたが、大会には年々増え続ける選手に対して滞りなく運営ができるよう、さまざまな工夫が見られた。

 まず開会式。2011年の東日本大震災や2013年のオリンピック除外問題、昨年の熊本地震など世間で起こったニュースに対して、沼尻久会長は全力で対応してきた。「大変なことを乗り越えてせっかく水戸まで来てくれたのだから、一生の思い出に」と、開会式は毎年盛大に行い、アニマル浜口さんや伊調馨選手などゲストを呼んで盛り上げることもしばしば。

 熊本地震の直後だった昨年は、九州地方の選手に義援金と特製のおみやげセットを贈呈するなど、一生の思い出づくりに一役かっていたのが開会式だった。

 だが、今回は開会式での特別な演出はなく終わった。大会を切り盛りする丹下一競技副委員長は「今回はあえて簡素化したんです」と、苦肉の策であったことを吐露した。「全中の開催県としてできるだけのおもてなしを心掛けています。今年の開会式は何をしようかと案は出しましたが、最終的に開会式や決勝などの演出をカットして試合時間にあてることに決めました。少しさみしいですが、仕方がないですね」。

 例年は、第1日はベスト8まで行った。今年はベスト16までとし、それ以降を翌日に回した。その分、最終日の試合数が増えるため、決勝戦では入場などの演出をカットし、例年より少し遅くなる程度で試合を終えた。「中学生は義務教育だから、翌日の学校に影響がないようにしたい」。600人を超えた運営と両立させるための工夫だった。

■最終日の試合数は増えたが、けがの防止に役立った

 初日の試合数を減らした相乗効果が意外なところにあった。長丁場の大会になると選手の集中力が切れ、夕方ごろからけがをする選手が多発する傾向があった。医務担当の梶尾安正医師によると、「今年はけが人が少ないです」と振り返る。初日を早く終わらせたことは、中学生にとって適切な対応だったようだ。

 今年で43回を迎える歴史ある大会。40回記念大会の時、沼尻会長のアイデアで福田富昭日本協会会長の直筆「人生格闘」の文字が入った赤いTシャツを上位4名にプレゼント。今や、毎年の恒例となっている。

 これが選手に大好評。シニアでいうジャパンTシャツと同じで、赤いTシャツを着ることは強い選手の証なのだ。メダルは普段ぶらさげていられないが、このTシャツなら常に着用が可能だ。「合同合宿などでひときわ目を引く真っ赤なTシャツを見て、あの子は全中で3番以内に入ったんだなと分かりますね。販売してないものですから、もはやプレミア化しています」(丹下競技副委員長)。

 今回、初優勝を飾った男子53kg級の須田快晴(長崎・群3年)や男子59kg級の計良涼介(東京・成立学園3年)は、「赤いTシャツがもらえてうれしい。誰にもあげない」と、初めてもらえる副賞に喜びの声をあげた。

 すでに2枚持っている女子44kg級の伊藤海(大阪・関大中3年)も「またもらえてうれしい」と、メダル並みに選手は喜んでいるようだ。こうした声に対し、沼尻会長は「こうなることは狙い通り。今後もこの副賞は続けます。私が死んでもです」と、うれしそうに中学生を見つめていた。


 







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