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アジア・ジュニア選手権(台湾)出場の男子フリースタイル・チームが帰国

 アジア・ジュニア選手権(台湾・台中)に出場した男子フリースタイル・チームが6月19日、成田空港着の日本航空で帰国した。66kg級に出場した安楽龍馬(山梨・韮崎工高)が金メダルを獲得。男子の高校生選手としては大会史上初めての優勝であり、3スタイルを通じて「金メダルなし」のピンチを救う価値ある金メダルを持っての凱旋となった。

 日本なら大学1・2年生の年代の選手が参加している中での優勝。「快挙」と言える結果だが、安楽は「試合内容は悪かったけれど、優勝できてホッとしています」と謙虚な第一声。「松永コーチに『勝ちにこだわらず、思い切ってやってこい』と言われたので、どんどんタックルにいきました。リードしていても攻め続けました」と、年上選手の中での玉砕覚悟の闘いを勝因に挙げた。

 技術的には「ハイクラッチのタックルとか、自分の形で攻めることができた。準決勝、決勝は相手のスタミナが上回っていて終盤失点してしまった。防御が課題です」と言う。

 昨年の全国高校生グレコローマン選手権の覇者だが、フリースタイルで強くなるため、グレコローマンにも真剣に取り組んできた選手。「差されてからの守りなどで(グレコローマンの技術が)役に立ちました。差されても焦ることがなかった」と話し、やってきたことが間違っていなかったことを証明した。

 今年3月にも全国高校選抜大会でも優勝。国内でいくつかのタイトルを取っているが、国際大会は初の優勝であり、初のメダル獲得。うれしさは段違いと思われるが、「ここが目標ではない。うれしいことは確かですが、満足するのは1日だけにし、見つかった課題に早く取り組みたい」と話した。

■勝負どころで勘がよく、動きがいい安楽…藤波俊一監督

 ジュニアの担当コーチになって初めての海外遠征で金メダル獲得の成績を持ち帰った藤波俊一監督(三重・いなべ総合学園高教)は「最低限度の責任は果たせましたね。銀メダルが多くあるのより、金メダルがあった方がいい」と安堵の表情。安楽は「勝負どころで勘がよく、動きがいい。応用のできる選手。ひとつの技がかからなくても、次の技を出せる選手」と評価し、国際舞台での闘い方を覚えていけば、「もっと伸びますよ」と話した。

 体重が落ちずに計量失格となった選手がいたことは反省材料。「最後、全力を尽くして落とさせましたが、結果がすべて」と厳しく振り返った。女子でも同様のケースがあり、ともに責任を感じる事態となった。

 ただ今後の課題として、空港周辺に前泊し、「その時にしっかりと体重をチェックする体制がほしい」とも口にした。空港集合でその時に体重を自己申告させても、その数字が正しくない場合もあり、現地に着いてから急速減量をしいてしまう場合もあるという。

 金銭面の問題もあるので一方的なリクエストはできないが、「そのあたりがクリアされれば、万全の状態で臨みたい。もちろん、選手の自覚が一番必要」と話した。

 松永共広コーチ(神奈川大職)は「全体的に消極的な試合はなく、よく攻めていた。しかし、距離があって相手の脚にさわれなかったり、入っても処理ができなかった、といったシーンが多く見られた」と振り返った。安楽はキャッチしたらかなりの確率でポイントにつなげており、それが優勝につながったと分析。積極性に加え、確実にポイントにつなげる技術をリクエストした。



 

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