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2017.07.26

【特集】2017年世界選手権へかける(7)…男子フリースタイル97kg級・赤熊猶弥(自衛隊)

《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》《勝者の素顔=JWFフェイスブック》


(文=布施鋼治)

赤熊猶弥(自衛隊)

 「自分にとっては初めての世界選手権。しっかりと自分のレスリングをして、どこまで通用するのかを試してきたい」。男子フリースタイル97㎏級の赤熊猶弥(自衛隊)は、世界選手権が待ち遠しくて仕方ない。

 7月中旬の取材時には左ひざを打撲していたが、「さほど気にならない」と切り出した。「けがは快方に向かっています。もともと、けがはしない方だし、体は強いと思う」。

 3年前にはターゲット選手の海外合宿で初めて世界選手権の闘いを目の当たりにした。その時の衝撃は今もはっきりと覚えている。「観客の熱気も違っていた、すごいなと思いました」

 以前は86㎏級で闘っていたが、リオデジャネイロ・オリンピック出場を逃した2016年から97㎏級に転向した。以前から、86㎏級はリオデジャネイロを目指す時までと決めていたという。

 「86㎏まで落とせても、試合中に足が動かなかったり、ばてたりするほど減量が厳しかった。97㎏級になってからは、減量は2~3㎏と調整程度になったので、100パーセントといっていいほど動けます。86㎏級の時とは全然違います」

世界選手権出場を決め、自衛隊応援席にガッツポーズ=撮影・矢吹建夫

 今年1月にはデーブ・シュルツ国際大会(米国)に出場して1回戦で敗北を喫し、敗者復活戦でも白星を飾れなかった。階級を上げてから初めての国際大会だったので、「自分の力量を計りかねた」と振り返る。「理想は攻めて攻めてというレスリング。そこのところがうまくいかなかった」

 その後、赤熊はコーチとともに課題点の改善に努めた。努力の甲斐あって、5月のアジア選手権(インド)では1、2回戦を勝ち抜き、5位に入賞した。

■世界&オリンピック王者のカイル・スナイダー(米国)と闘いたい

 「自分の組み手をして、相手のレスリングをさせない。ずっと前に出るレスリングをやろうと思っていた。アジア選手権ではそれがちょっとだけできたと思う。タックルが取れていたら勝てる試合もあったので、自分でも成長していると思いました」

 世界選手権で闘ってみたい相手はたくさんいる。2015年世界選手権とリオデジャネイロ・オリンピックの男子フリースタイル97㎏級で優勝したカイル・スナイダー(米国)もそのひとり。「力強い感じのする選手ですよね。力比べになったら分が悪い。世界選手権で闘うことになれば、動かして相手に合わせないレスリングをしたい」

全日本合宿で練習する赤熊

 一方で、リオデジャネイロで決勝をスナイダーと争ったヘダク・ガズモフ(アゼルバイジャン)とも手を合わせてみたいと願う。「どういうタイミングで技に入ってくるのか。どういうグラウンドを仕掛けてくるのか。実際に体験してみたい」(注=オリンピック以後、試合出場なし。33歳の年齢から引退の可能性もあり)
 
 今年出場した2つの国際大会を通じ、外国選手との差は痛感している。「外国人選手は、たたみかけるところはガッとくる。そこは真似しないといけない。守るところはしっかり守って、スピードを意識して闘いたい」

 勝負飯は験(げん)のいいカツ丼。今回“カツ”にこだわるつもりだ。「パリでは食べられそうもないので、空港でカツ丼を食べてから機上の人になるつもりです」-。

赤熊 猶弥(あかぐま・なおや=自衛隊) 初出場 
 1991年6月5日生まれ、26歳。福岡県出身。福岡・東鷹高~拓大卒。180cm。高校時代はインターハイ3位が最高。拓大では新人選手権の優勝もなかったが、3年生の時の2012年全日本学生選手権84kg級優勝で台頭。2013年は全日本選抜選手権2位、学生二冠王など。
 2014・15年と全日本の2大会は優勝にあと一歩届かず。2016年から97kg級へ上げ、全日本選抜選手権で優勝し、全日本選手権も制した。  
 

高校時代の最高成績だった2009年インターハイ84kg級3位(左端)

高校時代は無名の存在から、2012年全日本学生選手権で全国制覇を達成


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