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2017.08.09

【特集】2017年世界選手権へかける(18)…男子グレコローマン85kg級・松本篤史(警視庁警察学校)


《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》《勝者の素顔=JWFフェイスブック》


(文=布施鋼治)

松本篤史(警視庁警察学校)

 「ひとつひとつの試合が決勝だと思って、全力でやるというしかないですね」
 
 男子グレコローマン85㎏級で世界選手権に出場する松本篤史(警視庁警察学校)に大会に向けての話を聞くと、強気な言葉はほとんど出てこなかった。「自分らしさのアピール? 強いてあげるとするなら、6分間、常に前に出ることくらいかなと思います」
 
 フリースタイルからグレコローマンスタイルに転向して約1年の月日が経つ。フリースタイル時代には3度全日本選手権を制し、3度世界選手権に出場した。そんな実績をよそに、なぜグレコローマンに転向したかといえば、グレコローマンのルールが変更になったことが大きいと切り出した。
 
 「もちろん兄(=隆太郎。2012年ロンドン・オリンピック男子グレコローマン60㎏級銅メダリスト)の影響もあったけど、一番大きな理由が何なのかは、自分でもちょっと分からない。ただ、グラウンド・レスリングが廃止されたグレコローマンは自分に合っているのかなと思いました」。
 

世界選手権出場を決め、シングレットの所属名に手を置いた=撮影・矢吹建夫

 フリースタイルだと足を触られると弱い部分があって、なかなか押し込めなかったりすることがあったというが、グレコローマンではそういう心配もない。「だったら、グレコローマンの方が自分の良さを出せるのではないかと思ったんですよ」
 
 松本にとっては、グレコローマンに転向しても、さほど闘い方が変わらないことも大きかった。「フリースタイルだったら、最初から相手の足を引っかける。一方、グレコローマンだと、差し手からの展開が多くなるだけで、あとはそんなに変わらない。もともと僕はグレコローマンのようなフリースタイルだった。相手の足に触れなくなる分、そのあとの処理は難しくなると思いますけどね」
 
■プレッシャーをかけながらチャンスと見るや差して攻める
 
 理想は生粋のグレコローマンではなく、フリースタイルの要素を取り入れたグレコローマンだ。「グレコローマンでフリースタイルの組み手の要素を出すと、グレコローマンの選手は嫌がるんじゃないですか」
 

全日本合宿で練習する松本篤史

 男子グレコローマンの松本慎吾強化委員長(日体大教)に、世界選手権における松本の闘いのテーマを「この間のアジア選手権(2位)より自分のスタイルを貫けるかどうか」と話す。その旨を松本に告げると、松本は相槌を打った。「自分は技で勝負するタイプではない。アジア選手権の時のように最後までプレッシャーをかけながらチャンスと見るや差していくレスリングしかできないので、それを貫きたい」
 
 松本は今春、警察学校に入学した。その後は学校中心の生活を送らざるをえなかったので、調整不足の面があることを否定しない。「アジア選手権が終わってから外国人選手とやる機会がなかった。これからの追い込みが自信につながると思います。強化合宿で心肺機能を高め、自分もこれだけやったんだという自信を胸にパリに乗り込むことができる」
 
 グレコローマンのキャリアは短いが、フリースタイルの方で世界の場数は踏んでいる。異色のキャリアを武器に松本はメダルまでたどり着けるか。
 
松本篤史(まつもと・あつし=警視庁警察学校) 初出場(通算4度目の出場) 
 1988年3月24日生まれ、29歳。群馬県出身。群馬・館林高~日体大卒。181cm。2005年アジア・カデット選手権69kg級フリースタイル優勝で台頭。フリースタイルで全日本選手権3度優勝し、世界選手権やワールドカップにも出場したが、ロンドン、リオデジャネイロの両オリンピックは逃す。
 2016年夏からグレコローマンに方向転換して再出発し、最初の大会である国体で優勝し、全日本選手権で優勝。2017年はアジア選手権2位と国際舞台で躍進。 

2005年アジア・カデット選手権(フリースタイル69kg級)で優勝=撮影・矢吹建夫

2009年全日本学生選手権グレコローマン84kg級で2位(左端)。学生時代、グレコローマンにも取り組んでいた


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