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2017.08.24

【2017年世界選手権・特集】「東京オリンピックがちょっとだけ見えた」という銅メダル…女子75kg級・鈴木博恵(クリナップ)


世界選手権初のメダルににっこりの鈴木博恵(クリナップ)=撮影・保高幸子

 【パリ(フランス)、文=布施鋼治】「今までの自分の想いがいっぱい詰まった重いメダルです」。テロに対する非常事態宣言が続くパリで開催中の世界レスリング選手権・第3日。表彰式で銅メダルを首にかけられた女子75㎏級の鈴木博恵(クリナップ)は、初めて世界選手権で獲得したメダルについて笑顔で語った。

 長い道のりだった。世界選手権には過去3度出場しているが、いずれもメダルには届かず、悔しい思いをしてきた。鈴木は「海外遠征に行っても、私だけメダルが獲れなかったこともありました」と振り返る。

 2015年には、一度は世界選手権出場を決めながら、けがで断念せざるをえなかった。「引退」の二文字が頭をよぎった。「でも、練習に行くと楽しかったし、体も動く。結局、会社の人と家族と話し合って(現役続行を)決めました」

 しかし決意もむなしく、3回戦ではヤセミン・アダー(トルコ)に1-6で敗れた。鈴木は「最初に6点をとられてしまった自分が悪い」と敗因を分析した。「それから追いつこうと思って必死に追撃したけど、場外に押し出しても1点しか入らない」

3位決定戦で闘う鈴木

 アダーが決勝に進んで敗者復活戦に出場する権利を得ると、鈴木は気持ちを切り換えた。「過去に出場した大会でも、私は敗者復活戦に回るという経験はたくさんしている。そこで落ち込むことなく、もう一度マットに上がれるように努めました」

 そもそも75㎏級で鈴木は小柄な方なので、相手が自分より大きいことは承知している。コーチ陣もそれを見越したうえで対策を立てた。「パワーに付き合わず、動いて横につくレスリングを指導してもらいました」

 マリア・セルマイアー (ドイツ)との敗者復活戦の直前、笹山秀雄・女子強化委員長(自衛隊)は鈴木の背中を押した。「自分のレスリングをやれば、勝てる。思い切りやってこい」

 迎えたエップ・マエ(エストニア)との3位決定戦。マエとは2011年7月のゴールデンGP決勝大会(アゼルバイジャン)の敗者復活戦で一度手を合わせしており、鈴木が勝利を収めているが、当時と比べればお互い成長している。笹山強化委員長は「最初は力を抑えろ」という指示を出した。「我慢すれば、チャンスは来る」

 これが4点のビッグポイントとなり、勝負を決めた。土壇場で体が動いた理由について訊くと、鈴木はこれまでの経験があったからと分析した。「取りにいかなければならない時に躊躇して負けたこともある。そういうことをしていたらちゃんと練習してきた意味がなくなってしまう」

 最重量級のメダル獲得は2010年の浜口京子以来、7年ぶりの快挙だった。3年後の東京オリンピックについて振ると、鈴木は相好を崩した。「ちょっとだけ見えた気がします」


 







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