日本レスリング協会公式サイト
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2017.10.20

【特集】16年ぶりの大阪開催の全国少年少女選手権へ向けて/大阪府協会・村上勝会長-全国少年少女連盟・西尾秀明理事

 来年(2018年)の全国少年少女選手権は、7月27日(金)~29日(日)に大阪・舞洲アリーナで行なわれる。大阪での全国大会開催は、1985年の第2回大会(吹田市立片山市民体育館=497選手)、2002年の第19回大会(舞洲アリーナ=1110選手)に続いて16年ぶり3回目。久しぶりの全国大会開催を9ヶ月後に控える大阪府協会の村上勝会長(関大OB)と大阪在住の全国少年少女連盟の西尾秀明理事(桃山学院大OB)に、進捗状況などを聞いた。(10月15日、押立杯関西少年少女選手権開催中の吹田市北千里体育館にて。聞き手=樋口郁夫)


2002年に舞洲アリーナで行なわれた全国少年少女大会

 ――大阪では2002年以来、16年ぶりの全国大会開催となりますね。

 村上 大阪は東京と同等にみられている面もありますが、レスリングに関しては著しく低いのが現実でしょう。樋口黎君(リオデジャネイロ・オリンピック銀メダリスト)をはじめ、大阪出身のいい選手の多くが東京に行ってしまい、大阪自体のレスリングは下降気味。活性化させなければならないと思い、全国大会を招致しました。大阪のレスリングを盛り上げたい気持ちからです。

 ――16年ぶりというのは、意外な気もします。

 村上 大阪府、大阪市とも、実はスポーツに対しては、あまり熱心じゃないんですよ。他競技でもこれといった全国大会は開催されていないでしょ。これを機に、府と市に働きかけ、レスリングのみならずスポーツを盛んにしたいと思っています。全国大会開催はいいきっかけになると思います。

 ――前回から16年も経てば、大会運営を手掛ける人もかなり変わってくるでしょう。初めて経験する人も多いのではないでしょうか。

 西尾 2002年は吹田市民教室の押立吉男代表(大阪府協会会長)というカリスマ的なトップがいて、クラブ数も今ほど多くなかったこともありますが、ボランティア・スタッフのほとんどが吹田市民教室の保護者という状況でした。今回は大阪府の少年少女クラブの多くから力を貸してもらい、運営する方向です。大阪のレスリング熱を総体的に高め、レベルを上げていくためには、それが必要だと思っています。

大阪での全国大会を控える府協会の村上勝会長と全国少年少女連盟の西尾秀明理事

 ――大阪府の少年少女クラブは、いくつありますか?

 西尾 11クラブあります。きのう(14日)も会議を開き、マットの運搬や補助員の問題など、みんなでやっていきましょう、ということが確認されました。

 ――前回は2日間開催だったと思いますが、来年は3日間ですね。

 西尾 金曜日の午後4時ころから試合を始め、土曜日は丸1日、日曜日は午後2時頃に終わらせ、遠隔地に帰る人の利便をはかります。

 ――平日にボランティアを集めるのが大変ですね。

 西尾 金曜日が大変です。日程的にも、インターハイ(8月4~7日、三重・津)の1週間前ということで、高校生や高校の先生が期待できず、大学生はテスト期間。大変だと覚悟しています。ただ、東京オリンピックを控えているだけに、お粗末な大会運営でレスリング界のムードに水を差すわけにはいきません。

 村上 大阪では、小さな大会や中くらいの大会は多く開催されていますが、1000人を超える大会は、そう開催されていません。毎年夏に堺市でやっている全国高校生グレコローマン選手権(約750選手参加)が一番大きく、次がこの大会(関西少年少女選手権=約500選手参加)になると思います。

大会を盛り上げ、大阪のスポーツ熱を高めたい

 ――2002年大会の参加者は1110人。小学1・2年をカットした今年の大会が1043人ですから、ほぼ同じ規模になりますね。

 村上 東京は毎年のように全国大会を開催し、ノウハウを持っているでしょうが、大阪はそうではない。役割分担をはっきりさせて、しっかり準備したい。各作業部会に作業マニュアルをつくるよう依頼しています。細かなことも十分に打ち合わせしてやりたい。今現在は順調に進んでいるかな、と思います。あとは資金ですね。危機的というわけではないのですが(笑)、しっかり集めないと大変なことになります。

 西尾 不必要な経費は削ることも必要。そのあたりも、全国少年少女連盟の指導をあおぎながらやりたい。

ザ・デストロイヤーが参加した2002年大会。左は当時の押立吉男・府協会会長(故人)

 ――夏休みの大阪は、なかなか宿舎が確保できないのではないでしょうか。

 村上 参加チームの宿舎は各チームで取るのが基本ですので、こちらで斡旋とかはやらなくてもいいことになっています。しかし、「何とかならないか」と頼まれることもあるかもしれないので、最低限の対応はできるようにしたい。大阪と言えばUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。USJとセットで遠征を計画されるチームもあると思います。宿は取りづらいですので、早めに押さえてほしいと思います。

 ――最初に言われていましたが、大会開催を一過性のものにするのではなく、これをきっかけにレスリング熱を高め、強化につなげていきたいですね。

 西尾 大阪の少年少女の強化委員長に竹中道場の竹中伸行代表に就いてもらい、強化しています。月1回、いろんなクラブから選手が集まって合同練習をやって強化しています。

 村上 9月初めに大阪体育大学でやった時は伊調馨選手に来てもらい、指導いただきました。テレビ局が取材に来て、広報面でもよかったです。全国大会でも多くの新聞社やテレビ局に取材してもらい、活動を宣伝したい。特に大阪府と大阪市に訴えたい。

 ――大阪なら、レスリングの国際大会を開催できるだけの都市だと思います。

 村上 民間だけでは国際大会はできない時代です。大阪府知事や大阪市長が乗り出してくれないとできません。東京に次ぐ第2の都市を自負するなら、スポーツの振興に力を入れてほしい。そのためにも、来年の全国大会を盛り上げ、成功させたい。







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