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2017.12.25

【2017年全日本選手権・特集】減量から解放されて実力発揮…男子フリースタイル70kg級・乙黒圭祐(山梨学院大)

(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

同門対決を制して全日本王者に輝いた乙黒圭祐(山梨学院大)

 同門対決制して2度目の全日本制覇! 天皇杯全日本選手権の男子フリースタイル70kg級決勝は、65kg級国体王者の乙黒圭祐と同級学生二冠王者の木下貴輪(いずれも山梨学院大)の同門対決となり、乙黒が6−2で勝利して同級初優勝。2年前の61kg級以来、2度目の優勝を飾った。

 今夏、世界の同級で銅メダルを獲得した藤波勇飛(山梨学院大)が「ほんと五分だからね」と言うほど実力は拮抗している両者。木下は70kg級や74kg級の実績が十分にある選手。乙黒は「階級を上げたばかりで不安があった」と言うが、ルール変更が追い風になった。

 今大会から早朝の2日間計量が導入され、過度な減量ができないシステムに。乙黒は「65kg級の時は7kg減量とか当たり前で、試合当日に動けないことが多かった。今回は2kg程度。ほぼ調整レベルだったから、本来の動きが試合当日でもできた」と練習どおりの力を発揮できたそうだ。

 手の内は知り尽くしているからこそ先制点にこだわった。開始1分過ぎにタックルからバックポイントを奪い、アンクルホールド、ローリングと展開し、一気に6点を奪った。「先制点を取れたあとは、自分のペースで試合を進められた」と余裕のある試合運びもできた。後半には失点したが、それも追加点を取りに行ったところにカウンターでとられたポイントで、最後まで攻める姿勢を貫いた。

 JOCエリートアカデミー出身で、キッズ時代からトップ選手だった乙黒をずっと苦しめていたのは、減量だった。「体重調整から解放されたのは、初めてじゃないかな」。50kg級台から身長が伸びると同時に階級変更をしていき、現在は177センチと中量級でも大きい体格となったが、東京オリンピックに74kg級で出場を見据える乙黒は、まだ体を大きくできる伸びしろを持つ。

 旧ルールと旧階級で行われた11月の全日本大学選手権では、65kg級で減量に失敗し、自分の動きができず上位に進めなかった。小幡邦彦コーチから「安定感がない」とバッサリ指摘されたが、新階級、新ルールがハマった乙黒は「これからは大丈夫」と前を向いた。

 74kg級で強さを発揮する同期の藤波には、現時点で歯が立たない状態。「当面はこの70kg級でやって体を作り、実力をつけて、(東京オリンピック予選では)藤波に挑みたいです」と青写真を描いていた。







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