日本レスリング協会公式サイト
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2013.09.20

【世界選手権・特集】女子55kg級・吉田沙保里(ALSOK)

 【ブダペスト(ハンガリー)、文=池田安佑美、撮影=保高幸子】東京オリンピック招致、レスリングのオリンピック存続活動、世界選手権11連覇のすべて成功! 女子55kg級で前人未到の世界選手権11連覇を目指した女子55kg級の吉田沙保里(ALSOK)は、決勝でソフィア・マットソン(スウェーデン)に5-0で快勝。新ルールで初の海外試合にも関わらず、全試合無失点の優勝と最高の形で世界記録を更新した。

 9月は吉田にとって3つの闘いがあった。東京オリンピック招致、レスリングのオリンピック存続、そして世界選手権とオリンピックを合わせて世界大会14連覇だ。

 この半年間、東京オリンピック招致のアンバサダーとして招致活動に精を出す一方で、レスリングのオリンピック除外問題でも現役選手の代表として海外でロービー活動も行った。この世界選手権までに2つの闘いに勝利した。やる気十分にハンガリーに乗り込んできた。

 2回戦で昨年のワールドカップで敗北したバレリア・コブロワ(旧姓ジョロボワ=ロシア)と対戦し、決勝では51kg級元世界女王のマットソンと対決するトーナメントだった。レスリング以外の活動が多く、練習時間は限られていた。吉田、栄和人監督ともに「苦戦すると思った」と覚悟して臨んだが、ふたを開けてみれば、全試合無失点の快勝続きだった。

 会心の勝利にも関わらず優勝した瞬間、吉田は喜びを爆発させなかった。「テクニカルフォールしたかったんですよね」。5-0とリードしてから試合終了まで、まだ1分以上もあったため、「攻めるかどうか迷った。攻めて返されても…」と勝負に徹した。獲得した5点のうち、4ポイントは相手を落として回り込んだポイントだったため、タックルでの攻撃ポイントで決めたかったようだ。

 海外初の新ルールは、吉田にとってプラスもマイナスでもなかったようだ。「(55kg級で最年長だった)年寄りにはキツいかもね(笑)。時計見てもまだ1分半の時、以前ならあと30秒だったが、今はあと1分半ですから。でも、時間があるので余裕があるし、タックルも2点になる、獲った点数が減ることもない」と感想を述べた。

 昨年はオリンピック3連覇に加えて、前人未到の世界大会13連覇を達成し、国民栄誉賞を受賞した。2012年は吉田にとって一つの節目の年だったに違いない。だが、2013年がこれ以上に忙しくなるとは誰も予想していなかった。「濃い一年だった気がします。でも、全部がいい方向に進んだ。今後も何かあったらできる範囲で協力していきたい」と、現役を続けながら、“闘う国民栄誉賞”としてスポーツ界の発展に尽力することも誓った。

 全力で走り続けてきた吉田。つかの間の休息を取るのかと思いきや、「休む理由がないです。(12月の)全日本選手権? 出ますよ」と世界V14の勢を止めずに活動する。「国民栄誉賞をいただいて、記録を更新していくのが恩返しだと思っているので、15、16と記録を更新していきたい」。“闘う国民栄誉賞”吉田沙保里の勢いは本当に2020年東京オリンピックまで続きそうだ。







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