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2013.09.21

【世界選手権・特集】男子グレコローマン55kg級・田野倉翔太(クリナップ)

 【ブダペスト(ハンガリー)、文=池田安佑美、撮影=保高幸子】まさかの3コーション(警告)-。2012年ロンドン・オリンピック代表の長谷川恒平(福一漁業)を破って世界選手権初代表となった男子グレコローマン55kg級の田野倉翔太(クリナップ)は、初戦(2回戦)のベトナム戦を難なくテクニカルフォール勝ちし、幸先のいいスタートを切ったが、2回戦で2010年アジア大会2位のカニベク・ゾルチュベコフ(キルギス)戦でコーションを3回受けて警告負け。敗者復活戦に回ることもなく、メダル争いにからめなかった。
 「これが実力と受け止めるしかない。コーションを取られたのは、僕の対応が悪かった」と反省の弁を述べた。

 お家芸であるフリースタイルでメダル「0」ロに終わり、グレコローマンにメダルの望みが託された。その可能性が最も高いとされたのが、今年2月のハンガリーカップ優勝、4月のアジア選手権(インド)2位、7月のユニバーシアード(ロシア)銅メダルと国際大会で次々とメダルを獲得していた田野倉だった。

 田野倉のスタイルは旧ルール(グラウンド重視)に合っている選手だった。6月からの3か月間でスタンド重視型にチェンジ。自信を持って世界選手権に臨んだ。2回戦のキルギス戦でも積極的に前に出て、相手に圧力をかけた。審判が先に消極的コーションを与えたのは、キルギスの選手。田野倉はパーテールポジション(グラウンド)の権利を得る。そこまでは田野倉のペースに見えた。

 だが、組みに行くのが遅くなってしまった田野倉に1ポイント・コーションが与えられ、グラウンドの機会を棒に振ってしまった。第1ピリオドの終盤、相手が田野倉の指を執拗につかんだとしてコーションが与えられ、スコアは1-1で、コーション数は田野倉が2-1ととなって第2ピリオドへ。

 ここでもコーション絡みで試合が動いて行った。開始30秒で田野倉にコーションが与えられ、相手がパーテールポジションからの攻撃で2点。その直後、田野倉も反撃して2点を返し、得点3-3のコーション2-2へ。この時点ではラストポイントで田野倉にアドバンテージがあった。残り1分半、最後の決着をつけるべく、お互いに真っ向勝負に出て20数秒が経過したところだった。

 両者ともに互角の攻防を展開しているように見えたが、レフェリーは田野倉に3度目のコーションを与え、その場で3コーションの警告負け。まだ試合終了まで1分以上あり、早すぎる警告だったのではという見方もあったが、「実力です」と言い訳はしなかった。

 悔やんでいたのはパーテールポジションでのクラッチミス。「つまらないコーションだった」と田野倉。このコーションがなければ、もう少し長く、闘えただけに悔やまれる結果となった。「課題は、明らかに攻めている姿勢を見せて闘うこと。来年の世界選手権でメダルを獲るために、今は練習するしかない」と今後の成長を誓った。


 







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