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2014.03.07

【特集】3番手から脱却し、正選手としてワールドカップへ挑む…女子55kg級・浜田千穂(日体大)


(文・練習撮影=保高幸子)

浜田千穂(日体大)

 ここ数年、注目されてきた「だれが吉田沙保里を倒すのか」-。吉田は最後の55kg級出場となった昨年末の全日本選手権でも女王の座は明け渡さなかったが、「薄氷を踏む勝利」(毎日新聞)と評されるほど若い力が台頭。これまで以上に安閑としていられない状況となっているのは確かだ。

 全日本選手権の決勝の相手が浜田千穂(日体大)。いち早く「ポスト吉田沙保里」と呼ばれライバルと言える村田夏南子(日大)を準決勝で破っての吉田戦だった。敗れたものの、その闘いぶりは関係者の評価も高く、これまでの「3番手」から脱却。3月15~16日に東京・板橋区小豆沢体育館で行なわれる女子ワールドカップの55kg級正代表となった。

■意識の高い日体大の男子選手の中で実力養成

 浜田は東京・ゴールドキッズでレスリングを始め、東京・日本工大駒場高校を経て、これまでそう多くの女子選手はいなかった日体大へ進んだ。高校時代は、朝練習は高校で行い、夕方が自由ヶ丘学園高校とゴールドキッズで、基本的には男子を相手に一日三部練習もこなした。

現在、日体大には女子部員は2人だけだが、「ずっと男子と練習してきましたし、世界で上に行くには男子と練習することは有効だと思います。指導を受けた先生方の多くが日体大出身でして、OBにはオリンピック・メダリストも多い。日体大の練習環境と意識の高さは、自分のためになります」と言う。

 練習では男子相手に果敢に攻めるが、なかなかポイントはとれず、悔しい表情が多い。しかし「自分が取れなくても、ポイントを取られないようになれば、こちらがあと1点取ることができたら勝てる。なかなか取れないからこそ、取れた時は自信がつく」と言う。

 関節の柔らかさなどの違いにより、女子は女子選手が多い環境で練習した方がいい、と言われることがあるが、女子選手が少ないことがハンディだとは思っていない。“自分より強い選手と練習しなければ強くなれない”と考えれば、男子選手と練習できるのはこの上ない環境だ。「私はこの中で一番弱いから、一番伸びしろがある」とも言う。

■昨年のワールドカップで世界のレベルを知る

階級区分の変更により、55kg級はオリンピックでは実施されないことになった。55kg級でオリンピック3連覇を成し遂げた吉田沙保里が53kg級へ落とし、63kg級で同3連覇の伊調馨は58kg級へ転向した。浜田がオリンピックを目指すのであれば、オリンピック3連覇のどちらかに挑戦しなければならない。

 だが、今年は55kg級で調整するつもりだ。3番手だったこともあり、浜田は国際大会に出場する機会に恵まれなかった。2012年にはアジア・ジュニア選手権(55kg級)と世界ジュニア選手権(59kg級)に出場して優勝しているが、「ジュニアの大会は勝って当たりまえと言われているので…」と、あくまでも通過点。

 今までに出場したシニアの国際大会は昨年のワールドカップ(モンゴル)のみ。4勝し、個人3位に入賞した。「去年あたりから成績がついてくるようになって、周りからも『おまえはオリンピックに行くんだ!』と言われるようになりました。オリンピックをより強く意識し始めました。去年のワールドカップで闘ってみてシニアの世界のレベルの高さを知りました。もっと国際大会に出て経験を積みたいという気持ちです」。

■当面55kg級で闘うが、最終目標はオリンピック

 試合はスロースターターだが、吉田に負けないだけの高速タックルが武器。ラスト数秒での逆転が多く、最後まで諦めない闘いが魅力の浜田だ。最終目標はオリンピックで金メダルを取ること。当面55kg級で臨むが、2016年リオデジャネイロ・オリンピックに向けての計画はできている。

 「今年はワールドカップ、アジア選手権、世界学生選手権、世界選手権、アジア大会と出られればうれしい。経験を積みたい」というのが展望。「まずはワールドカップ。団体戦なので負けられないという気持ちです。出るからには全勝したい」と意気込む。
 
 早ければ今年末には、オリンピックに向けた本格的な闘いの火ぶたが切って落とされる。その舞台にふさわしいレスラーになるべく、浜田がどう成長していくか。地元開催のワールドカップで、今年の闘いのスタートを切る。


 







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