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2015.02.03

2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」事業報告(4)…第1回男子U-15/カデット育成キャンプ

2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」事業報告(4)
第1回男子U-15/カデット育成キャンプ

 

2020TAコンソーシアム
プロジェクトマネジャ― 清水聖志人


 2011年に制定した「スポーツ基本法」は、我が国におけるスポーツの施策策定および実施を国が責任を持って行うことを明確に示した。それを受けて2013年に策定された「スポーツ基本計画」に則り、文部科学省は新たな事業を実施している。その中の一つが、独立行政法人日本スポーツ振興センターが委託を受け、本協会が受託している2020ターゲットエイジ育成強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」(以下、2020TAコンソーシアム)である。

 本事業は、各世代のタレント選考基準の作成や国内・海外育成プログラムの高品質化に注力し、JWF独自の発掘・育成・強化システムの構築に向け、アスリート選抜システム構築事業を推進する。

 2014年6月28日(土)~6月30日(月)の期間、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて2020TAコンソーシアムの一環にて、第一回男子U-15/カデット育成キャンプを実施した。本キャンプは、U-15世代とカデット世代の優秀なタレントを対象に、高品質な機会(トレーニング、コーチング、教育プログラム、形態・フィットネスデータのフィードバックなど)を提供することを目的としている。

 また、タレント選抜プログラムおよび海外育成プログラムの開発を目指していることから、本キャンプ中に実施したプログラムの結果を分析し、エビデンスに基づくプログラムの開発を推進する。今回のキャンプには、日本レスリング界の将来を担うU-15世代の9名とカデット世代23名の有望タレント、計32名が参加した。

 レスリングの2020TAコンソーシアムは、「インテリジェントレスラーの育成」をコンセプトとしており、全国のU-12世代、U-15世代、カデット世代、ジュニア世代から優秀なタレントを発掘し、国内育成プログラムによって育成を行う。国内育成プログラムに参加した中で、特に優秀なタレントには海外における実践機会を提供する(海外育成プログラム)。

 また、高度レベルの競技活動を通して得た経験や知識を基に、日本のリーダーとなれるアスリートの育成を目指すため、「教育プログラム」に注力しているのが特徴である。今回キャンプにおいては、「身体のメカニズムについて考える」と「目標達成までのプランについて考える」の2つの教育プログラムが展開された。

 両プログラムは、ディスカッション形式やグループワーク形式で展開された。特に、「目標設定」は、レスリング競技にのみ適用されるのではなく、キャリア形成においても非常に重要なスキルのため、レスリングを通して目標設定し、実行、評価、改善(PDCAサイクル)を実践し、ライフスキル(生きる力)を獲得していること意識してほしいと担当講師より説明がなされた。

 マットトレーニングにおいては、ナショナルチームコーチより、この世代の技術的課題について徹底した技術指導を行った。フリースタイルにおいては、主にアタックまでの展開、ポイント獲得までの処理、を指導した。グレコローマンスタイルにおいては、差しからの展開、胴タックルに関して、徹底したコーチングが行われた。

 また、ナショナルチームが行っている内容と同様の形態測定、フィットネス測定を実施し、キャンプ最終日に測定データのフィードバック及び、ナショナルチームやジュニア代表データとの比較を基にフィットネスレベル向上に向けたカウンセリングを実施した。

 国内育成プログラムは、優れた才能を持ったアスリートに対して、最適な機会をパッケージ化された育成プログラムとして提供している。今回実施された、トレーニングにおいては、ナショナルチームも指導するコーチらが担当したことで、年代に応じた高品質のコーチングを提供することができた。

 教育プログラムにおいては、スポーツ生理学やスポーツ心理学のエキスパートより、インタラクティブなプログラムを展開いただき、参加選手たちの評価も高かった。

 長期的な視点に立った強化・育成は、国際競技力向上のためには不可欠な施策であり、本事業をより、充実させることが肝要となる。

 本事業は、オリンピック競技大会において永続的にメダルを獲得できる強化・育成システムの構築を目指すものであり、文部科学省及び独立行政法人日本スポーツ振興センターより事業の成果報告が求められる。このことから、本協会に関わる全ての関係者が方向性を共有し、事業の推進に努める必要がある。

峯村亮コーチ(神奈川大学職)によるグレコローマンスタイルコーチング

田南部力コーチ(警視庁)によるフリースタイルのコーチング

教育プログラム:身体のメカニズムについて考える(相澤勝治:専修大学准教授)

教育プログラム:目標達成までのプロセスについて考える(島本好平兵庫教育大学助教:スポーツ心理学者)


 







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