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2015.02.08

2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」事業報告(6)…第1回U-12育成キャンプ報告

2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」事業報告(6)
第1回U-12育成キャンプ報告

2020TAコンソーシアム
プロジェクトマネジャ― 清水聖志人


 2011年に制定した「スポーツ基本法」は、我が国におけるスポーツの施策策定および実施を国が責任を持って行うことを明確に示した。それを受けて2013年に策定された「スポーツ基本計画」に則り、文部科学省は新たな事業を実施している。

 その中の一つが、独立行政法人日本スポーツ振興センターが委託を受け、本協会が受託している2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」(以下、2020TAコンソーシアム)である。本事業は、各世代のタレント選考基準の作成や国内・海外育成プログラムの高品質化に注力し、JWF独自の発掘・育成・強化システムの構築に向け、アスリート選抜システム構築事業を推進する。

 11月28~11月30日の期間、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて2020TAコンソーシアムの一環にて、第一回U-12育成キャンプ(小学5・6年生)を実施した。本キャンプは、U-12世代の優秀なアスリートを対象に、高品質な機会(トレーニング、コーチング、教育プログラム、形態・フィットネスデータのフィードバックなど)を提供することを目的としている。

 

 今回のキャンプでは日本レスリング界の将来を担うU-12世代の有望タレント43名(男子25名:女子18名)が参加した。

 若手世代の強化としては、2001年から大学生や高校生の選抜選手によるNTS(以下、ナショナル・トレーニング・システム)が行われており、毎年ブロック研修会や中央研修会が実施されている。しかし、強豪国における国際競技力向上戦略の動向を概観すると、より早期からのタレント発掘・育成・強化を戦略的に推進していることが見て取れる。その様な背景を踏まえ、本事業においては、U-12からU-15、カデット(U-17)、ジュニア(U-20)を対象とし、高品質な機会を提供し、既存の強化システムであるNTSやナショナルチームへと繋げる道筋(パフォーマンスパスウェイ)を構築する。

 レスリングの2020TAにおいては、「インテリジェントレスラーの育成」をコンセプトとし、全国のU-12世代、U-15世代、カデット世代、ジュニア世代から優秀なタレントを発掘し、国内及び海外育成プログラムによって育成を行う。また、高度レベルの競技活動を通して得た経験や知識を基に、日本のリーダーとなれるアスリートの育成を目指すため、「教育プログラム」に注力しているのが特徴である。

 今今回は、タレントを取り巻く関係者への啓蒙や方向性の共有も肝要であるという観点から、「2020東京オリンピックの向こうがわ―インテリジェントレスラーの育成―」というテーマにて、久木留毅教授(専修大学・JOC情報戦略部門長)より保護者や各所属のコーチへのプログラムも実施した。本プログラムは、インティグリティ(高潔性・完全性)、デュアルキャリア(キャリア形成)等の内容を中心として日本レスリングが目指すべき、アスリートの育成について展開した。育成キャンプの中で、保護者やコーチを対象としたプログラムを実施したのは今回が初めての試みであった。。

 マットにおけるトレーニングにおいては、ナショナルチームも指導するコーチが基本技術を徹底して指導した。新たな試みとして、グレコローマンスタイルのプログラムを組み込み、日本人選手のウィークポイントとされているコンタクト状態からのスキルの獲得を目指したコーチングを行った。本事業では、グレコローマンスペシャリスト育成プログラムの開発を進めており、本プログラムの導入としても効果が期待された。

 なお、これまでの競技成績偏重のタレント選抜から、客観的な指標を用いてタレント発掘を行うため、形態測定、フィットネス測定を実施した。本測定には、国立スポーツ科学センターの協力を得て、ナショナルチームと同様の測定を実施した。

 キャンプ最終日には、測定データのフィードバックを行い、他の世代のデータとの比較を基にフィットネスレベル向上に向けたカウンセリングと今後の目標設定を行った。

 2020TAコンソーシアムによって、各年代に応じた適切な機会を提供することで、現在のU-12年代からジュニア世代までの国内競争を激化させることが2020東京五輪そしてその後の発掘・育成、強化、普及につながると考えられる。

 本事業は、オリンピック競技大会において永続的にメダルを獲得できる強化・育成システムの構築を目指すものであり、文部科学省及び独立行政法人日本スポーツ振興センターより事業の成果報告が求められる。このことから、本協会に関わる全ての関係者が方向性を共有し、事業の推進に努める必要がある。

保護者・コーチプログラム「2020東京オリンピックの向こうがわ―インテリジェントレスラーの育成―」(久木留毅:専修大学教授)

教育プログラム:目標達成までのプロセス(長谷川恒平選手:青山学院大職員)

フィットネス測定の練習の様子①(ロープ昇り)

形態・フィットネスデータの測定フィードバックとカウンセリング

教育プログラム①映像を用いて技術展開を考える(田南部力コーチ:警視庁)

教育プログラムの様子


 







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