日本レスリング協会公式サイト
JAPAN WRESTLING FEDERATION
日本レスリング協会公式サイト
2015.06.02

【西日本学生春季リーグ戦・特集】新戦力が活躍し、万全の強さで秋春連覇…同志社大

(文・撮影=増渕由気子)

 新戦力が加わって完全勝利だ! 西日本学生春季リーグ戦は、昨季優勝の同志社大が全勝で予選Aグループ1位となり、昨春の覇者・徳山大との決勝へ。チームスコア3-1のあと、5試合目に登場した86kg級の榎本凌太が12-2のテクニカルフォールで勝ってチーム4勝目を挙げ、この時点で2季連続16度目の優勝を決めた。

 前田喜代範監督は「選手たちが本当によくやってくれた。私の仕事が忙しかったため、指導面は三村コーチにほとんどお願いしてしまった。(同コーチは)京都インターハイの準備がある中、東京遠征にも帯同してくれた。今回の優勝は選手自身と三村コーチのお手柄です」と称えた。

 49季ぶりの復活劇だった前回の優勝は、コーチ陣が“奇跡の優勝”と称したほど、下馬評は高くなかった。対して今回の戦力は同志社大が頭一つ抜けていたことは明白。中京学院大には4-3と競った試合だったが、ほかの試合は王者として余裕のある闘いぶりを見せた。三村和人コーチは「前回はまぐれ勝ちもあった優勝ですが、今回は層も厚くなり、穴だった階級に即戦力の新人が入って予定どおりの展開ができた」と、盤石の闘いができたことに満足そう。

 即戦力として活躍したのは昨年のインターハイの学校対抗戦と個人戦でダブル優勝を果たした埼玉・花咲徳栄高出身の田辺雄史と、全国高校選抜大会の学校対抗戦準優勝の経歴を持つ群馬・館林高出身の萩本龍の2人だ。65kg級の全試合に出場した田辺は4戦全勝。57kg級の萩本も3勝1敗と予想以上の好成績で優勝に貢献した。

 三村コーチは、「田辺はうまいレスリングをしますね。2点を4点にする技術に加えて、ゾーン際の攻防も素晴らしかった」と即戦力ルーキーの活躍を手放しで喜んだ。

■関東の“血”が加わり、チーム全体のレベルが向上

 前田監督や三村コーチはそれぞれ仕事があり、毎日練習に参加できる専属コーチは不在。学生自身の練習密度が一番重要になる。その中で、一昨年に即戦力ルーキーとして入った70kg級の和智健悟(茨城・霞ヶ浦高卒)や86kg級の榎本凌太(埼玉・花咲徳栄高卒)の力も大きく、4年生が就職活動で不在の時の練習では、率先してチームを引っ張ってきた。

 三村監督は「わたしも練習に顔を出せるのは月2回が限度。けれども、和智や榎本ら関東で競ったレスリングを知っている学生が中心となって、いい練習が積めるようになった。怒ることもなくなりました」と、チーム全体のレベルが底上げされたことを実感している。さらに、「選手を送ってくれた霞ヶ浦高校や花咲徳栄高校の先生方にこの場を借りてお礼を申し上げたい」と感謝の気持ちを述べた。

 若い戦力で秋春連覇を成し遂げたため、さらなる連続優勝に期待がかかるが、福田耕治総監督は「優勝はうれしかったけれども、今回は他の大学が崩れてくれた面もあった。特に立命館大はけが人の影響が大きかったと思う」と、ライバルたちが100パーセントの仕上がりでなかったことを強調した。それだけに、秋のリーグ戦に向けてはさらなるレベルアップが必要だ。

 57kg級で昨シーズンのレギュラーを務めた羽田圭佑主将は、就職活動を優先したため、今回は即戦力の1年生、萩本にレギュラーを託した。秋季は就職活動を終えている可能性が高く、「次回は自分が試合に出て優勝したい」と、レギュラー奪回に燃えている。

 26年ぶりの3季連続優勝がかかる秋季リーグに向け、部内での切磋琢磨でレベルアップすることは十分に可能だ。昨季の49季ぶりの悲願優勝から一転、今回の優勝は同志社大の黄金時代を予感させる圧巻の優勝だった。


 







JWF WRESTLERS DATABASE 日本レスリング協会 選手&大会データベース

年別ニュース一覧

サイト内検索


【報道】取材申請について
-------------

● 間違いはご指摘ください
本ホームページ上に掲載されている記録や人名に誤りがある場合は、遠慮なくご指摘ください。調査のうえ善処いたします。 記録は、一度間違うと、後世まで間違ったまま伝わります。正確な記録を残すためにも、ご協力ください。


アスリートの盗撮、写真・動画の悪用、悪質なSNSの投稿は卑劣な行為です。
BIG、totoのご購入はこちら

SPORTS PHARMACIST

JADA HOMEPAGE

フェアプレイで日本を元気に