日本レスリング協会公式サイト
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2015.07.14

金メダル5個! アジア・ジュニア選手権参加の女子チームが帰国

 ミャンマー・ネピドーで行われたアジア・ジュニア選手権に出場した女子チームが7月13日、成田空港着のタイ航空で帰国した。

 昨年の3階級制覇を上回る金メダル5個(他に2位1選手、3位1選手)を取っての団体優勝。成富利弘監督(東京・安部学院高教)は「去年のチャンピオン(63kg級・源平彩南、72kg級・斎藤未來)や世界カデット・チャンピオン(48kg級・加賀田葵夏)、ユース・オリンピック・チャンピオン(55kg級・向田真優)らがいるので3~4階級は行けるかな、と思った。5階級優勝はよくやった。相乗効果なのでしょう」とうれしそう。

 主将に指名したのは教え子だった源平(東京・安部学院高~至学館大)。他人についていくタイプだったが、自覚を持たせるため指名したという。ふたを開けてみると、チームをしっかり引っ張ってくれたそうで、精神的な成長も感じることができ、二重の喜びの様子。「(冬恒例の)スウェーデン遠征を経験することで、みんな精神的にも大きくなっています。ああいう経験が大事なんだと思いました」と言う。

 ただ、選手には「ここが目標じゃないんだよ」と言い続けているそうで、シニアの大会で勝つための通過点であることを強調。優勝した選手にも「天狗になるな。みんなは国内では2位なんだ。本当は出られなかったかもしれないんだよ。まず国内で勝てる力をつけなさい」と厳しく伝えているという。

 吉村祥子コーチ(エステティックTBC)は「中国はどの階級も強かった。ベトナムが外国人コーチを呼んでかなり強化していて、今年は3選手がメダルを取っている。北朝鮮の選手はまだ体ができていないようでしたが、これから強化してくると思う」と外国選手の実力を分析。

 その中で勝てたことは「所属でしっかり練習できているのだと思う。スウェーデン遠征の時から体力、技術、精神力のすべてでかなり成長している」と振り返った。一方で、「ここからシニアで勝つ選手を育てるのが大変」とも話し、所属と強化委員会とが力を合わせて育てていきたい気持ちを表した。

 ネピドーは2006年に首都として建設された都市で、ミャンマーで世界レスリング連盟(UWW)の大会が行われたのは初めて。大会運営のお粗末さも覚悟していたそうだが、予定時間が多少前後する不便さはあっても、「比較的スムーズな運営。ボランティアも一生懸命やっていた」と、アジアの新興国での国際大会を評した。


 ■44kg級優勝・澤田千優(埼玉・埼玉栄高)「去年、アジア・カデットを経験し、北朝鮮の選手に負けていました。今回、準決勝で北朝鮮と闘うことになり、緊張と焦りがありましたが、試合が始まったら落ち着いて対処でき、自分のペースに持ち込むことができて勝つことができました。カデットでの経験が生きたというより、日頃練習している極めの部分とかを出すことができたからだと思います。この優勝を糧に、より上のレベルに行けるよう精進していきたいと思います」

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 ■48kg級優勝・加賀田葵夏(東京・文化学園大杉並高)「(世界カデット選手権3連覇しているものの)アジアの選手とは闘ったことがなかったんです(注=正確にはモンゴル選手と1試合あり)。アジアの選手はヨーロッパの選手より日本に近いスタイル。初めての経験ということで、ちょっと緊張しました。決勝の北朝鮮戦の6失点は、がぶって攻めたところ、相手の防御がうまく、そこから取られてしまったもの。世界にはいろんなタイプの選手がいます。世界カデットで勝っていても、アジアの闘いは違います。そのアジアででも勝てたのは自信になります。来年は国内1位になって世界ジュニア選手権に行きます」

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 ■55kg級優勝・向田真優(東京・安部学院高/JOCエリートアカデミー)「海外では失点することが多かったのですが、今回は4試合を失点0で終わることができました。落ち着いて試合できました。カデットとシニアの国際大会には出ていますけど、ジュニアは初めての国際大会。シニアともちょっと違い、戸惑いました。1回戦は動きが硬かったです。試合をやるごとに慣れてきましたけど、決勝は(準決勝との)試合間隔があいたので、最初は硬い動きでした。最後は得意技を出し、そこからの攻めができたのでよかったです。来年は国内で勝って、世界ジュニア選手権です」

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 ■59kg級優勝・入江くみ(福岡・小倉商高)「カデットからジュニアになって初めての国際大会。緊張もありましたけど、優勝できてうれしいです。監督やコーチ、チームメートが何かと声をかけてくれ、アップも一緒になってしっかりやってくれたことが大きかったと思います。(全試合1ピリオドのフォール勝ち、無失点だが)ひとつひとつの技の正確性が足りず、課題は多いです。ただ、この優勝が今後の自信になっていくと思います。次はインターハイで優勝できるように頑張ります。目の前の1試合1試合に全力を尽くします」

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 ■63kg級優勝・源平彩南(至学館大)「優勝はうれしい、のひと言です。でも、決勝直後はあまりうれしくなかったんです。バックへ回られた時、相手に背中を噛まれ、ローリングを返されてしまったんです。3ヶ所もですよ。そんなことをやってくる選手がいるなんて、ショックでした。でも、勝つためにはこのくらいのことをやってくるのが世界なんだな、と思いました。そんな中でも優勝できたのは、日頃から心が折れずに最後まで闘う練習を積んできたからかな、と思います。至学館大に進んで初めての国際大会で優勝できたのは自信になりますけど、チーム内では全然弱いので、これから頑張りたいと思います」


 







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