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2015.07.29

男子グレコローマンの世界選手権代表チームが帰国

 ポーランドに合宿と大会出場で遠征していた男子グレコローマンの世界選手権代表チームが7月27日、成田空港着の日本航空で帰国した。

 「ピトラシンスキ国際大会」では9位が最高で、メダルはなかったが、西口茂樹強化委員長(拓大教)は「合宿はいい内容だった。大会の結果については、栄強化本部長から『前哨戦であり、本番ではないから負けてもいい。世界選手権は一人ひとりが必ず出場枠を取るんだ、という気持ちで頑張らせろ』とのメッセージをもらった。8月、しっかり鍛え、この経験を世界選手権に生かしたい」と前を向いた。

 合宿は地元のポーランドのほか、ハンガリー、ブルガリア、フランス、ノルウェー、ロシアの2番手など10数ヶ国が参加。マットワークは全参加国が合同でやり、「多くの外国選手と練習できた」と言う。日本との練習で一番違ったのは、グラウンドの練習に多くの時間を割いていたこと。攻守を変えたグラウンド練習を重点的にやっていたという。

 大会ではパーテール・ポジションの防御のルール確認が課題のひとつだった。伝えられた一瞬でも脇を締めて防御してはならないルールはそれほど厳しくなく、「けっこう脇を締めてブロックしていた」とのこと。5月の世界レスリング連盟(UWW)の審判会議で決定され、伝えられたルールとは違うルールが展開されていたという。

 「選手は、ちょっとかわいそうな面があった。世界選手権は、どちらかに統一されると思うが、どちらになるか分からない。臨機応変にやっていくしかない」と戸惑う。

 選手も戸惑ったと思われるが、成績を残せなかったのはそれが理由ではなく、「危機感がなさすぎる」という点を挙げた。「気迫、闘うという点では中国の躍進がすごかった。頭突きとか褒められないファイトはあったが、一歩も下がらないし、ローリングは意地でも返らない。日本は勝ち負けを考えすぎ、失点を恐れて攻撃しないなど闘う気持ちが足りない」と言う。

 具体的には、4点をリードして自分にはコーションは来ないと安心し、逃げているわけではないが攻撃しなかったところ、コーションを取られ、リフトで投げられて4点を失ったケースがあった。「闘う、というより、頭の中で試合をやってしまっている。必死さが足りない」と厳しく言い放った。

 目先の勝ち負けではなく、地力の養成に挑むべきだと意識改革を注文。「これが世界選手権でなくてよかった」と、残る期間で闘争心の養成を課題に挙げ、「中国は最低でも4階級はオリンピックに行きますよ」と、オリンピック・ロードにおけるアジアの新たな敵の出現を予告した。


 ■59kg級・田野倉翔太(クリナップ=世界1、2位が出場するハイレベルのトーナメントで、2勝をマークして10位)「負けたトルコの選手はそんなに強い選手ではなかった。そこを勝てば、ブルガリアのイボ・アンゲロフ(2013年60kg級世界王者)との試合。合宿で何度も挑んで、グラウンドでは五分以上の内容でできていただけに、試合でやってみたかった。練習と試合は違いますが、世界チャンピオンでこれくらいか、と自信めいた気持ちが出ました。

 59kg級の国際大会は1年半前にイランの大会に出た時以来。力負けするかな、と思ったけど、それはなかった。その点は自信をもってやりたい。背が高い相手でも、パワーで圧倒されたということはなかった。明治杯での自分を出せれば、世界選手権でメダルは獲れる、という感触は得ました。

 ただ、負けてしまっては何を言っても駄目。単純に実力不足です。現状をしっかり受け止めたい。ラスベガスでなくてよかった」

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 ■66kg級・泉武志(一宮グループ=アジア選手権2位などを破って9位)「合宿で学ぶことが多く、グラウンドが弱いことをあらためて思い知らされました。ただ、スタンドは自信を持てる面が出てきました。

 試合で勝った相手がハンガリーGP優勝とアジア2位の選手だったことは知りませんでした。そこで勝っても、次に負けてしまっては意味ないです。ロシアの選手相手に首投げを試したのですが、失敗してフォールされてしまいました。自分の持っている技術を試合で出すことができず、まだ世界選手権で勝つだけの自信はできていません。グラウンドを1からやり直し、しっかり鍛えたい」


 







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