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2015.08.25

【特集】2015年世界選手権へかける(16)…男子フリースタイル65kg級・石田智嗣(警視庁)


男子フリースタイル 57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 97kg 125kg
男子グレコローマン 59kg 66kg 71kg 75kg 80kg 85kg 98kg 130kg
 女   子  48kg 53kg 55kg 58kg 60kg 63kg 69kg 75kg

《石田智嗣・略歴》《石田智嗣・国際大会成績》《男子フリースタイル65kg級展望》《勝者の素顔》
《オリンピック&世界選手権・歴代優勝選手と日本選手成績=男子フリースタイル》


(文=保高幸子)

 2012年ロンドン・オリンピックで米満達弘が金メダルを獲得した男子フリースタイル66kg。それを受け継ぐ65kg級は、石田智嗣(警視庁)が今年の世界選手権(9月7~12日、米国・ラスベガス)の代表の座を勝ち取った。

 今年は3月のブリヤート国際大会(ロシア)金メダル、5月のアジア選手権(カタール)銀メダルに続き、7月のジオルコウスキ国際大会(ポーランド)で銅メダルと、国際大会で3つのメダルを獲得した。6月の全日本選抜選手権も激戦続きで、「あの厳しい闘いが自分にプラスになっていると思います」と、国内外で実力と自信をつけてきており、「世界選手権では優勝」と決意する。

■外国選手の力技に屈しない体づくりが長年の課題

 「まだまだ実力は足りないですが、ロンドンを目指していた頃に比べればよくなっています」-。オリンピック代表への挑戦は2回目。前回は60kg級に落として代表争いに加わった。代表の座を逃し、66kg級に戻してリオデジャネイロ・オリンピックへのスタートを切った。

 初めて一番手となった昨年は、世界選手権とアジア大会の二者択一の状況でアジア大会(韓国)を選択。惜しくもメダルを逃した。2回戦、敗者復活戦、3位決定戦とも最初に”30秒ルール”で1失点し、準決勝は同点のコーション差での惜敗だった。

 コーションを受ける闘いをしてしまったことが、惜敗が続いた一因。「攻めているつもりでしたが、自分の試合の映像を見て、これでは審判に攻めていないととられても仕方がないと痛感した」と、組み手や、相手に詰めていく方向といった細かい部分を改善した。

 アジア選手権決勝では、昨年61kg級世界2位のマスード・エスマイルプール(イラン)からテクニカルポイントを奪ったが、1-1のコーション差で敗れてあと一歩だった。「取りに行こうとしたところに、胸を合わせてきてパワーで押し込んでくる、イラン独特の技術で対応され、追加得点できませんでした。次は対応できるように練習しています」と、必ず立ちはだかるであろうイラン選手の壁を撃破するつもり。

 イラン選手に限らず、「外国の選手のパワーで自分のレスリングを封じられてはもったいない」と、力技に屈しない体づくりは長年の取り組みであり、第一の課題だ。

■母が背中で見せてくれた努力を、わが子に見せる!

 石田のモチベーションは、1歳半になる息子・康晴(こうせい)くんへのある思い。「オリンピックの時は2歳半。記憶には残らないかもしれないけれど、大きくなって何か目標を持った時に、父親が頑張っていた映像や写真を見て康晴が頑張れるきっかけになったら、親としてこれ以上の喜びはありません」と熱く語る。

 その源は、20年前に母・博子さんが与えてくれた原体験があった。石田が鳥羽ジュニア教室でレスリングを始めた6歳の頃、博子さんもまた、レスリングを始めた。30代だったが、鳥羽高校で高校生に混じって3年ほど練習を続けたという。

 「1年くらいすると母に筋肉がついてレスラーらしくなり、その努力に驚きました。女子オープン大会など3回くらい試合にも出場したんですよ。家族で母の試合に応援に行きました」と、母の偉業を懐古。「母が頑張っていた姿を見ていたから、頑張れています。それが今の私の康晴への思いにつながっていると思います」と言う。母が背中で見せてくれたものを、わが子にも見せてあげたい。

■栄養士とトレーナーの妻の支えも大きなパワー

 また、妻・彩葉(あやは)さんのサポートの存在も大きい。彩葉さんは柔道経験者で同級生だった高校時代からのパートナー。栄養士とトレーナー養成の専門学校で学んだ後、スポーツ選手のケアの仕事に従事していた経験を生かしてサポートしてくれる。

 「私のマッサージや食事など、家でケアしてくれて助かっています」と、感謝しきれない様子。「レスリングに100%打ち込める環境になって3年が経ち、少しずつ形になってきたのだと思います」と話す。所属の環境と家族、石田を取り囲むすべてが、オリンピックに向けて石田の背中を押している。

 現在26歳の石田。「まだオリンピックで金メダル、という目標を達成する力はありません。今までやってきたことにプラスして、テークダウンのあと、さらにポイントを重ねるためのグラウンド技術など世界で勝負できるものを身につけなければ」と自分に厳しい。「試行錯誤中ですが、リオデジャネイロ・オリンピックが最後の挑戦だというくらいの気持ちで、すべてをかけて挑みます」と急ピッチで特訓中だ。

 オリンピック金メダルへ向けての課題に集中するためにも、世界選手権は優勝を目指す。父、そしてレスラーとしての成長の続きを、世界選手権でも期待したい。


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