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2015.08.29

【特集】2015年世界選手権へかける(20)…女子60kg級・栄希和(至学館大)


男子フリースタイル 57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 97kg 125kg
男子グレコローマン 59kg 66kg 71kg 75kg 80kg 85kg 98kg 130kg
 女   子  48kg 53kg 55kg 58kg 60kg 63kg 69kg 75kg

《栄希和・略歴》《栄希和・国際大会成績》《女子60kg級展望》《勝者の素顔》
《オリンピック&世界選手権・歴代優勝選手と日本選手成績=女子》


(文=増渕由気子)

 家族そろって大舞台に挑む! 世界選手権(9月7~12日、米国・ラスベガス)の女子60kg級は、生粋の“サラブレッド”、栄和人強化本部長のまな娘、栄希和(至学館大)が初挑戦する。

 栄は昨年12月の全日本選手権で初優勝。母であり元世界女王の坂本涼子さん(兵庫・芦屋学園監督)、そして1988年ソウル・オリンピック代表の父と同じ“全日本王者”の肩書を戴冠した。全日本選抜選手権の決勝では残り数秒で逆転勝ちして優勝し、世界選手権代表を決め、父母が活躍した世界の舞台への扉を開いた。

 生粋のサラブレットのため“血筋”がフィーチャーされ、それ以来、報道も過熱ぎみ。けれども、栄は「注目されて特に変わったことはありません」とあっけらかんと話す。

 それもそのはず。至学館大には、オリンピック3連覇の吉田沙保里(ALSOK)や、世界V2の登坂絵莉(至学館大)などのビッグネームが練習している。報道陣が頻繁に訪れては吉田らにカメラを向けているのを見慣れている。そのカメラが栄に向いたところで、浮き足立ったりすることはない。

■今年こそ60kg級でメダルが取れるか—。

 昨年の世界選手権(ウズベキスタン)は吉田や伊調馨(ALSOK)ら4階級で優勝し、銀メダル1つの結果だったが、60kg級の坂上嘉津季(至学館大)は1勝しただけの9位に終わり、メダルに届かなかった。坂上は同門の先輩。「嘉津季さんでメダルが取れなかったということは、自分では厳しいかもしれない」と気を引き締めている。

 栄のスタイルは父譲りのパワーを駆使したレスリング。飛び込むタックルよりも、組み合ってから相手をいなしてポイントを取るスタイルを確立している。しかし、「外国選手を相手にすると、タックルで取らなくてはとじたばたしてしまう」と、自分のスタイルを貫けない自分に歯がゆさを感じている。

 この夏は、7月に学生選抜チームの遠征でスペインGPに出場したが、課題を克服できずに上位進出ならなかった。「外国人選手にテクニックで劣っていても、力負けすることはほとんどない。だからこそ、組んで勝負したい」と話すように、世界選手権でこそ自身の得意な形式で闘い抜くことを誓った。

■この夏、思わぬアクシデントで戦線離脱

 初の世界選手権に向けて着実に準備を進めていた栄に、思わぬアクシデントが訪れた。8月上旬に蜂窩織炎(ほうかしきえん=ばい菌が入って炎症が起こる病気の一種)にかかって2週間ほどマット練習ができない状況が続いている。「菌が死ぬまで2週間。自然と腫れが引くのを待っている」と現在は筋トレを中心としたトレーニングが中心となっている。

 75kg級代表に決定していた鈴木博恵(クリナップ)が負傷で代表を辞退したニュースは、栄にとって他人事ではない。栄監督からは「代表が変わる覚悟もしておくように」とクギを刺された。だが、「確実に回復してきていて、絶対に治して間に合わせる」と急ピッチで最終調整を行う予定だ。

 栄にとって、父親の栄監督は偉大すぎる存在だ。本格的にレスリングを始めた頃、すでに父親はナショナルコーチとして活躍していた。「実はこれまで、私のセコンドに父がついたことがないのです。もし世界選手権でついてくれたら、初めてです。それはそれで恥ずかしいですけど」と打ち明けた。

 もうひとつ、栄が頑張らなくてはならない理由は、母の涼子さんの存在だ。涼子さんは、代表選考の全日本選抜選手権の前にラスベガス行きの航空チケットを買っていたそうで、試合直前に「チケット取ってあるから」と激励された。今回は父母ともに会場で見守ってくれる遠征。いやがおうでも力が入る。

 練習が積めてないことは事実だが、栄に諦める気持ちはみじんもない。「初めて出る世界選手権です。初出場初優勝を目指して頑張りたい」-。思い出に残る試合になるかどうかは、栄次第だ—。


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