男子フリースタイル | 57kg | 61kg | 65kg | 70kg | 74kg | 86kg | 97kg | 125kg |
男子グレコローマン | 59kg | 66kg | 71kg | 75kg | 80kg | 85kg | 98kg | 130kg |
女 子 | 48kg | 53kg | 55kg | 58kg | 60kg | 63kg | 69kg | 75kg |
男子フリースタイル | 57kg | 61kg | 65kg | 70kg | 74kg | 86kg | 97kg | 125kg |
男子グレコローマン | 59kg | 66kg | 71kg | 75kg | 80kg | 85kg | 98kg | 130kg |
女 子 | 48kg | 53kg | 55kg | 58kg | 60kg | 63kg | 69kg | 75kg |
《高谷惣亮・略歴》 / 《高谷惣亮・国際大会成績》 / 《男子フリースタイル74kg級展望》 / 《勝者の素顔》
《オリンピック&世界選手権・歴代優勝選手と日本選手成績=男子フリースタイル》
(文=増渕由気子)
日本レスリング界のエースのビジョンは「世界金」、そして来年のオリンピックで金メダル! 昨年の世界選手権(ウズベキスタン)の男子フリースタイル74kg級で銀メダルを獲得した高谷惣亮(ALSOK)は、今年も絶好調で世界選手権(9月7~12日、米国・ラスベガス)へ向かう。高谷は「最高の仕上がりです」と、2大会連続の表彰台に自信をのぞかせた。
■「負け」に行った7月のジオルコウスキ国際大会
高谷は大学1年生(2008年)で北京オリンピック予選に出場するなど、19歳からナショナルチームで活躍。2012年ロンドン・オリンピックの出場も果たした。そこから全日本では不動の王者となり、一気に力を伸ばして2013年は世界7位。昨年はついに決勝の舞台に立った。
敗れて2位だったが、世界の層も厚い中量級で銀メダルを獲得したことで大いに注目を浴び、名実ともに高谷が日本男子の顔となった瞬間だった。
今年7月、「ジオルコウスキ国際大会」(ポーランド)に出場することになり、昨年の世界選手権以来、約10カ月ぶりに国際大会に出場することになった際、高谷節がさく裂した。「負けに行ってきます」とまさかの敗北宣言を行ったからだ。
勝ちにこだわらず、今一度自分の実力試しを行うという意味が込められての発言だったが、今の高谷は気負わなくても勝ててしまうほど実力がある。高谷自身は「もっと早く負ける予定だったけど、ポンポンと勝ち上がってしまった」と、自然体で2位の結果を残した。
8月末の公開練習では、「決勝ではちゃんと負けることができた」と笑顔で話し、報道陣を笑わせたが、決勝のアリレザ・ガセミ(イラン)戦の敗戦で高谷はこの夏、新境地を見出している。
■“世界2位のタカタニ”に突き刺さるような注目
高谷の真骨頂と言えば、遠い間合いからフェイントをかけながら、高速タックルで攻撃するスタイル。手本となるのは、ロンドン・オリンピック74kg級金メダリストのジョーダン・バローズ(米国)だ。「相手がばてて闘いやすくなる」と、攻撃スタイルの基本は変えるつもりはない。
だが、久々に出た国際大会で感じたのは、“世界2位のタカタニ”という突き刺さるような視線。会場にいた子供たちからも頻繁にサインを求められるなど、ものすごく注目されていた。
準決勝までに対高谷を意識した闘い方をする選手はいなかったが、レスリング大国、イランのガセミだけは、あきらかに闘い方を変えてきたそうだ。ガセミは、高谷があまりやらない近間で組み合って得点を許さなかった。
世界選手権でも高谷対策をしてくる国があるかもしれない。それを見越して8月下旬からの全日本合宿では、近い間合いからの組手争いをしたり、グレコローマンのように相手と密着して攻撃するなど、いつもと違う練習に取り組む高谷が見られた。
「高田裕司専務理事がつきっきりで指導してくださって、いま組み手の動きや横の動きを入れて急ピッチでやっています。この動きは、確実に僕の武器になると確信しています。これまでの動きが(野球で言う)ストレート。近間からの攻撃はカーブです」と、大会直前で新たに取り入れた技だが、実戦で使うことを示唆した。
■米国のエース、ジョーダン・バローズとの対戦実現するか
米国開催のため、バローズと対決が実現すると、完全にアウエーになることが予想される。だが、高谷はアウエーでさえ楽しむ腹積もりだ。「バローズと闘う時の観客の声援に期待したいです。USAの声援の中、ヒールの僕が勝つ。ブーイングされても全然OKです」とメンタル面でびびる要素は一つもない。
昨年2位という成績だからこそ、「今年は金メダルしか狙っていない。今年も金で、来年も金」ときっぱり。今大会は最終日に登場と、日本チームのしんがりを務める。今回もエース高谷が世界選手権の最後を華麗にに彩ってくれるか―。
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