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2015.09.02

世界カデット選手権(ボスニア)出場の男子フリースタイル・チームが帰国

 ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで行われていた世界カデット選手権に出場した男子フリースタイル・チームが9月1日、成田空港着のオーストリア航空で帰国した。フリースタイルは、54kg級の乙黒拓斗(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)が日本選手として2年ぶりに優勝を果たすなど、「金1・銀1・銅1」を獲得した。

 江藤正基監督(JOCエリートアカデミー・コーチ)は「基山(仁太郎=58kg級)のように初出場で成績を残した選手もいたが、平均的に2度目、3度目の出場の選手が好成績を残した。あと、減量があっても、体格的に外国選手にひけを取らない選手が活躍できた。経験があって、体格・筋力が十分な選手でなければ、なかなか世界では勝てないのが現実」と現状を分析。

 その中でも選手の闘争心は評価した。シニアでは、ロシア、アゼルバイジャン、イランなど、ともすると相手の国の名前に負けてしまうケースもあるが、「そうしたことはなかった。変な知識を持っていないからなのか、どの国の選手が相手でも全力でぶつかっていく気迫はあった」と言う。

 優勝した乙黒の闘争心もすごかったそうで、全体でロシアが強さを見せた中で、そのロシアを相手にしての優勝。「館内が最高に沸いた。見ている人も感じるものがあったからだと思う。優勝した時と、館内から大歓声をもらった時と、2度の感激を味わうことができた」と満足そうに話した。

2年ぶりに優勝者が出たことで、「選手の意識も変わっていくと思う」と期待する。一緒に練習している選手がそうした成績を残せば、世界における自分の立ち位置が分かり、「目標がより明確になり、頑張れると思う」と話した。

 江藤監督が1983年の世界選手権で優勝した時の決勝の相手がソ連の選手。「ロシアを破って日の丸が真ん中を揚がっていくシーンを見たら、32年前を思い出しました」と言う。

 高坂拓也コーチ(埼玉・花咲徳栄高教)は「優勝のシーンは感激した。負けた選手も、そう大きな差があるわけではない。日本のよさ、構えと組み手と崩しがしっかり貫ければ、上へ行ける選手もいた」と振り返った。江藤監督と同じく経験の必要性を指摘し、「やはり中学生の2選手はあたふたしていました。場数を踏むことが大事ですね」と言う。

 日本では、ほとんどの大会が単純トーナメントで行われるが、今大会は敗者復活戦のあるトーナメント。「慣れていなかったです。まあ、一回経験すれば、次は大丈夫でしょうけど」と、負けて、そのあとにも試合をする経験も必要と訴えた。


 ■54kg級優勝・乙黒拓斗(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)「3回目の世界カデット選手権。3位、11位ときたので、今年は何としてでも優勝するつもりだった。優勝できてよかった。リードしても逃げず、最後まで攻めることを目標にし、それができた。組み合わせに恵まれたので、決勝のロシア戦に集中できたのがよかった。闘ってみてカウンターが強い選手でしたが、それをしのぐことができた。カデットの世界一になれたことはうれしいですけど、ここで調子に乗らず、大会をひとつひとつ勝っていきたい。まず、今月終わりにある国体で優勝したい」

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 ■58kg級2位・基山仁太郎(三重・いなべ総合学園高)「優勝したかったので、悔しい。決勝はタックルを取り切れなかった。全体としては自分の動きができ、初めての世界大会だからといって変わることはなかった。イランとかの(平均的に強い)国が相手でもおじけづくことはなく、自分の動きをすれば勝てると思って闘った。来年へ向けて、組み手からのタックルを鍛えていきたい。まず(今月末の)国体で優勝し、来年はこの大会で優勝する。将来はオリンピックで勝つことが目標です」

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 ■69kg級3位・梅林太朗(JOCエリートアカデミー/東京・帝京高)「去年が3位だったので、今年は金メダルを狙っていた。悔しいです。ただ、江藤監督、高坂コーチ、竹内トレーナーほか支えてくれる人がいたので、最低限メダルをと思っていた。それができたことはよかった。(負けたロシア戦は、6-6からタックルへ行き、相手のタックル返しが優勢で4失点。しかし、自分のポイントと思ってしまった)気がついた時は遅かった。冷静さが足りなかった。これも実力です。だれが見ても自分のポイント、という技をかけられるようにし、世界一を目指して頑張りたい」


 







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