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2015.09.10

【世界選手権/第3日・特集】登坂と吉田の粘りにパワーをもらった…女子69kg級・土性沙羅(至学館大)

(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)

 女子がスタートし、ゴールドラッシュが期待された世界選手権第3日。登坂絵莉と吉田沙保里のデフェンディング・チャンピオンが勝ち進む中、昨年銀メダルの女子69kg級の土性沙羅(至学館大)は3回戦で不覚。初優勝の望みが消えてしまった。しかし敗者復活戦を勝ち上がり、3位決定戦でナサンブルマー・オチルバト(モンゴル)を破って銅メダルを獲得。リオデジャネイロ・オリンピックの出場権を引き寄せた。

 土性は「優勝を目指してきたので、負けた時は落ち込みました」と振り返る一方、「3位に入ればオリンピックが決まるので、気持ちを立て直して(3位決定戦に)臨んだ。絶対に負けられないという気持ちで闘った」と、最低限度の目標を達成してホッとした表情。

 3位決定戦は1点を争う接戦の末、ラスト20秒で1点をリードされる窮地へ。しかし、グラウンド状態で体を入れ替えてニアフォールの体勢へもっていき、6-5と逆転する薄氷を踏む思いでの勝利だった。

 「攻めなければ、と思っていたけど、攻めることができなかった。最後にポイントを取られた時は、ここで負けたらオリンピックはないと思い、取りに行った」と言う。流れの中で体勢が入れ替わったのではなく、「取れると思って、取りに行った」という自分の意思での逆転のアクションだったという。

 登坂と吉田が決勝で見せてくれた粘りに、「パワーをもらった。強い選手を相手に接戦でも勝つ強さを見て、気合が入りました。逆転できたのは、沙保里さんたちがパワーをくえたからだと思います」と言う。

 執念の逆転勝ちであり、3年連続のメダルという結果は十分に褒められることと思われるが、「これが今の実力。自分の弱さがあるから金メダルを取れない」と言う。グラウンドで回されたことが多く、その防御や、タックルに入った時の対処など課題が多く見つかったので、「オリンピックへ向けて直していきたい」と話した。

 幼い頃から指導を受けた三重・一志ジュニア教室の吉田栄勝さんの教え子としては、まな娘(沙保里)を別にすれば、初のオリンピック出場選手になる。「世界選手権の金メダルを見せることはできなかったけれど、オリンピックの金メダルは必ず見せたい」と、天国の恩師へ誓っていた。


 







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