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2015.11.11

【全日本大学選手権・展望】山梨学院大、初の“春秋制覇”なるか

 各階級に各大学から1選手が出場して優勝を争うとともに、獲得ポイントによって団体優勝も争う全日本大学選手権は11月14日(土)~15日(日)、大阪・堺市金岡公園体育館で行われる。得点は、優勝=12点、2位=9点、3位=6点、5位=3・5点、7位=2点、8位=1点。

 デュアルミート(対抗戦)で行われるリーグ戦の強さと、個人戦の結果の結集で争われるこの大会の強さとは、必ずしもイコールではない。日体大の“一強独占”が崩れた1995年から昨年までの20年間で、両大会で優勝したのはわずか3チームだけ(1997年=日大、2004年=日体大、2009年=拓大)。

 昨年は、東日本学生リーグ戦で全試合を5-2以上の勝利で優勝した山梨学院大が、2階級での得点0点(9位以下)が響き、下馬評にもあがっていなかった日大(リーグ戦4位)に11・5点もの差をつけられて2位に甘んじた。今年も同リーグ戦で勝った山梨学院大だが、この大会で優勝できる保証はない。

 優勝選手は少なくとも、全階級で上位進出できるチームであれば、総合力で団体優勝の可能性があるのが、この大会の特徴だ。

 リーグ戦を3連覇して時代を築きつつある山梨学院大だが、両大会を制覇してこそ本物。王国の足場をつくれるか、他大学が“山梨学院大時代”に「待った」をかけることができるか。

※エントリーに基づく予想であり、負傷によう欠場、戦力ダウンは勘案しておありません。

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 ◎大学対抗得点展望

 8階級に戻ってから最初の大会となった昨年は、日大が63点で優勝。群雄割拠の現在は、この得点が優勝ラインと考えていい。

 リーグ戦に続く優勝を目指す山梨学院大は、57kg級の高橋侑希、65kg級の藤波勇飛、70kg級の木下貴輪、125kg級のオレッグ・ボルチンの4階級で優勝を目指したい。1階級が3位だったとして、12点×3+6点×1=42点。

 残る4階級のうち、61kg級の乙黒圭祐、74kg級の本村匠、97kg級の吉川裕介が2位または3位に入ることなどで、22点(6点×3+αなど)を加え、64点以上は可能。果たしてどうか。

 対抗は拓大か。優勝選手の数は少なくとも、まんべんなく上位に食い込む力が見せて来たのがこの大学の特徴だが、今年の山梨学院大をしのぐには、70kg級の高谷大地、74kg級の浅井翼、86kg級の岡嶋勇也、97kg級の園田平、125kg級の山本泰輝の5階級のうち、3階級は制したいところ(12点×3=36点)。

 残る5階級で2位または3位とすることで30点(6点×5=30点など)近くを加え、60点超えを目指したい。

 日体大が団体優勝するには、57kg級の樋口黎、61kg級の山崎達哉、86kg級の松坂誠應の3階級で勝つ必要がある(12点×3=36点)。残る5階級すべてで3位以上というのは、本来より上の階級に出場する選手もいるので厳しいと思われるが、20点程度を上乗せし、山梨学院大や拓大がつまずけば、優勝が転がり込んでくる可能性がある。

 他に、57kg級と65kg級の2階級で優勝の可能性を持つ専大、優勝選手輩出の可能性を持つ国士舘大、早大、昨年優勝の日大がどこまで食い込めるか。

 シード制を採用していないだけに、どんなドラマが生まれるか楽しみな闘いだ。


 ◎各階級展望

 【57kg級】

 世界選手権出場のため全日本学生選手権を棄権した高橋侑希(山梨学院大)、昨年の大会で高橋を破って優勝した中村倫也(専大)、昨年の全日本選手権で高橋を追い詰め、今年10月の国体で優勝した樋口黎(日体大)が優勝を争う。

 3選手のいなかった全日本学生選手権で優勝した大城一晟(国士舘大)、東日本学生春季新人戦選手権優勝の藤田雄大(青山学院大)らが優勝争いに加われるか。

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 【61kg級】

 全日本学生選手権で近大選手として初めて優勝した有元伸悟(近大)に、同選手権決勝で敗れた乙黒圭祐(山梨学院大)がリベンジを目指す。有元は10月の西日本学生選手権で4年連続優勝を達成して勢いを持っている。二冠を制覇すれば、西日本からは1983年の石森宏一以来、32年ぶりの快挙となる。

 昨年57kg級3位の山崎達哉(日体大)が両者の争いにからめるか。10月の国体では有元に敗れたとはいえ、4-4のビッグポイント差。優勝する力は十分。

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 【65kg級】

 昨年の全日本大学選手権王者(高谷大地)は70kg級へエントリー。全日本学生選手権優勝の原田駿(専大)、同2位の阿部宏隆(国士舘大)に、JOC杯で勝ち世界ジュニア選手権(ブラジル)で2位に入った藤波勇飛(山梨学院大)が挑む。

 昨年3位の比江島研吾(日体大)または昨年61kg級2位の中田陽(日体大)、全日本学生選手権3位の米澤圭(早大)が優勝戦線に浮上できるか。

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 【70kg級】

 昨年の学生二冠王者の多胡島圭佳(早大)と、多胡島を破って今年の全日本学生選手権を制した木下貴輪(山梨学院大)が、再度争うか。昨年の全日本大学選手権65kg級優勝の高谷大地(拓大)が加わり、三者の争いとなりそう。

 昨年3位の中村百次郎(日体大)、全日本選抜選手権3位の松尾侑亮(専大)が、上位へ食い込めるか。

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 【74kg級】

 2年連続で全日本学生選手権の決勝で対戦した奥井眞生(国士舘大)浅井翼(拓大)が、この大会でも覇権を争うか。精神的には2連勝の奥井に分があるか。

 同3位の小山内光将(日大)、同86kg級3位の武田光司(専大)、西日本学生選手権74kg級2連覇の古澤宏野(立命館大)、同65kg級優勝の田辺雄史(同志社大)、昨年3位の本村匠(山梨学院大)から、だれが抜け出して優勝争いに加われるか。

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 【86kg級】

 昨年、1年生王者に輝いた白井勝太(日大)と、昨年97kg級3位で今年10月の全日本大学グレコローマン選手権で2連覇した岡嶋勇也(拓大)、全日本学生選手優勝の松坂誠應(日体大)の三者の争いか。

 昨年3位で全日本学生選手権2位の村山貴裕(大東大)、西日本学生選手権優勝の榎本凌太(同志社大)、JOC杯2位の大山博貴(明大)も上位を狙う実力は十分。

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 【97kg級】

 全日本学生選手権3連覇の山本康稀(日大)に、全日本選抜選手権で山本を破った園田平(拓大)との争いか。全日本学生選手権2位の吉川裕介(山梨学院大)が優勝争いに加われるか。

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 【125kg級】

 昨年優勝のオレッグ・ボルチン(山梨学院大)の優位は動くまい。抜てきされそうな山本泰輝(拓大)、全日本学生選手権優勝の津田大健(中京学院大)が、その壁に挑む。

 全日本大学グレコローマン選手権98kg級優勝の奈良勇太(日体大)、西日本学生選手権2連覇の池田雄人(近大)の奮戦も期待される。
 


 







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