日本レスリング協会公式サイト
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2015.12.24

【全日本選手権最終日・特集】健闘選手の声(男子フリースタイル)

(文=増渕由気子、渋谷淳、目黒広菜、渡辺新平、撮影=矢吹建夫)


■57㎏級準優勝・川野陽介(自衛隊=3回戦で世界選手権代表の高橋侑希を下すなど躍進)「信頼するコーチのもと、コツコツとやってきたことが少しだけですけど試合に出たと思います。体育学校で5年、一つも結果を出せず、恩返しができませんでした。今回は最後になるかもしれないので、最後くらい恩返ししたいと思って自分から攻めました。決勝で負けたのは自分の力不足です」


 ■57kg級・高橋侑希(山梨学院大=世界選手権代表、まさかの3回戦敗退)「出だしのアクションの油断が命取りになった。最初に足をさわらせた時点でこの試合は負けだった。気負いはなかった。(世界選手権からの気持ちの切り替えは)できていたし、コンディションもよく、いいペースでやってきていた。(敗戦は)仕方ない。最後は、体力はあったが処理を間違えた。無理な状態になってしまい足が崩れた。(リオデジャネイロ・オリンピックへの道は途絶えたが)それは仕方ないので次(東京オリンピック)に切り替えて頑張る」


 ■57kg級・森下史崇(ぼてぢゅう&Bum's=国体で敗れた樋口黎にリベンジならず、リオデジャネイロの道断たれる)「自分から展開を作っていけず、点数を取れなかった。けがなどでコンディションが悪いところはあるが、それをカバーしてやっていかなきゃいけないと分かっていたし、それを含めて足りなかったのかなと思う。(樋口黎選手は)実力があるので世界に行って勝ってほしい。(今後については)まだ何も考えていない。しばらく試合もないので、引退も視野に入れてゆっくり考えたい。今は実力不足で勝てず情けないという気持ちが大きい」


 ■57kg級・中村倫也(専大=昨年、高橋を破って大学王者になった実力者も準決勝敗退)「今大会は誰にでもチャンスがあり、下剋上ブームに乗っかろうと思っていた。個人的なことだけど、自分の試合を絶対に見に来てくれず、僕がオリンピックにいったら『見に行ってもいい』と言っていた父が8月に亡くなった。初めて(天国から)生で試合を見てくれたのだから、負けるところを見せたくなかった。昨年の全日本大学選手権で高橋侑希選手に勝って、『こんなにも早くオリンピックが見られるのか』と自問自答し、もう行くしかないと思ってやってきた。樋口黎の片足タックルは研究しても防げなかった。在学中にまたリベンジの機会があればいい。レスリングは今のところ、大学までと決めているので残り1年、一生懸命頑張ります」


 ■57kg級・稲葉泰弘(警視庁=2010年世界選手権3位の実力者も、2回戦で敗退)「去年はひざに大きなけがをしてしまい、明治杯(全日本選抜選手権)でもなかなか思うような試合ができませんでした。けがを理由にしてはいけないと思うのですが、100パーセントの状態ではありませんでした。今回が最後のつもりで準備してきたので、これが今の実力だと思います。けがをしてから、本当にいろんな人に支えてもらったので、たくさんの人に感謝したいです。ここで一区切りだと思っていますし、今後のことはゆっくり考えていきたいです」


 ■57kg級・成國大志(三重・いなべ総合学園高=インターハイ優勝の高校生が大学生に健闘)「樋口(黎)先輩と向かい合った瞬間に緊張してしまい、やりたいことをできなかった。タックルばかりに気を取られてしまったので、もう少し研究しておけばよかった。パワーでは劣らないと思ったが技術面に差があった。チャンピオンクラスの選手と闘えたことはいい経験になったので、この先につなげていきたい。いずれは倒さなければならない相手だと思う。(フリースタイルに出場したのは)グレコローマンの59kg級だと体重が全然足りないので、フリー57kg級で挑戦してみようと思った。大学では両スタイルでチャンピオンを目指したい」


 ■74kg級・嶋田大育(青森県協会=全日本選抜選手権2位)「6月はオリンピックに直結する大会だったので、引退する覚悟で臨んだ。試合直後は気持ちが切れて、競技の一線を引く気持ちだった。高谷選手が世界選手権で負けてチャンスが全員に回ってきた。地元の青森など周りの人たちが後押ししてくれてトライすることにした。結果、また負けましたけど、なんかすっきりした。自分からこの環境(地元の青森に帰ること)を選んだわけですから、最後までやり抜いて、そこで答えを出したかった。けじめをつけるための挑戦だった。今後のことは、簡単に答は出せない。じっくり考えて決めたい」


 ■74kg級・浅井翼(拓大=全日本選抜選手権3位の実力者だが、高校の先輩に敗退)「今年は全体的に成績が悪くてレスリングに迷いが出ていた。ここ1ヶ月、考え直して練習を変えてきたが、そう簡単に勝てるレベル(の相手)じゃないと分かった。心の弱さが出てしまった。(敗因は)全部気持ちだと思うので、もっと練習して試合の時の恐怖心に打ち勝てるようにしたい。5月までにはなんとか持ち直したい。(来年は)絶対に学生タイトルを取って、全日本でもしっかりと飛躍していきたい」


 ■74kg級・山崎弥十朗(埼玉・埼玉栄高=2014年ユースオリンピック優勝のスーパー高校生、初戦を飾るも、嶋田大育に惜敗)「5-5の同点の時、周りから『勝っているぞ』という声が聞こえて、まさか負けているとは思っていませんでした。試合展開を考えていなかった自分が悪く、試合に没頭していた自分がいたので、もっと視野を広げて見ることができたらいいなと思います。嶋田さんには全体的に押されていましたし、自分が展開を作るという感じではなく、相手のペースになってしまいました。2回戦で嶋田さんを倒すことを目標に決めていたので、それが果たせず悔しい思いをしています。4月からは早大に進学します。入学2ヶ月後に明治杯(全日本選抜選手権)があるので、しっかり勝ちたいと思います。少しでも早く日本のトップに立って世界で戦いたいと思います」


 







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