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2016.03.19

【アジア予選/第1日・特集】けがを乗り越えてうれし泣きの2大会連続出場…高谷惣亮(ALSOK)


 【カザフスタン・アスタナ、池田安祐美】2014年世界銀メダリストの高谷、アジア予選で復活! 昨年の世界選手権で初戦敗退を喫し、オリンピック2大会連続出場がお預けになっていた男子フリースタイル74kg級の高谷惣亮(ALSOK)は、2月下旬に右ひざじん帯を損傷し、追い込み練習などはほぼできないぶっつけ本番で、アジア予選に出場した。

 けがをした瞬間は「あ、(予選は)勝てるなぁ~」と高谷独特の閃めきを感じたそうだが、思い通りにいかない右足を見て不安な毎日を送っていた。

 医者の回復の見立ては、全治3週間。3月18日はけがをしてから3週間目となる“完治日”。驚異的な回復を見せているとの医者の後押しもあり、「左足一本でアジア予選を勝ち抜く」と代表を辞することなく、カザフスタンの地に足を運んだ。

 ふたを開けてみると、まさにぶっつけ本番という内容の試合が続いた。初戦の韓国戦では、先にタックルを受けて失点。中盤までリードを許し、2回戦のトルクメニスタンでは、おもわず高谷自身が「気持ちよすぎた」とコメントするほど、鮮やかな一本背負いで4失点をするなど、簡単に失点する姿があった。

 けれども、高谷は相手に失点を許しながらも実戦の感覚を取り戻していた。徐々に調子を上げていき、準決勝のラシッド・クルバノフ(ウズベキスタン)戦では、けがをしてるとは思えないほどどっしりをした構えで試合を展開。第1ピリオドに、タックルを2本決めて勢いに乗り、第2ピリオドで2コーションまで追い込まれても動じずに対処し、4-2で切り抜けた。その瞬間、高谷の2大会連続オリンピックが決まった。

■献身的努力の弟に感謝

 高谷は常にマスコミにどう見られるかを考えている選手の一人。全日本選手権などでは、パフォーマンスを事前に告知してマスコミの興味をかき立てるなど、話題作りには手を抜かない。けれども、今回だけは「うれしすぎて、何も出てこなかった」と、感無量にコーチ陣らと喜びを分かち合う高谷の姿があった。

 ミックスゾーンのインタビュースペースでは「本当に本当に、苦しい闘いで、ひざをけがした時は不安でいっぱいだった」と涙を流しながら、苦しかったけがとの闘いの日々を振り返えると、スイッチが切り替わったかのように、眼を見開き、口調も変えて話し始めた。「結果を出したんだから、もう涙はいいでしょう。ひざのケガからの感動的な復活! これが“高谷惣亮”です!」と高谷節がさく裂。マスコミ陣も“待ってました”とばかりに高谷にカメラを向けた。

 「片足でこの結果ですから」「楽にオリンピックに行っても仕方がないんです」「僕はオリンピックに行くために練習してるんじゃないんです。オリンピックで金メダルを獲るために練習している」「カメラの前でしゃべるの楽しい! これが僕の強さの源です。注目されてケガからの復活。そして日本の復活を目指して戦っていきたい」

 この3週間、封印してきた高谷節を一気に爆発たせた高谷。最後は最愛の弟で、現地入りして高谷のけがを献身的に支えてくれた大地(拓大)に向かって「今回は大地のおかげ。兄弟一緒に金メダルっていう夢の続きができてよかった。お前のおかげよ、ほんまに」と、インタビューを横で見守っていた大地に声をかけると、大地も涙を流しながら兄の復活を喜んでいた。


 







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《オリンピック・レスリングNo.62》

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