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2017.01.25

男子フリースタイルと女子の全日本チームがロシア遠征へ出発

全日本チャンピオン10人を含めた男女16選手がロシア遠征へ出発

 全日本チャンピオンや全日本2位の選手を中心にした男子フリースタイルと女子の全日本チームが1月24日、成田空港からロシア・クラスノヤルスクへ向けて出発した。27日(金)~29日(日)の「ヤリギン国際大会」に出場する。

■オリンピック後の初の国際大会に挑む樋口黎と高谷惣亮

  男子フリースタイルの井上謙二監督(自衛隊=同強化委員長)は、この大会には選手として出場したことがあり、コーチとしても何度か同行している。「ロシアの一線級が多く出るだけではなく、他の国からもいい選手が集まる。実戦練習としては最高の大会」と位置づける。

 それだけに、「自分が世界の中でどの位置にいるかをしっかり見極めてほしい。全力を出して、その結果を2月の合宿での課題としてほしい」と、現在の持っている力を出し切ることを望んだ。

 リオデジャネイロ・オリンピック57kg級で銀メダルを取った樋口黎(日体大)は61kg級に出場する。階級が上で、しかもロシアでの大会ということで、簡単に勝たせてもらえないことは承知している。しかし「オリンピック後の最初の大会なので、楽しみでもあります」と余裕を見せ、「61kg級はパワーが違うと思うけれど、世界での位置を再確認したい。レスリング大国での大会だけに、結果も求めたい」と言う。

 オリンピックの決勝で闘ったウラジーミル・キンチェガシビリ(ジョージア)が、今月のインドのプロ・リーグでトマール・サンディープ(インド)に黒星を喫するなど、世界のレスリング界はもう活発に動いている。「キンチェガシビリは階級を上げるかもしれないと聞いています。どんな状況になっても対応できるだけの実力を身につけたい。ロシア選手から多くを学んできたい」と表情を引き締めた。

 同じオリンピック代表の74kg級の高谷惣亮(ALSOK)はチームの主将として参加する。「オリンピックの銀メダリストのほか、高橋(侑希=2014年世界5位)もいるし、メダルを狙えるチーム。東京オリンピックへ向けていいスタートとなる遠征にしたい」と、リーダーとしての自覚が十分。

 自身については「気負うことなくマイペースで闘いたい。(再起戦? という問いに)そういう意識はない。海外の選手と手合わせして感触を確かめたい」と言う。世界2位になった翌年(2015年)のポーランド遠征に際しては、「負けに行く」と発言していた。今回も「負けに行く」とコメントした。負けを恐れない闘いの中から、あるいは負けた中から得るものがあるからで、思い切った闘いが期待されよう。

■世界カデット3連覇の須崎優衣がシニアの国際大会にデビュー

 女子の吉村祥子監督(エステティックTBC)は、参加選手には「全日本選手権で勝ち、メダルを取っている、という事実を自信にして闘ってほしい」と要望。「若手選手が多く、不安な部分もあるけれど、潜在能力に期待し、全力を出し切ることを目標とさせたい。そうすれば、おのずと金メダルも見えてくる」と、経験を積ませる中から好成績も期待する。

ロシアでの活躍が期待されるJOCエリートアカデミーのOGと現役選手。左から向田真優、須崎優衣、南條早映。右端は吉村祥子監督(アカデミー・コーチ)

 リオデジャネイロ・オリンピックで強さを見せた日本女子の動向は他国の注目の的だが、「このメンバーに驚くかもしれませんね。去年までカデットでやっていた選手が日本の代表として出場するのですから」と予想。若手の躍進を他国に見せつけたいところだ。

 53kg級に出場する向田真優(至学館大)は、昨年12月の世界選手権55kg級で優勝し、世界チャンピオンとして臨む第1戦になる。全日本選手権を含めると1ヶ月半の間に3度の大会。それでも、「優勝して、2017年のスタートを飾りたい」と気持ちを高めている。

 この大会は2年前に出場している。2013年世界選手権51kg級2位のスミヤ・エルデネチメグ(モンゴル)を破る一方、決勝は前年の欧州ジュニア・チャンピオンのオルガ・ホロシャフツェワ(ロシア)に3-8で敗れた。ハイレベルの大会であることは知っている。「前回は決勝で負けたので、今回は優勝して帰ってきたい。一戦一戦を集中したい」と表情を引き締めた。

 48kg級には、世界カデット選手権を3連覇している須崎優衣(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高)がジュニアを飛び起こしてシニアの国際大会にデビューする。「強い選手が出場すると聞いています。厳しい闘いになると思いますが、練習したことを出し切って勝ちにいきたい」と言う。

 この情報化時代、須崎が48kg級の全日本選手権を制したことは広まっている。“48kg級の日本代表”となれば、外国選手から注目され、警戒されることが予想されるが、「初めてのシニアの国際大会なので挑戦者です。思い切りいくだけです」と、挑む立場であることを強調した。

 大会日程と遠征メンバーは下記の通り。


1月27日(金) 男子フリースタイル57・74kg級/女子48・58・60・69kg級
    28日(土) 男子フリースタイル61・86・125kg級/女子53・55・63・75kg級
    29日(日) 男子フリースタイル65・70・97kg級


 ◎役員

【男子フリースタイル監督】井上謙二(自衛隊)、【同コーチ】前田翔吾(クリナップ)

【女子監督】吉村祥子(エステティックTBC)、【同コーチ】冨田和秀(自衛隊)

【同トレーナー】梶尾安正(日本健康医療専門学校)

【帯同審判】増田莊史(香川・多度津高教)

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 ◎選手

 【男子フリースタイル】
▼57kg級 高橋侑希(ALSOK)、長谷川敏裕(日体大)
▼61kg級 樋口 黎(日体大)
▼65kg級 鴨居正和(自衛隊)、米澤圭(早大)
▼70kg級 中村百次郎(日体大助手)
▼74kg級 高谷惣亮(ALSOK)、奥井眞生(国士舘大)

 【女子】
▼48㎏級 須﨑優衣(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高)
▼53㎏級 向田真優(至学館大)
▼55㎏級 南條早映(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高)
▼58㎏級 花井瑛絵(愛知・至学館高)
▼60㎏級 坂上嘉津季(ALSOK)
▼63㎏級 伊藤彩香(東新住建)
▼69㎏級 森川美和(東京・安部学院高)
▼75㎏級 馬場菜津美(自衛隊)


 







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