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2017.04.11

全日本女子チームが合宿スタート、柔道全日本女子チームと合同練習

(文・撮影=保高幸子)

 アジア選手権(5月10~14日、インド・ニューデリー)の代表を中心とした全日本女子チームとオリンピック金メダリストを含む柔道の全日本チームとの合同合宿が4月10日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、この日は報道陣に公開され、50社100人を超える記者・カメラマンが集まった。

 男子では時たま行われる柔道との合同合宿だが、女子は2012年元旦以来2回目。練習の初めに姿を見せた福田富昭・日本協会会長は「男子は昔から何度も柔道と合同合宿をしている。けがをしないよう真剣にやってほしい」と激励した。

 企画した女子柔道チームの増地克之監督は、練習前に「2020年に向けて新たなスタート。レスリング代表のフィジカルの強さや最後まであきらめない強さを肌で感じてほしい。自分の競技だけに収まっているのではなく、刺激を受けてほしい。グラウンドでの返し方などもヒントを得られると思う」と話し、期待を込めた。

 増地監督の企画を受けて柔道選手を受け入れた栄和人・日本協会強化本部長は「情報を隠すのではなく、全部出して、いいところは参考にしてほしいと思う。こちらも柔道の良いところを吸収して、一緒に2020東京オリンピックの成功へつなげたい」と話した。

 また、「柔道選手が柔道着を着ていない相手のどこをどうつかむか、脚の使い方がうまい柔道選手がどう返し技をかけてくるかなど、外国選手と対戦の勉強にもなると思う」とも話し、アジア選手権に向けての強化にも生かしていくつもりだ。

 スパーリングではリオデジャネイロ・オリンピックの柔道48kg級銅メダリストの近藤亜美(三井住友海上)と吉田沙保里コーチ(至学館大職)が手を合わせる場面も。吉田は練習後の囲み取材で「柔道の選手は腰が強いと思う。取られても立ち上がってくるのはレスリングの選手にも学んでほしいと思った。同じ格闘技でも技の掛け方が違うので、お互いに教えたりしました。レスリングと柔道、それぞれによいところがあるので、ミックスしたらもっと良くなると思う」と合同合宿の意義を語った。

 吉田コーチは練習前にもムードメーカーの“実力”を見せた。栄本部長の肝入りで、至学館大卒業の歌手、伊藤真紀さんによる同大学の校歌熱唱が実現。柔道選手参加に歓迎の意を表したが、マイクがうまく入らないハプニングが起きた。マイクなしで歌うこととなり、場が沈みかけたが、吉田沙保里コーチが飛び入りで参加して一緒に熱唱し、ムードを一掃。どんな時でも頼りになるリーダーの才能を発揮した。

 練習の最後は「柔道VSレスリング」の相撲対決。お互いが歓声をあげる中で次第に熱を帯び、初日の練習はいい雰囲気の中で終えた。

 11日はレスリング選手がトレセン内の柔道場へ赴き、柔道着を着て柔道の練習に参加する。合同練習は12日までで、その後は通常の合宿が16日まで行われる。


 ■女子58kg級・川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)の話「レスリング選手とは組み方やタイミングが違うのでやりづらいけれど、外国選手相手の対策になる。いい練習がこなせた。明日(11日)の柔道の練習は、私は投げができないので、たぶん何もできないけれど、吸収したい。アジア選手権は社会人となって初めての国際大会になる。58kg級に戻したことで緊張感を持っています。オリンピックチャンピオンとして、しっかりやりたい」

 ■女子69kg級・土性沙羅(東新住建)の話「投げられるの怖かったです。柔道の選手は体幹が強くて、どこからでも投げてくる。投げられないように意識してスパーリングしました。明日(11日)は柔道の練習。試合で投げられることが多いのですが、つかむところのある柔道着を着ている状態であっても、投げられないように頑張りたいです。アジア選手権は強い選手も出てくると思うので技の見直しをしたいと思う」


※スマホの「機種によっては右側が切れます

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