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2017.08.08

【インターハイ・特集】憧れの兄に並ぶインターハイ制覇! 秋田の寒さに精神も鍛えられた米澤凌(秋田・秋田商)

(文・撮影=増渕由気子)

 兄弟そろってインターハイ王者の座に就いた! インターハイ個人戦の男子66kg級は、春の全国高校選抜大会3位の米澤凌(秋田・秋田商)が、決勝で昨年国体同級優勝の基山仁太郎(三重・いなべ総合学園)を2-1で下し、初優勝を飾った。

 決勝は開始早々、「獲れそうだ」と直感し、得意のタックルでテークダウンの2点を奪った。キッズ時代から名をとどろかせている基山から2点を先制したことで、米澤は試合の主導権を握ることに成功した。

 横山秀和監督は「得点自体はその2点のみでしたが、その後も積極的にタックルで攻め続けたことで、相手に反撃するすきを作らせなかった。米澤の思い通りの展開になったと思います」と評価。攻撃は最大の防御という試合展開だった。

 「秋田商の米澤」と聞くと、3年前のインターハイを思い出す。現在早大の中量級の主力で、昨年の学生二冠王者(全日本学生選手権、全日本大学選手権)。全日本選手権でも準優勝と成長著しい米澤圭のこと。多くの人が想像するとおり、米澤凌の兄である。

 米澤兄弟は東京生まれ東京育ち。兄・圭が秋田商に進学して結果を残したことで、米澤も「兄のようになりたい」と後を追った。兄の圭は秋田での高校生活におおむね満足していたが、「冬は予想以上に寒くて大変だった」と苦笑いしていた。

 弟は「自分の精神力が鍛えられると思った。兄も乗り越えた」と、敢えて慣れない土地での高校生活を選択。「実際に、雪の日は大変でした」と苦笑したが、全国チャンピオンになり、その苦労も吹き飛んだ。

■「第1ピリオドに必ずテクニカルポイントを獲れ」の指示を忠実に実行

 憧れの兄だが、負けたくない気持ちは当然ある。高校3年のときに春夏連覇した兄に比べると、米澤の成績はいまひとつだった。無冠で迎えた最後のインターハイに、横山監督は「兄貴に負けるなよ」とはっぱをかけ続け、米澤を鼓舞したそうだ。

 これまでの負け試合は、相手を見てしまって後手に回った時だった。そのため、横山監督は「第1ピリオドに必ずテクニカルポイントを獲れ」と指示。その指示通り、今大会は常に先手を獲り続け、トーナメントを勝ち抜いた。

 「ヤマ場は決勝だった」と振り返るが、準決勝の佐藤匡記(東京・帝京)戦も絶対に負けられない一戦だった。「(キッズクラブ)AACC時代の後輩。(JOCアカデミーに行って)強くなっていたけど、先輩としての意地だった」と、元同門を倒しての勝利が優勝へのアシストとなった。

 当然、大学でもレスリングを続けるつもりで、進路は兄と同じところを希望している。「今回の優勝でいいアピールができたと思います」と満面の笑みを浮かべていた。


 







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