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2017.08.22

【2017年世界選手権・特集】キャリア7年目で経験した世界の壁は高かった…男子グレコローマン98kg級・奈良勇太(日体大)

(文=増渕由気子)

四つに組んでから果敢にそり投げに挑戦した奈良勇太(日体大)

 初めての世界選手権の壁は高かった—。世界選手権の男子グレコローマン98kg級の奈良勇太(日体大)は、初戦で欧州選手権5位のディミトリ・ティムチェンコ(ウクライナ)と対戦。体格が一回り以上大きい相手に押し負けてスタンドとグラウンドで失点し、0-6と一気に追い込まれた。

 奈良は「世界では、日本では(最重量級の)130kg級の選手よりも身長が高いことが多いのですが…」と、自分よりもかなり高身長のティムチェンコを攻めあぐねてしまった。

 序盤に大量失点してしまったが、「僕は第1ピリオドより第2ピリオドの方が自信がある」と粘り、第2ピリオドの終盤、場外際に追い込まれたところで、こん身のそり投げ。4点技とはいかなかったものの、相手を場外に投げることができ1点を獲得。さらにパッシブで2点を奪い、最終スコアは2-6と強豪に一矢報いた。

相手の俵返しをこらえ、2点で抑えた

 「(世界選手権に向けて)合宿をたくさんやってきて、強くなっていると自信があったので、物おじせずにできた」。スタンドで前に出ることを得意とする日本選手の中で、そり投げを使ってテクニカルポイントを獲ったことは、初出場の奈良にとって大きな収穫だろう。

 今の自分を出し切れたきっかけになったのは、今年5月のアジア選手権(インド)。「ふがいない試合で終わってしまった」と何度も口にするほどで、悔しさがよみがえる。それを払しょくするかのように力を出し切り、「投げ技まで出せて、成長できたかなと思う」とアジアの汚点を世界の舞台でいくらかでも払拭した様子だった。

 ただ、負けたことには変わりがない。「序盤にポイントを獲られすぎてしまったし、腕をつかまれて、自分の攻めができなかった」と反省点も明確に洗い出した。スタミナに自信があり、後半戦に持ちこもうとしても、6点を追いかけるには、ハードルが高すぎたようだ。

 レスリングを高校から初めて7年目で経験した世界の舞台。2020年の東京オリンピックに向けてまた一つ成長した奈良だった。


 







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