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2017.08.23

【2017年世界選手権・特集】実力差のあった相手に善戦したが、課題は山積み…男子グレコローマン130kg級・園田新(ALSOK)

ジョージアの強豪の果敢に挑んだ園田新(ALSOK)

 【パリ(フランス)、文=布施鋼治】汗だくでミックスゾーンに現れた男子グレコローマンスタイル130㎏級の園田新(ALSOK)は、悔しさを漂わせながら冷静にレファン・アラブリ(ジョージア)との1回戦を振り返った。「あの選手とは過去に何度も練習したことがある。練習だったら30~40秒でバックポイントをとられて、テクニカルフォールで自分が負けてしまうような相手でした」

 対戦相手の力量は十分に分かっていただけに、前日に組み合わせが決まった時、園田は「一瞬でやられてしまうんじゃないか」という不安が頭をもたげた。すぐ開き直る切り換えができたのは、今年になってから何度も海外遠征に出て積み重ねた自信があったからだろう。

 「今までやってきたことと今の自分の力をしっかりと出し切れたらいい」。パッシブで1点ずつ取り合った第1ピリオドはほぼ互角の攻防を繰り広げた。流れが変わったのは第2ピリオド、園田の方が先に疲労の色をにじませてしまった。

 先にばてる可能性を感じる出来事はあった。今年になってから出場したポーランドやスペインの国際大会で、今のルール下では後半戦になっても外国人がばてないスタミナを身につけていることを感じていた。

世界選手権での勝利は来年へお預け

 「このままでは世界選手権で勝てない」。そう悟った園田は、今月上旬の草津合宿で熱心に走り込んだ。世界選手権に向けてスパーリングも合計100本以上やったので、「追い込んできた」という自負もあった。

 にもかかわらず初戦敗退という現実を突きつけられ、「これがいまの自分の実力」と割り切るしかなかった。「まだ自分には世界で通用する体力とスタミナがない」。

 国内では無敵ながら、世界では結果を残せない。だったら積極的に海外に足を運び、自分より強い相手とのスパーリングでもまれながら強くなるしかない。そのためにはベースの部分の底上げが必要だ。

 「いくら海外に行ったとしても、体力とスタミナがなければ闘えない」。具体的にやらなければいけないことは明確にわかっている。最重量級の園田にとって一番ハードで、一番苦手なトレーニングだ。

 「(今回の一戦も)もっとできたんじゃないか。そういう思いも少しはある。でも、それ以上のことをやろうと思ってもできない。次にあのジョージアの選手と再戦した時、今日の試合以上に近づけるように頑張ります」

 分かってはいるが、それを実行に移して実力を伸ばす難しさ。園田は茨(いばら)の道を切り開くことができるか。


 







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