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2017.10.15

【愛媛国体・特集】グレコローマンで50.5点獲得、挽回しての2位! 愛媛県が健闘で地元国体を終える

(文・撮影=増渕由気子)

グレコローマンで巻き返し、総合2位に入った愛媛県チーム

 地元で本来の力が開花! 愛顔(えがお)つなぐえひめ国体で、地元の愛媛県はフリースタイルで31位と出遅れるも、グレコローマンで少年、成年ともに挽回して50.5点を上乗せ。合計65.5点とし、1位の静岡県(73.5点)に次ぐ2位の結果だった。

 グレコローマンの成年には、世界選手権代表の経験もある71kg級の泉武志(一宮グループ)と75kg級の梅野貴裕(八幡浜高教)に加え、全日本トップレベルの選手がずらり。フリースタイルで出遅れても、ある程度巻き返す算段はついていた。その結果、130kg級の津田大健(宇和島市役所)が優勝し、泉が2位。梅野と中橋涼(日体大)が3位と全員が表彰台にのぼった。

 奇跡を起こしたのは、少年のグレコローマンチームだ。出場した4選手中3選手がベスト4に進出し、3選手が決勝に進出した。少年の強化に携わった栗本秀樹監督は「四国大会も勝ち上がれない選手が、力を出し切って勝ってくれた」と満面の笑み。「練習では私や、梅野先生からもポイントを獲るんです。けれども、試合になると力を出し切れないことがほとんどでした」。

少年の強化に尽力した栗本秀樹監督(左)

 インターネットがない時代は、ライバルの情報は限られていた。予想以上に強い相手に勝っていたということを事後に知ることも珍しくなかった。最近は簡単に情報が手に入る。栗本監督は「最近の選手は、教えなくても自分で調べて、相手の肩書に萎縮してしまうんです」と困り顔で話す。

 レスリング協会公式サイトも一昨年にデータベースを公開し、選手名を入れたら簡単に過去の実績を参照できるようになった。「調べるなといっても、見てしまうんです。おまえの方が強いとか、過去ではなく、今強いやつが勝つんだと説明しても伝わらない」。情報化社会の功罪が露呈した格好だ。

地元の応援が選手に勇気を与えた

 相手の肩書に萎縮している少年選手を鼓舞したのは、地元の応援だった。向井克典(八幡浜工)と菅原魁一(八幡浜工)は宇和島出身で、八幡浜まで電車で通学している地元選手。「地元への応援が本当にすごかった。レスリングがメジャースポーツになったと思ったくらい(笑)」。その応援を見事力に変えて有力選手から次々と白星を重ねていった。

高校グレコローマン王者を破って優勝の曽我部京太郎(今治西)

 一番の立役者は、少年の決勝戦で最初にマットに上がった55kg級の曽我部京太郎(今治西)だろう。8月の全国高校グレコローマン選手権王者の稲葉海人(山梨・韮崎工)から投げ技などを決めて優勝した。曽我部は「やってやるんだという気持ちが強かった。県勢に勢いをつけられたと思う」と、1年生ながら大役を果たした。

 「13年前から国体が愛媛に来ることが分かっていた」という栗本監督。以前、愛媛はレスリング不毛県とまで呼ばれた時代があるほど未開拓の地域だった。そこから、国体で2位になるまでの成長を県外からのスカウトなしの地元出身者で成し遂げたことは、県の強化が結実した結果。「2位の結果に、悔しいと思ってしまうほど出来すぎた結果で、県にとって最高の結果でした」(栗本監督)。

 ちなみに1位の静岡県、3位の岐阜県も出場者全員が、キッズ、高校時代から県のクラブや高校で育てた選手ばかり。県をあげての強化が光った大会でもあった。







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