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2017.10.24

【全日本大学グレコローマン選手権・特集】大学王者到達も反省の弁、しかし「やっぱりうれしい」…80kg級・勅使川原延明(日体大)

全日本学生選手権2位を経て学生タイトルに到達した勅使川原延明(日体大)

 7階級で優勝という圧倒的な強さで優勝した日体大で、初めての全国タイトルを手にしたのが80kg級の勅使川原(てしがわら)延明。6月の全日本選抜選手権は2位、8月の全日本学生選手権も決勝まで進みながら、全日本選抜選手権で勝っていた年下の藤井達哉(青山学院大)に敗れ、チャンピオンの座を逃していた。

 待ちに待ったタイトル獲得と思われるが、「チームの総合優勝のため、勝ちにこだわった。内容は今ひとつでした」と第一声。確かに、強豪選手にありがちなフォールやテクニカルフォールの連続という結果ではなかった。しかし、2回戦では9点、準々決勝では13点も取っており、攻撃力は示した内容だった。

 それでも、「練習でやってきたことが出せなかった」と振り返るあたりは、強豪ぞろいのチームの選手ならではの感想なのだろう。

決勝で闘う勅使川原

 最大の難関だったのは、準決勝で闘った奥井眞生(国士舘大)。フリースタイルが中心の選手ながら、1年生グレコローマン学生王者に輝いている選手で。厳しい闘いだったが、2-1で乗り切ることができた。「チームの選手や応援してくれる人の顔が浮かんだ。負けるわけにはいかないと思い、前に出ることができた」という。

 「フリースタイル中心の選手には負けたくない、という気持ちは?」との問いに、「相手がどうだとかは考えていなかった。相手が強いとか、フリースタイルの選手だとかを考えず、自分のレスリングをやることだけを考えた」とのこと。

 したがって、標的だった藤井が反対側のブロックの3回戦で敗れ、リベンジしての優勝という状況は消えても、「リベンジが目標ではない。優勝が目標だった」とモチベーションへの影響はなかったという。

グレコローマンの新ルールは追い風

 小学生からレスリングをやっていたが、ずば抜けた選手ではなく、群馬・前橋西高時代は国体3位が最高。日体大に進学し、1年生(2015年)の東日本学生秋季新人選手権での優勝を経て、今回、初の全国大会優勝につなげた。第一声に喜びの声はなかったが、「初の全国タイトル」という言葉に、「やっぱりうれしいです」と表情が崩れた。

2015年東日本学生秋季新人選手権で優勝。全国大会無冠の高校時代から一歩一歩駆け上った

 12月の善日本選手権から階級区分とグレコローマンのルールが変わるため、闘い方も変えなければならない。「その中ででも勝ち抜けるための練習をやっていかなければならない」。優勝におごることなく気を引き締めた。

 同じ群馬県出身の松本隆太郎コーチは「インカレで決勝まで進みながら、ふがいない試合をしてしまって、その後の練習も今ひとつ。国体は卒業したフリースタイルの選手に敗れた。気持ちの弱さが難点だった」と厳しく評価する一方、「タイトルを取れたことで、乗り越えられると思う。このあと、どこを目指して練習するかだ。意識の低い選手ではない」と期待する。

 「グラウンドの防御は弱くない」とのことなので、パーテールポジションの選択が復活する新ルールは追い風。「スタンドは強いので、グラウンドで必ずポイントを取れる技を身につけることで、もっと伸びていくと思う。(全日本選抜選手権2位だが)次は全日本王者、という段階ではない。本人もそれは自覚しているはず。自分の形をつくって、一歩一歩進んでほしい」と期待した。







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