(2017年12月21日/文=増渕由気子、布施鋼治、渋谷淳、斉藤葵)
■男子フリースタイル61㎏級・有元伸悟(近大職=西日本大学出身選手の優勝ならず)「う~ん、本命がいない階級だったので、絶対優勝したかった。当日計量はみんな同じ条件なので、言い訳にはできない。決勝を争った小柳選手とは初めて闘いました。動きが柔らかい。しっかりととりづらい印象でした。強かった」
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■男子フリースタイル92kg級・鈴木聖二(岐阜・岐阜工職=リードしていたがラスト数秒に逆転負け)「終盤リードしていて、もう一つ獲りに行くつもりはなかった。組んでいたのであの流れだったら足を触らせることはないと思っていた。ラスト10秒で組み手が切れたとき、嫌な感じがした。その時、相手ががぶりかタックルかどちらで来るかと迷ってしまい構えが中途半端になった。がぶりを意識して、浮いたところにタックルに入られた。後半までは完璧な流れだった。今回は92kg級で現役生活の集大成のつもりで出場した。体はあちこちきついから、今回優勝で締めたかった」
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■男子グレコローマン55kg級・小川翔太(日体大=初出場で2位=病床の弟に励まされながらの表彰台)「田野倉(翔太)先輩は強かったです。全日本直前に練習する機会があったんですが、その時も手も足も出ずという感じでした。初めて全日本に出て決勝まで行けたけど、まだレベルの差があった。当面は55kg級で世界を目指したい。
上にあげたら文田健一郎先輩、太田忍先輩がいるので、練習で追いつけるようになったら(階級をアップして)頑張ろうかなと思っている。10月の国体の時に弟が頸椎損傷のけがをして、今も呼吸器をつけてリハビリ中です。早くよくなってまた一緒にレスリングをしたい。弟は、とても前向きで口にペンをくわえてLINEなどで連絡をくれます。今回も試合ごとにメッセージが届いていた。弟に励まされての2位でした」
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■男子グレコローマン63㎏級・松井涼(専大=決勝は7-0から逆転負け)「自分のタックルが弱すぎ。スタミナもなかった。守りの強化が必要だと感じました。当日計量は初めてだったけど、まだ何ともいえない。来春からはバイテックホールディングスにお世話になって、レスリングを続ける予定です」
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■男子グレコローマン97kg級・志喜屋正明(自衛隊=世界代表の壁を乗り越えられず)「グラウンドのルールが復活して、グラウンドの攻撃ができるのはプラスになったが、守りが課題です。当日計量は、自分にとってやりやすい。前日だと体重が戻ってだいぶ重たくなる選手がいたけど、今回は相手が重いと感じたことがなかった。
ただ、2日目は、6時に起きて計量して午後4時まで時間が空いていたので、それまでの時間の使い方をどうすればいいのか、今後の課題ですね。僕は沖縄県出身。後輩で世界代表の屋比久翔平(日体大)と比べられる。高校時代と立場が逆転しているので、今回少しでも追いつこうと思っていたのですが2番になってしまった。来年は屋比久と一緒に世界選手権に行けるようにしたい」
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■女子59kg級・熊野ゆづる(日大=決勝で川井友香子に競り負けて優勝を逃す)「前半から自分から仕掛けられなかった。(世界ジュニア選手権優勝者だが)まだシニアの大会で勝ったことがないので、シニアの大会でも勝てるように練習していきたいです」
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■女子65kg級・森川美和(東京・安部学院高=決勝で源平彩南に及ばず)「最後に取り切ることができませんでした。課題だったフェイントをしたあとの動きが良くなかったと思います。まずは65kg級で世界選手権に出ることが目標でしたが、最終的には68kg級で勝負したい。(日体大に進学する)来年は国際大会で金メダルがとれるようになりたいです」
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■女子76kg級・松雪泰葉(愛知・至学館高=決勝で世界選手権3位の鈴木博恵に惜しくも敗退)「(鈴木と)高校2年生で対戦したときよりは触れたけど、勝ち切れずにすごく悔しい。自分は組み手がうまくなくて、組み手で振り回されることが多かったです。もっと練習して次は勝ちたいです。体重は74kgしかないので、これから76kg級で闘える身体を作っていきたいです」